カラダのお話し 2017年8月

このコーナーでは、旭川市内で医院を開業されている先生に登場してもらい、読者が抱える身体の悩みにお答えしてもらいます。
あなたの誰にも相談できないカラダの悩みに先生がお答えします。

Q. 結婚して2年以上経つのですが、子どもができません。本格的に子作りに励みだしたのは10ヵ月ほど前ですが、これまでに1度も妊娠したことがありません。すぐに妊娠できる、と思っていたのですが…。最近、義母の視線が冷たく感じられます。私はいわゆる不妊症なのでしょうか。
相談者:32歳/主婦

A. 結婚をし、避妊をしないで1年か2年、それでも妊娠に至らない場合を不妊症と呼ぶことが多いようです。以前は2年と言われていましたが、最近は1年とすることが多いようです。とにかくこのご夫婦は、不妊症の可能性が高いと言えるでしょう。
不妊症はあくまでも夫婦の問題です。夫か妻か、どちらか一方に原因を求めるものではありません。そして不妊症は夫婦5組に1組がなるもので、決して珍しいことではありません。むしろ、多いものだと思って結構です。4組に1組という報告もあるくらいです。

原因について

では、なぜ妊娠しないのか。その原因は多岐にわたり、とてもこの誌面では語り尽くせません。大まかなところで説明すると、男性側、女性側の原因があり、それぞれが原因の半分を担っています。つまり夫と妻、その原因はほぼ半々ということです。男性側では精子の問題。精子が作られない、少ないことも不妊症の原因になります。1回の射精でおよそ2億以上の数が必要と言われますが、数があっても動かない精子もいます。それも当然妊娠させることができません。他にも原因は考えられますが、多くは精子の問題と考えて差し支えないと思います。

 女性側の原因はもう少し多岐にわたります。まずは排卵です。月に1度、月経と月経の中間あたりで排卵することが多いのですが、これが上手くいかない。排卵が起きない無排卵や、起きても十分成熟していない卵子、またはせっかく受精した卵子が子宮の内膜に着床できない、といったことも少なくありません。特に後者の、受精卵の着床不全は流産を繰り返すことに繋がります。不妊症とは少し違いますが、子どもを得られない、という点は同じです。子宮の奇形(双角子宮など)や筋腫、子宮腺筋症などが基礎疾患として見られることがあります。子宮内膜症と診断された方などは、特に注意が必要です。

 排卵以外には、卵子と精子が受精する場所であり、その受精卵を子宮に運ぶ卵管が詰まっている、なども不妊症の原因になります。ほかにも、排卵時に頚管から分泌される粘液の不全や、精子を異物とみなして攻撃してしまう、など様々な原因が考えられます。どちらかに原因があっても、カップルとしての究明と治療が必要です。どちらか一方だけが悪い、などと責めるのは本末転倒です。そうしたわだかまりは機能性不妊(原因のはっきりしない不妊)を引き起こしかねません。夫婦仲良く子作りに向き合う。それが最も大切なことと言えるでしょう。

豊岡産科婦人科
院長:久田孝司
住所:旭川市豊岡4条1丁目1-10
電話:0166-31-6801

先生に悩み相談をしたい方は、お手紙またはメールでasatan編集部まで相談内容とお名前・年齢・職業・連絡先を明記の上、お送りください。
※注意:いただきましたお悩み相談のすべてが掲載となるわけではございません。予めご了承願います。
宛先:〒079-8431 旭川市永山町2丁目120-31 P・G・A 2F 株式会社asatan あさひかわtown情報
asatan編集部「カラダのお話し」宛 メール a-info@asatan.com

関連記事

  1. カラダのお話し 2018年2月

  2. カラダのお話し 2018年4月

  3. カラダのお話し 2017年5月

  4. カラダのお話し 2017年6月

  5. カラダのお話し 2017年9月

  6. カラダのお話し 2018年3月

  7. カラダのお話し 2017年7月

  8. カラダのお話し 2017年10月

  9. カラダのお話し 2017年12月

カテゴリー

人気の記事

PAGE TOP