2021年05月05日
おじさん臭い、呑兵衛みたいというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、最近は若い人や女子に日本酒の「カップ酒」が人気です。今回は、旭川の酒蔵高砂酒造、男山、増毛町の国稀酒造のカップ酒を紹介します。
高砂酒造は、明治32年に小桧山酒造として創業。昭和40年に石崎酒造と合併して「高砂酒造株式会社」となりました。現在は、「明治酒蔵」として直売所となっている建物は、明治42年に建てられた酒蔵です。
高砂酒造が、昭和50年に生み出したのが「国士無双」で全国的なヒット商品となり、現在も高砂酒造を代表する銘柄となっています。
国士無双には、佳撰、本醸造、純米酒、吟醸酒、大吟醸とありますが、昭和50年の発売以来、変わらない淡麗辛口のスッキリとした味わいの佳撰を、まずはお試しください。
国士無双の麻雀カップは、真紅のラベルに美術家の可良氏が筆した「国士無双」が描かれたデザインが印象的。
日本酒ファンだけでなく、麻雀好きの人もぜひ飲んでくださいね。役満国士無双をあがれるかもよ(麻雀のルールを知らない人は、わからないかもしれませんが国士無双とは、麻雀のすごい役なんです)
店名:高砂酒造 明治酒蔵
住所:旭川市宮下通17丁目
電話:0166-22-7480
営業時間:9:00~17:30
定休日:年末年始
駐車場:あり
高砂酒造と並んで旭川を代表する酒蔵の「男山」。その前身は、新潟出身の初代当主山崎與吉が、明治20年に札幌で創業した山崎酒造です。その山崎酒造が、旭川に移ってきたのは高砂酒造の前身小桧山酒造が創業した明治32年です。
山崎酒造は、昭和43年に新社屋竣工と共に社名を男山株式会社へと変更しました。「男山」は、江戸時代に伊丹で誕生し、徳川将軍家の御膳酒に指定されるほどの銘柄。その男山を蔵元の末裔から正式に継承を受けたのが、旭川の「男山」です。
「男山」は、昭和52年に日本酒では世界初となるモンドセレクション金賞を受賞。以来40年に渡って継続して受賞していて、他にも国内外の酒類コンクールや全国新酒鑑評会で数多くの金賞を受賞しています。
国道39号線沿いの永山2条7丁目にある「男山酒造り資料館」は、2階~3階で男山や酒造りの歴史に関する資料の展示、1階は試飲・売店コーナーになっています。
男山のカップ酒は、「生もと純米カップ」。ラベルには、北海道を代表する花のラベンダーやカタクリ、エゾエンゴサク、エゾノリュウキンカ、キクザキイチゲのイラストが描かれています。中に詰められているのは、米、米こうじだけで醸した生もと純米。芳醇で辛口、スッキリと味わいです。
店名:男山酒造り資料館
住所:旭川市永山2条7丁目
電話:0166-47-7080
営業時間:9:00〜17:00
定休日:無休
駐車場:あり
「国稀酒造」は、増毛町にある日本最北の酒蔵です。創業は明治15年で、当時の醸造蔵があった旧本店で現「旧商家丸一本間家」は国指定の重要文化財となっています。
そのすぐ横にある、現在は直売所や資料館として使われている建物も、増毛の歴史的建物群として北海道遺産に選定されています。
この歴史ある建物の中には、國稀を代表する銘柄「鬼ころし」や「純米大吟醸原酒 瀧山」「純米大吟醸 清風ー極」などが並んでいますが、懐かしい上撰国稀のカップ酒も!
上撰とは、かつてあった「特級」「一級」「二級」の等級で、一級クラスにあたるお酒です。
このカップ懐かしいですね。昔、食堂でこのカップで水が出てきましたよね。そして歯磨きのコップに使っていた家もあるのでは?カップには増毛の特産であるリンゴとサクランボのかわいい絵が描かれています。
これは飲み終わっても棄てられないですよね。味は切れのあるスッキリとした辛口。上撰国稀は、一升瓶も五合瓶も売っていますが、やっぱりこのカップが買いたいかも。
名称:国稀酒造
所在地:増毛郡増毛町稲葉町1丁目17
電話:0164-53-1050
営業時間:9:00〜17:00
定休日:無休(年末年始を除く)
駐車場:あり
手軽に飲めるカップ酒。最近では、日本酒ファンだけでなく若い女性にも人気です。その人気の理由は味はもちろんですが、カップに描かれたかわいいデザイン。今回は、旭川と増毛の酒蔵から紹介しましたが、ネット通販では全国のカップ酒をお取り寄せできるので、ぜひ飲み比べてみてはいかがでしょうか。
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