カラダのお話し 2017年6月

このコーナーでは、旭川市内で医院を開業されている先生に登場してもらい、読者が抱える身体の悩みにお答えしてもらいます。
あなたの誰にも相談できないカラダの悩みに先生がお答えします。

Q. 先日、妊娠していたことがわかった友人が、夜中に腹痛と出血があり、病院に入院しました。おなかの赤ちゃんは大丈夫なのでしょうか? 友人は30代後半で、妊娠したことをとても喜んでいたので心配です。
相談者:30代主婦

A. おそらく切迫流産なのだと思います。切迫とは差し迫った危険がある、という意味です。つまり、放っておけば流産してしまいそうな状態ということです。流産とは妊娠21週の終わりまでをいい、それ以降は早産といいます。この違いは、赤ちゃんが出ても生存が可能かということです。流産ではまず助かりません。そのため、赤ちゃんの蘇生も積極的には行ないません。早産では、赤ちゃんが助かる可能性があるのです。流産のほとんどは、妊娠2ヵ月か3ヵ月の妊娠初期に起こります。週数でいえば5週から11週あたりです。5週以前の流産では、生理が遅れて、少し多めの出血があったな、と思う程度で終わります。妊娠と自覚できないことも多いのです。

症状について

切迫流産の症状は様々ですが、まず、おなかが重く感じられ、痛く、張っているような気がします。さらには出血が起きます。通常、妊娠すると、出産直前まで出血が起こることはありません。黒っぽいおりものも古い出血です。少量の出血の場合、多くの方はピンク色のおりもの、と表現します。いずれも出血に変わりはありません。子宮の入り口のポリープなどの場合もありますが、診察を受けて、流産の兆候ならケアしてもらいましょう。といっても、妊娠初期の流産に決定的な治療法はありません。しかも、流産の過半数を占める、胎児の遺伝子に問題がある流産には治療のしようがありません。こちらの流産は、おなかの痛みも出血もなく、これまで順調に経過していたのに、ある時、心拍が見えなくなる、といったことで判明します。治療も予防も不可能なのです。

さいごに

お友達はこれとは違う、母体側の原因による症状だと思います。だから入院させたのでしょう。今のところ、最も大切な治療は安静と考えられています。そのために、3食昼寝つきの環境を整える必要があります。入院の最大の目的は安静なのです。入院されているということですから、お友達のおなかの赤ちゃんは助かる可能性がある、ということです。その見込みがなければ入院を勧めません。薬や注射では、明らかな効果が望めません。これは効く、という薬がないのが現状です。少しの間仕事を休んでも、おなかの赤ちゃんのために安静に努める、というのが望ましいと思います。出血があったということは、子宮と胎嚢(赤ちゃんと羊水を包む袋)の間に血液が溜まり、それが溢れでてきた、ということです。どんなに少量でも、小さな赤ちゃんにとっては大変なことなのです。

豊岡産科婦人科
院長:久田孝司
住所:旭川市豊岡4条1丁目1-10
電話:0166-31-6801

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