カラダのお話し 2018年2月

このコーナーでは、旭川市内で医院を開業されている先生に登場してもらい、読者が抱える身体の悩みにお答えしてもらいます。
あなたの誰にも相談できないカラダの悩みに先生がお答えします。

婦人科のがん検診を受けた際、「子宮筋腫がある」と言われました。大きさは、子宮全体で握りこぶしより少し大きいくらいだそうです。1度婦人科で診てもらうように指示されましたが、放っておいて大丈夫なのでしょうか? 生理痛が少し強い程度で、これといった症状はありません。
(相談者:30代/主婦)

A. 子宮筋腫は、30代・40代ではかなり多くの女性に見られます。症状がないことも多く、子宮がん検診などで偶然見つかることも少なくありません。日本人の詳細なデータはありませんが、50歳までの白人の70%に子宮筋腫が見つかる、という報告があります。黒人はさらに多く、80%に達するとも報告されています。つまり、それほどありふれたもの、と言えるでしょう。
以前は、子宮がこぶし大以上なら何らかの治療を、と考えられていましたが、現在は症状を伴う場合に治療を検討するようになりました。月経(生理)の出血が多い、月経痛が強い、普通の時でも下腹部痛、腰痛がある、頻尿になる、下っ腹が出てきて苦しい、などの症状があれば治療を考えます。特に、月経の量が多く、貧血に陥っている場合は早急に対処が必要となります。重い貧血は、身体だけではなく生活にも重大な支障をきたします。貧血の改善とともに、子宮筋腫に対する何らかの治療が必要となることが多いのです。

治療について

治療には薬物療法と手術療法があります。薬物療法としては点鼻薬、注射薬などで子宮筋腫を縮小させたり、子宮への血流を少なくして月経の出血を減らしたりします。これから子供をもうけたい、という方に勧めることが多いのですが、薬物療法だけで子宮筋腫をなくすことはできない、と考えられています。手術療法は大きく分けて2つの選択があります。それは年齢や、子どもをもうけたいかどうかによって異なります。挙児希望の方には、筋腫だけを摘出する方法を選びます。筋腫の場所、大きさにもよりますが、子宮の全層にもわたる筋腫を摘出した後は、分娩を帝王切開にする方法が安全です。ある程度年齢がいっていて、もう子供はいらない、という方には子宮の全摘術も考えます。その他にも、子宮動脈を塞栓する方法などがあります。

さいごに

以前に比べると、子宮筋腫を治療することは減ってきています。ご質問者の心配は分かりますが、今のところ経過観察でいいのでは、と思います。子宮筋腫の症状で、最も注意すべきは過多月経による貧血です。これが現れたら、何らかの治療を考えられたらいいのではないでしょうか。30代でしたら、まずは薬物療法、それがうまくいかないようであれば手術療法、それも筋腫だけをとる核手術が選択肢になります。これからはかかりつけの婦人科を選び、筋腫の大きさ、症状を診ていくことが大切でしょう。

豊岡産科婦人科
院長:久田孝司
住所:旭川市豊岡4条1丁目1-10
電話:0166-31-6801

先生に悩み相談をしたい方は、お手紙またはメールでasatan編集部まで相談内容とお名前・年齢・職業・連絡先を明記の上、お送りください。
※注意:いただきましたお悩み相談のすべてが掲載となるわけではございません。予めご了承願います。
宛先:〒079-8431 旭川市永山町2丁目120-31 P・G・A 2F 株式会社asatan あさひかわtown情報
asatan編集部「カラダのお話し」宛 メール a-info@asatan.com

関連記事

  1. カラダのお話し 2017年11月

カテゴリー

人気の記事

PAGE TOP