2023年04月15日

旭川再起動予算 ~持続可能な新たな100年への挑戦~

2月24日に市議会第1回定例会で行った市政方針において説明した令和5年度予算案は、3月24日に市議会の議決を得て成立しました。旭川が現在抱えている課題や現状については、本誌3月号をご覧ください。


「再起動」に込めた想い

■新たな100年に向けて
 先人に感謝し、旭川の魅力に誇りと自信を持って前進
■前例踏襲をやめ、失敗を恐れず挑戦
 慣例・しがらみにとらわれない。挑戦を評価する。責任は私(市長)が取る
■市役所の力を最大限発揮
 働きがい改革・庁内部局間の連携強化、DXによる業務の効率化等を実行
■1年4か月の取組みをさらにアップデート
 旭川の変化を実感していただけるよう、全力投球

先月に引き続き、施策についてお届けします。

 

1次産業・ゼロカーボンの振興

世界に貢献するサステナブルデザイン都市・旭川へ

スマート農業の導入支援

●スマート農業・省力化技術の導入を支援
国の補助と併用可能な市の補助で導入を促進

 
 

再生可能エネルギー設備の導入を加速

当初予算額を前年度比で約2倍に拡充
【主な対象設備と交付予定件数】
●太陽光発電設備 1件 ⇒ 10件程度
●ガスエンジンコージェネレーション 6件 ⇒ 22件程度
●定置用リチウムイオン蓄電池 4件 ⇒ 25件程度
●ペレットストーブ 6件 ⇒ 13件程度
●薪ストーブ 16件 ⇒ 22件程度

稼ぐ農業・ブランド化の促進

農業者の負担軽減と収益の向上、さらには担い手の確保にもつながる対策を推進
●サツマイモをはじめとする高収益作物の生産機械等の導入補助制度を新設
●旭川出身の下國 伸シェフによる旭川産農畜産物やこれらを使った商品のPR事業を実施

下國 伸シェフ
旭川調理師専門学校卒業。札幌の老舗フレンチレストランの4代目料理長。CHEF─1グランプリ2021で優勝し、現在はフリーの料理人として活動。昨年、本市で料理教室や出前講座などを実施し、4月から「旭川食のアンバサダー」に就任

 

住宅建設に対し最大80万円を補助

道産かつ道内で加工した木材の使用や、省エネ性能を確保した一定の要件を満たす新築住宅が対象

ゼロカーボン旭山動物園への挑戦

せん定枝やジャイアントミスカンサス(巨大ススキ)などでペレット(木質燃料)を製造し、旭山動物園の暖房に活用

健幸福祉都市

医療・福祉が充実した旭川だからこそ、年齢に関係なく誰もが健康で充実した人生を送ることができるのであり、高齢の方々をはじめ全ての市民の皆様が生き生きと暮らしていけるよう取組みを進めていきます

スマートウエルネスの取組み

健康寿命の延伸を目指し、毎日の歩数や体重、体脂肪、血圧などのデータを管理できる無償のスマートフォンアプリを構築し、歩数等で獲得したポイントに応じた特典を得られる機能などを順次追加

ヤングケアラーへの支援

保護者の疾病等の課題を抱える子育て世帯に対して、福祉サービスの利用等、その課題を解決するための期間、一時的に家事支援ヘルパーを派遣し、潜在的なヤングケアラーを支援

ICTを活用した民生児童委員の負担軽減

モデル地区の委員にタブレット端末を配布し、熟練委員の支援ノウハウをAIに蓄積・共有、デジタル技術の活用

新生児聴覚検査費用の助成

聴覚障害の早期発見、早期療育を目的とした新生児聴覚検査費用の一部助成を実施

 

地域共生社会の実現に向けた取組み

地域まるごと支援員8人と統括支援員1人を継続して配置することにより、引きこもり・8050問題など、複合化・複雑化した福祉の課題へ対応

市内小・中学校に生理用品を配備

生理の貧困に対応。合計約17万個相当分を配備

DX・伝える広報

5年後に日本一の窓口、10年後に庁内全体で日本一のデジタル化を目指す!

効果的な広報戦略

SNSの広告機能を活用し、地域や年代など、各ターゲット層に合わせた効果的なプッシュ式による情報発信と効果検証

地域情報共有プラットフォームアプリの運用

電子回覧板、町内会員の掲示板、くらしのお知らせ、ごみカレンダーに加え、将来的には除雪・防災・防犯情報や高齢者の見守り機能なども追加を検討

日本一を目指し、DXを推進

11月の新庁舎開庁に向けた窓口改革、AIによる24時間365日の問い合わせ対応、電子申請、タブレット端末の導入などに取り組み、市民サービスを向上

持続可能な財政運営に向けて

 

将来世代に負担を残さない財政基盤の構築

●令和5年度中に行財政改革推進プログラムを改訂し、様々な歳出予算の抜本的見直し
●ふるさと納税・企業版ふるさと納税を強化し、自主財源を確保
●国と北海道の交付金・補助金の獲得や連携、協働による事業の推進
●子育てや若者など、未来への投資と効果的な地域経済・活性化対策による中長期的な視点での税収確保
●市民文化会館や花咲スポーツ公園等、大規模事業の優先順位を整理

機構改革・働きがい改革

新たに3つの部を設置

市政を推進する3本の矢

第1の矢 いじめ防止対策推進部

市長部局と教育委員会が一体となって取り組む、いじめ防止等の「旭川モデル」を開始

第2の矢 行財政改革推進部

徹底した行財政改革、自主財源の確保や市役所DXの推進による行政効率化

第3の矢 女性活躍推進部

女性が抱える課題の整理や就業・起業支援など、女性がより活躍できる環境づくりと男性の理解促進

働きがい改革

時間外勤務の削減やDXの推進など、職員の能力を最大限に発揮できる環境を整備し、市民サービス向上につなげます

外部人材を登用し、市政を活性化します

専門的知見から様々な助言をいただき、まちづくり推進体制を強化していきます。

市政補佐官
国土交通省北海道開発局流域治水推進室長・同局建設部河川計画課河川企画官(前職)
桝井正将さん(46)

平成13年、国家公務員(1種)として国土交通省に入省。長年、北海道開発行政に従事した他、大臣官房社会資本整備総合交付金等総合調整室等の職務を経験。持続可能な旭川のまちづくりに向け、大規模事業の環境整備や国政の情報受発信に期待
※年齢は令和5年4月1日現在

 

チーフデザインプロデューサー(CDP)
株式会社KESIKI
代表取締役
石川俊祐さん(45)

デザイン思考の国内第一人者としてユネスコデザイン創造都市である「デザインの森・旭川」の価値をさらに高めるため、今年度からスタートする「フードフォレスト旭川」構想の統括や市内事業者のデザイン経営の導入、市役所内のデザインルールの作成等に取り組む
※年齢は令和5年4月1日現在

 

令和5年度 旭川市の予算

 


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