2020年05月11日

新型コロナ状況下でサイクリングする際に注意すること

世界的に、日本でも猛威をふるっている新型コロナ。外出自粛が強まる一方でずっと家にいる故の運動不足の懸念も高まります。家の中でも運動できなくないがやはり天気がいい場合は外で運動したいもの。そのような状況下で密にならない運動としてのサイクリングをする際の注意点をご紹介します。


国や政府の見解

 

海外の一部では健康維持のための運動は外出制限の例外とされ、日本でもスポーツ庁長官が「家の中にこもりきりだと、メンタルヘルスにも害が及ぶ可能性がある」と話し、「感染のリスクがない環境での運動、ジョギングのような活動は行っても問題ない」との見解を示しています。

この中の「感染のリスクが少ない環境」とは「三密(密閉、密集、密接)を可能な限りさけること」と回答していることからサイクリングにおいても一人で走る分には三密に該当しない運動と捉えることができます。
ただし、新型コロナ状況下におけるサイクリングに対する国の公式なガイドラインは示されてないのが現状です。

そこで民間団体のガイドラインを参考にしてみましょう。

日本の自転車文化向上に向けたアプローチを行う民間団体「eels(イールズ)」のガイドライン

「eels(イールズ)」といういうのは5つのスポーツバイク専門店で構成された民間団体で、ここがコロナウイルス状況下におけるサイクリングのガイドラインを次のように発表しています。

■サイクリングを楽しむ際のガイドライン

①ソーシャルディスタンスを確保する
 適度な運動をする場合、ソーシャルディスタンス(1.8m)を確保するにも自転車は最適な道具であるとも言えます。電車やバス通勤から自転車通勤にしてみることは有効な策です。
 もちろんせきエチケットも忘れずに。

②ソロで走る
 ソーシャルディスタンスを確保する為にグループライドを避け今は1人で走りましょう。
 寄り道をできるだけなくし、補給などの買い物の際には必ずマスクを着用しましょう。
 いつものように元気よく手鼻を噛むことや唾を吐くことなども謹んでください。
 あなたがウイルスがまき散らす可能性もあります。ティッシュ持参でスマートに走ることが大切です。
 COVID-19に打ち勝った時には、みんなで楽しくグループライドを楽しみましょう。

③適度な負荷で走る
 ソロならいままで通りに思いっきり走ってもいいわけではありません。
 適度な負荷での60分から90分程度のサイクリングは免疫システムを活性化させますが、
 高負荷でのサイクリングは体力の低下招き免疫力を下げることにも繋がり
 また落車のリスクも増えますので今はじっと我慢して適度な不可のでサイクリングを楽しましょう。
 今は最大でも50km程度のサイクリングにとどめておきましょう。

④医療機関への負担を抑える。
 サイクリング中にケガをして医療機関のお世話になるようなことだけは避けましょう。
 これから起こすかも知れないあなたの事故よりコロナウイルス発症者の治療が優先されるべきです。
 よって危険が伴うようなライドはご法度。
 交通量が多い場所や下り道などは避け、しっかりと安全マージンを取って走りましょう。

⑤室内で走る
 サイクルトレーナーを使用して室内で安全に走ることは一番安全であると言えます。オンライントレーニングなどを利用して楽しく運動しましょう。室内の換気も忘れないでくださいね!
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要約するとソーシャルディスタンスを保ちサイクリングはソロで、できるだけ店に寄らず(寄る場合は必ずマスク着用)、適度な負荷でゆっくりとしたスピードで怪我には十分に気をつけて。室内器具を持っている人は最も有効ということになります。

