2023年03月27日
令和5年度市政方針の内容を要約してお伝えします。
市民の皆様へ
いつも市政の推進にお力添えを賜り誠にありがとうございます。私は、1年4か月前、旭川市長に就任して以来、常に重責と向き合いながら、停滞感や閉塞感を打破し、夢と希望にあふれるまちへと変えてほしいという市民の皆様の声から創り上げた公約を実現するため、失敗を恐れず先頭に立って行動してまいりました。そして現在、多くの市民の皆様に旭川が変わりつつあるその胎動を実感していただいているものと思います。一方で重要課題である新型コロナウイルス感染症対策、いじめ防止対策の推進、除排雪先進都市の実現、行財政改革などに加え、新たな課題も見えてきましたのでしっかりと対策を行っていかなければなりません。
昨年行われた旭川市市制施行100年記念式典の中で、私は「旭川市が今までの停滞を打ち破り、北海道をけん引し、我が国の中で中心的な役割を果たしていく都市に力強く生まれ変わっていく」ことを宣言いたしました。多くの魅力に満ちあふれた旭川市なら必ず実現できるはずです。今までの慣例やしがらみを一旦リセットし、旭川の魅力に私たち自身が誇りと自信を持ち、次なる100年に向けて市民と行政が心一つに「夢と希望の旭川」創造への力強い第一歩を踏み出す。それが、私の考える「旭川再起動」です。市民の皆様の笑顔あふれるまちづくりのために行動してまいります。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
■貯金が少なく、借金が多い(中核市62市中それぞれ46位、47位)
■市税が少なく交付税に依存した状態
■転出超過全道ワースト1※(若者、中でも特に女性が多い) ※令和元年
■宿泊客数が少ない※(函館市380万人に対し旭川市90万人) ※令和元年度
■農業の後継者不足、農業生産額の減少
■人口道内2位ながら法人所得は5位
■コロナ禍による中小企業の疲弊
●感染症対策官を中心に、重症化リスクのある高齢者施設、障害者施設などのクラスター対策
●感染者の入院調整や2価ワクチン接種の推進
●2類相当から5類への段階的移行に向けた対応
●市長直属の再調査委員会による真相解明と、教育委員会と市長部局が一体となって対応を行う「旭川モデル」の取組みの開始
●中学生までの医療費無償化や妊娠・出生時の現金給付
●大学等入学時に最大50万円、2年生以降に毎年10万円を給付する奨学金の新設
●小・中学校の給食費について、値上げ分を全額公費負担
●旭川市立大学・短期大学部の開学
●国・道・市の連携協定による取組みの強化、予算の裏付けによる先を見据えた従業員の雇用、除雪機械の確保
●オペレータの不足に対応する免許取得の補助
●ETC2.0や積雪センサーなど、除排雪の効率化に向けたデジタル技術の導入推進
●除雪の見える化による情報発信や旭川市雪対策基本条例(仮称)の制定、住宅の融雪施設等設置費用の補助制度を継続
●仕事と育児・介護・キャリアアップなど、女性が抱える課題を整理
●女性に係るワンストップの相談窓口や就労支援
●女性のキャリア形成支援セミナーの開催
●IT企業の誘致を促進するため、優位性のある誘致制度を創設する他、起業・創業、新分野進出といった新たな挑戦に取り組む事業者を支援
●中小企業振興資金融資制度による信用保証料補助や利子補給継続
●チーフデザインプロデューサー(CDP)を招へいし、市内企業のデザイン経営導入のアドバイス等
●CDPを中心にデザイン思考で地元農産物や食の稼ぐ力を高める「フードフォレスト旭川構想(仮称)」を展開
●ユネスコ創造都市のサブネットワーク会議(デザイン)の旭川開催に向けた立候補等
●買物公園の活性化に向けたあり方の検討
●地域公共交通網形成計画の見直しや持続可能なバス路線網の構築
●航空路線の積極的誘致
●スマート農業や高収益作物への導入支援
●地球温暖化対策実行計画の改定
●再生可能エネルギー設備等の導入補助の倍増
●地域木材を活用した省エネ住宅を新築した場合の補助制度を新設
●アドベンチャートラベルの世界最大イベント「アドベンチャートラベル・ワールドサミット2023北海道」に参画
●各種学会、大会等コンベンションの誘致強化
●インバウンド回復を見据えた海外プロモーション
●旭川にゆかりのあるスポーツ選手に就任していただく、旭川スポーツみらいアンバサダー(仮称)制度を創設
●全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の開催(男子サッカー・男子バレーボール・少林寺拳法)
