2021年03月31日
ようやく北海道の長い冬が終わり、季節が春めいてきましたね。天気の良い日には、ドライブに出かけたくなりませんか?そんな気分の時には、ぜひ北海道遺産を巡ってみてはいかがでしょうか。
「北海道遺産」の公式ホームページによると、次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、北海道民全体の宝物として選ばれたのが北海道遺産と定義されています。
選定の基準には、学術的価値や美的価値などの客観的な評価基準だけではなく、地域が保全・活用に取り組んでいるものや、今後の取り組みに期待できるものなど「思い入れ」の価値が大きなウェイトを占めているそうです。
次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、北海道民全体の宝物として選ばれたのが「北海道遺産」です。
石狩川をはじめ大小130もの川が流れ、750以上の橋がかかることかえあ「川と橋のまち」といわれる旭川。その旭川のシンボルといえば旭橋です。
平成16年の第2回選定で北海道遺産に加えられました。旭川市を代表する景観として「旭川八景」にも数えられています。
竣工されたのは1932年(昭和7年)で、当時は旧陸軍第7師団司令部に通じる道路として重要な役割を担っていました。かつては、札幌の豊平橋、釧路の幣舞橋とともに「北海道三大名橋」と呼ばれましたが、現在その姿を残しているのは旭橋だけです。
旭橋の魅力は、「土木学会選奨土木遺産」にも選ばれた造形美に優れたアーチ状の形状だけでなく、同じく北海道遺産に選定されている「石狩川」」や、大雪山連峰と合わせた景観。四季それぞれの美しい景色が魅力です。
旭川から車で約1時間。雨竜町にある「雨竜沼湿原」は、標高850mの台地に東西4km、南北2kmにわたって広がる日本有数の山岳型高層湿原帯です。
大小700を超えると言われる池塘(ちとう)といわれる沼が点在し、ミズバショウやエゾカンゾウ、ワタスゲ、ウリュウコウホネ、サワギキョウ、エゾリンドウなど200種類以上もの高山植物が咲き誇ります。
国際的にも貴重な湿原植生を有する雨竜沼湿原は、1964年に北海道の天然記念物と、1990年には「暑寒別天売焼尻国定公園」に指定され、さらに2005年にはラムサール条約登録湿地として登録されています。
雨竜沼湿原を見るにはゲートパークから1時間30分ほどの登山が必要ですが、湿原入口からは1周約3.5kmの木道が整備されていて、ゆっくりトレッキングしながら美しい景色と高山植物を楽しむことができます。
森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」は、初の国産11トン機関車で、1928(昭和3)年に丸瀬布-武利意森林鉄道に配属されました。国有林から伐り出した木材や生活物資の搬送に活躍していましたが、1958(昭和33)年に廃止。
地元の強い要望があって1976(昭和51)年に、丸瀬布町に譲渡され、町は“森林公園いこいの森”を建設して機関車を走らせています。森林鉄道蒸気機関車で動態保存されている全国唯一のものとして、平成16年の第2回選定で北海道遺産に加えられました。
森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」があるのは、旭川から車で2時間ほどの遠軽町「丸瀬布森林公園いこいの森」。
公園内には、約2kmの線路が敷かれていて実際に「雨宮21号」に乗ることができます。また公園内には、バンガローも完備された「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」や「丸瀬布郷土資料館」、ドッグラン、遊具などがあり、ファミリーでアウトドアを楽しめます。
目的が無くふらりと出かけるドライブもいいですが、せっかくなら北海道の歴史や魅力を感じられるスポットを訪ねてみてはいかがでしょうか。現在、北海道遺産に選定されているのは総計67件。何年かかるかわかりませんが、全部ご紹介できるように頑張りますね。
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