一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟のガイドライン

もうひとつ、全日本実業団自転車連盟が公式HPに載せているガイドラインも見てみましょう。

1)サイクリングすること以前に基本的な行動として守りたいこと
 ・ソーシャルディスタンス(2m)を確保する
必要な買い物、必要な誰かに会うなどの行為を行う場合、2mの距離を保つ(目安として両手を広げたぐらいの距離)
 ・体調に不安がある場合、運動は行わない
 ・理性を持った行動を心がける
 自分自身を含む全ての人の健康が何より重要であることから、常識的で責任を持った行動を心がける
2)屋外での運動の注意点、留意点
 ・基本的には一人で走り、停止中でも周囲にだれかがいる場合は2m以上離れ、走行中はサイクル・ソーシャルディスタンス(前後の走者と15m以上間隔をあける)を取り、人が多い環境を作らない
 ・サイクリング中にお店などに立ち寄らない
  なるべく人に会わない、近寄らない、他の人が触れた可能性のあるものには触れないようにすることが重要です
 ・路上で手鼻をかまない、つばを吐かない
  鼻をかんだりする場合は停車し、ティッシュ等を使い、必ず持ち帰る
 ・ハードワークは避ける
  強度の高い運動は免疫力の低下につながり感染リスクを高めてしまうため
 ・危険な乗り方を避ける
  怪我をすることで救護者や医療従事者に負担をかけることを避ける
 ・毎日の体調を管理する
  毎朝体温および心拍チェックをして、熱がないか、脈拍が安定して体力が回復できているかを確認する
  サイクリング直後にシャワーを浴び、ウェアはなるべくすぐに洗濯する

*オランダ自転車競技連盟による3月24日付ガイドライン等を参照致しました。

実際にサイクリングする際に注意するポイント

では実際にサイクリングするときはどのような注意を払うべきか。上記のガイドラインに沿ってまとめてみます。

①ソーシャルディスタンスを確保
→密を回避するために間隔を開けるという意味です。サイクリング以外で人と会うときは2mぐらい。サイクリング中に歩行者とすれ違うときは15m以上が望ましいでしょう。前に走っている自転車がいる場合でもすぐ後ろを走らないでやはり間隔を開けましょう。

②サイクリング時は1人で
→自転車に乗るときは基本的にソロライドで、密を避けましょう。複数で走ったとしても家族間で2人程度とし友人や知人とのサイクリングは控えたほうが無難です。

③途中でお店やカフェ等にできるだけよらない
→なるべく接触を避けるほうが無難です。

どうしても立ち寄る場合は必ずマスク等着用で。混み合っていそうな場合は違う店にしましょう。

 

水分補給の場合は人気の少ない自販機も有用です。ただし他人と接触する部分は十分に注意を払う必要があります。コイン投入口はできるだけ触れないように。ボタンは手の甲で。取り出し口もなるべく触れないように。一番良いのは自前のボトルです。

 

④ハードな運動は避ける
→運動強度が高いと免疫力の低下につながり、いろんな病気にかかりやすくなります。

⑤路上で手鼻をかまない、つばを吐かない

⑥危険な乗り方を避ける
→万が一事故を起こしたとき、コロナ患者で手がいっぱいの病院を圧迫することになります。これは自動車を運転するドライバーも同じですが安全運転で。

⑦できるだけマスクやバンダナ等で覆う

⑧室内で代用できる場合は有効活用する
→Zwiftやローラー台など外に出なくてもサイクリングできる環境がある人はこれのほうが何よりも安全です。

⑨サイクリング後はできるだけすぐにシャワー。衣類は洗濯する。

この他、旭川市には多くの河川敷がありますがコロナ以降にウォーキングやジョギング、サイクリングをする人が確実に増えました。利用者が増えると屋外といえど密になりやすいため注意が必要です。また河川敷で歩行者やランナーを追い越すときは接触して事故をおこさないよう十分に間隔を空けて追い越しましょう。

まとめ

新型コロナ環境下では制限事項はあるもののサイクリングは健康維持の運動として可能です。もちろん外出しないことが一番いいのですが、運動不足ゆえの別の病気になることもまた問題です。

サイクリングは自転車さえあれば誰でもできるスポーツで運動負荷もジョギングほどきつくありません。特に旭川市は自動車が居ない河川敷の走行空間が豊富なため初心者にも最適なスポーツといえます。

コロナにおいて手頃な運動不足解消方法としてサイクリングをする際は上記の点に気をつけて取り組んでみてください。


この記事のキュレーター

旭川生まれ、旭川市在中の自転車大好き人間。初心者にはサイクリングが好きになるように。中~上級者には有益かつ満足してもらえるようなサイクリング関連の記事を書いていこうと思います。