2021年10月14日

薬剤師さんに聞きました!ワクチン接種Q&A

若い世代の皆さんにも広く知ってもらうため、ワクチンの効果や副反応、今後の感染対策などを薬剤師さんに聞きました! 【詳細】新型コロナウイルス感染症対策担当 代表 26・1111(内線5661)


薬剤師 長塚健太(ながつか けんた)さん

 

現在、市の集団接種会場や医療機関などで使われているファイザー社製のワクチンは、どのようなものですか

コミナティ筋注という名称の「mRNAワクチン」です。予防接種とは、外から侵入する病原体と戦うために、ワクチンで前もって練習しておくものです。これまで人類は、主に病原体そのものを薬として使っていました。しかし新型コロナのワクチンは、人間がウイルスを認識する目印(とげとげ)を作るための、mRNAと呼ばれる「設計図」を使っています。この設計図を基に体内で作り出された目印を練習台に、体は本物のウイルスの侵入に備えて「免疫」を作ります。設計図は非常に不安定な物質で、役目を終えるとすぐに分解されて体内から消えます。そのため長期的に体の中で悪さをしたり、ウイルスの遺伝情報が人間のDNAに組み込まれたりすることはありません。

若い世代への接種が始まりますが、その重要性をどのように考えますか

若者は感染しても軽症や無症状であることが多く、行動範囲が広いため、無自覚のうちに感染を拡大させてしまう可能性があります。そのため、若者へのワクチン接種を進めることは、感染拡大の抑制にとても効果的です。また、ウイルスの感染は突然なので、もし感染すると、楽しい行事や大切な試験など、お子さんやご家族の生活に大きな影響が出ますが、ワクチンは、自分のスケジュールに合わせて接種できるため、たとえ副反応が出ても計画的に対応することができます。お子さんへの接種に慎重になる保護者もいると思いますが、ワクチン接種のメリット等についてご家族で話し合い、接種をご検討ください。

副反応が心配です

若い世代は、副反応が起きる確率が高いとされています。これは、免疫反応が正常に起こりやすいからではないかと考えられています。発熱やだるさ、筋肉痛などの症状が出ることがありますが、多くは数日で軽快します。解熱鎮痛剤も服用できるので、用量や用法が不安な場合は、薬剤師や登録販売者にご相談ください。

今後の感染対策で、どんなことに気を付けると良いですが

ワクチンは発症予防に高い有効性がありますが、感染を完全に防ぐことはできません。基本的な対策として、「マスク」「手洗い」「密を避ける」「換気・加湿」を根気よく続けていただくようお願いします。特に換気が重要です。デルタ株は、感染者から放出されるウイルス量がとても多いといわれています。換気・加湿がされず、ウイルスが空気中に存在しやすくなると、感染リスクは高まります。これから寒い時期になりますが、ぜひ、しっかり換気を実践してください。

薬剤師の視点から伝えたいことは

ワクチン接種は任意ですが、後悔しないためにも、正しい情報を基に、ご自身が納得できる選択をしていただきたいです。ワクチン接種に関して分からないことや不安なことがあれば、かかりつけ医や薬剤師にぜひご相談ください。


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