●スマートウエルネス(健幸福祉都市)あさひかわプランの制定
●歩数や体重、血圧などのデータを管理できるスマートフォンアプリを提供(地域情報共有プラットフォームと連携)
●ヤングケアラー支援や生理の貧困対応等、様々な社会問題に対応
●いじめ防止対策推進部・行財政改革推進部・女性活躍推進部の3部を新設
●国の情報収集や発信、大規模事業など、重要施策を担う市政補佐官を国から派遣を受けて設置
●働きがい等、職員の能力が最大限発揮される環境整備
●地域活動や市政情報を発信するスマートフォンアプリ(地域情報共有プラットフォーム)の運用開始
●新庁舎開庁に合わせた窓口改革、AIによる24時間365日の問い合わせ対応、電子申請、タブレットの導入、アプリの活用など大幅な市民サービスの向上
●ホームページ、SNSの機動性向上による効果的な情報発信
●行財政改革推進プログラム2020を改訂
●全事業の総点検による歳出削減の大胆な取組み
●ふるさと納税や企業版ふるさと納税等、自主財源の確保
●未来への投資と効果的な地域経済活性化対策により、市民税や固定資産税などの税収増を目指す
●国・道の交付金、補助金のさらなる獲得や連携
●市民文化会館の建替えに向けた基本構想、花咲スポーツ公園の再整備基本計画、次期一般廃棄物最終処分場の基本計画、旧優佳良織工芸館等の活用に向けた所有者との協議など、方向性や優先順位などを整理
いじめ問題については全国から注視されており、再調査委員会による真相解明と同時に再発防止の取組みが重要です。「子育てと言えば旭川!」と言っていただけるよう、各種子育て支援施策の充実や物価高騰対策、本市独自の奨学金創設等、子育て世代をしっかりと支えます
市長部局にいじめ防止対策推進部を新設し、市長部局と教育委員会が一体となり、いじめ防止等に向けて対応
弁護士や心理士、スクールソーシャルワーカーなどの専門職や事務職12人に、教育委員会のいじめ対策担当から併任する6人を加えた18人体制の組織。いじめ未然防止対策や、相談体制の充実、問題発生時の迅速な対応などを実施
教育評論家の尾木直樹氏らを委員とする再調査委員会を設置し、いじめ重大事態の真相解明について、引き続き調査を実施
今年8月から実施
●中学生まで助成
●所得制限撤廃
●自己負担なし(保険適用分)
食材価格の高騰に対応するため、給食費改定に伴う増加分を全額公費負担
大学等の進学と生活に係る返還不要の奨学金
【各学年最大100人に】
●給付額
入学時に自宅外通学=50万円
自宅通学=30万円
2年生以降=毎年10万円
今年4月開学
●妊娠期から乳幼児期までの切れ目のない相談支援
●第二庁舎の窓口とオンラインで接続(保育所の利用等の手続きなど)
新年度から週末等プレイルーム活用
●育児講座や健康教室
●保護者同士の交流
●体験プログラム など
→企業等と連携したイベント開催
妊娠・出生時に5万円を給付
●妊娠届提出面談後5万円支給
+
●出生届提出面談後5万円支給
↓
合計 10万円支給
●女性の多様な働き方の推進
●デジタル社会に対応した女性の就労支援
●女性に係るワンストップ相談機能 など
デジタルスキルの習得や企業とのマッチングを支援し、デジタル社会に対応した女性の再就職や起業を促進
●24時間コールセンターによる相談対応
●PCR行政検査、入院医療費の公費負担
●重症化リスクの高い施設等でのクラスター発生時の感染管理指導
●新型コロナウイルス感染症疑いの患者を診療する1次医療機関の支援
●ワクチン接種の推進など
5月8日以降は国・道の動向を見極めながら対応
過去最大の当初予算規模35億2,150万円を確保
●除雪車両の一部に映像鮮明化装置を設置
●ETC2.0を用いた除排雪の効率化、高度化
●積雪センサー実証実験
●除雪の見える化(情報発信の充実)
除雪車両の走行経路や生活道路の排雪計画などを公開
●旭川市雪対策基本条例(仮称)の制定
●住宅の融雪施設等の設置費用を補助
●除雪車両の運転免許取得支援の拡充
●男子サッカー
●男子バレーボール
●少林寺拳法
↓
経済波及効果の推計 約4億円以上
IT企業進出支援補助金
最大23万円/月
最大36か月分828万円
●地域公共交通網形成計画の見直し
●路線バス乗務員の確保対策
コンベンション開催支援補助金
最大20万円
↓
100万円
最大150万円
旭川市スタートアップ支援補助金
補助額最大 100万円
●フードフォレスト旭川構想(仮称)をプロデュース
●デザイン都市旭川のデザインを統括
市役所内のデザインルールの作成とデザイン思考による行政サービス向上のアドバイス
●サブネットワーク会議(デザイン都市世界43都市)
2024年旭川開催へ誘致活動
市政方針の全文は市HPからご覧いただけます
※1次産業・ゼロカーボン、健幸福祉都市、機構改革・働きがい改革、DX・伝える広報の施策については、来月号に掲載します。
令和3年6月に旭川市いじめ防止等対策委員会に諮問した、いじめの重大事態に関し、まずは、亡くなられた女子生徒に心から哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。
旭川市教育大綱の基本方針である「主体的に学び力強く未来を拓く人づくり」の実現を目指し、教育行政を推進してまいります。
第2期旭川市学校教育基本計画に基づき、3つの重点的な取組みを進めます。
①子どもたちに未来を生き抜く力を育む
5類移行となる新型コロナウイルス感染症への対応については、児童生徒が正しい理解の下、自ら感染予防を実践することができるよう指導に努めます。
確かな学力の育成に向け、実践推進校を指定し、その成果を市内各校に普及させるよう取り組むとともに、全国学力・学習状況調査の結果を分析し、作成した「指導の改善策」についても、周知を図り、授業改善を進めます。
ICT(情報通信技術)を活用した教育については、モデル校においてタブレット端末の持ち帰りの試行を実施し、家庭学習における活用手法を検討します。
いじめ問題への対応については、市長部局と連携した市いじめ対策チーム(仮称)による学校への指導助言・支援等を進めます。また、「旭川市いじめ防止条例(仮称)」の制定や、「旭川市いじめ防止基本方針」の改定により、いじめ対策の充実強化を図ります。
学校給食費については、原材料価格の高騰や円安の影響などによる上昇分を保護者負担としないよう支援します。
②子どもたちの学びの環境を整える
豊岡小学校の増改築をはじめ、耐震化が必要な学校の工事を進める他、体育館のバスケットゴール、窓ガラスなどの非構造部材の耐震化に向け、調査・設計に着手するとともに、照明のLED化を進めます。
就学援助制度については、関係部局と連携し、各種制度や相談窓口の情報提供に努め、保護者の経済的負担の軽減を図ります。
また、児童生徒が気兼ねなく使用できるよう、学校のトイレに生理用品を配備します。
③子どもたちをともに育て豊かな学びをつくる
地域の理解と協力を得た学校運営に向け、コミュニティ・スクールの取組みを進めます。
また、学校の教育力向上については、教職員の勤務時間の適正管理や業務改善に向けた取組みを進めます。
旭川市社会教育基本計画に基づき、5つの重点的な取組みを進めます。
①市民一人一人の主体的な学びの機会の充実
ジオパーク構想の推進について、地域資源を題材としたイベントやツアーを展開し、教育・観光・地域振興につなげることで、持続可能な地域づくりを目指します。
②市民の学びを支える環境の整備
中央図書館において、2月に開始した電子書籍サービスの周知を図り、読書が困難な方への読書環境の充実に取り組みます。
科学館においては、AI(人工知能)などの新しい技術を取り入れた近未来を体験できるゾーンを新たに整備します。
③地域における学びの循環
地域学校協働活動については、モデル地域での活動を継続しながら成果と課題を整理し、他地域への展開手法等を検討します。
④市民の心を豊かにする文化芸術活動の充実
駅周辺や買物公園の各所で市民が様々なジャンルの音楽に触れることができる旭川ミュージックウィークを、昨年に引き続き開催します。
⑤郷土文化の保存・活用と郷土愛の育成
博物館において、市内の縄文遺跡をテーマとした企画展を開催するなど、郷土文化の保存・活用と郷土愛の育成を図ります。
夏にオープン予定である民間のアイヌ文化施設と連携を図りながら、アイヌ文化の保存伝承や理解の促進を図るとともに、アイヌ施策推進基金を活用し、アイヌ団体等の主体的な文化伝承活動を支援します。
子どもたちが夢や目標に向かって挑戦するとともに、市民がふるさとへの誇りと愛着を持ちながら心豊かに暮らせることを目指し、教育行政を全力で推進してまいります。
全文は市HP「教育行政方針」のページに掲載しています。
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