2022年04月23日
北海道の人だもの、お菓子のカタチは北海道の言葉で形容したい。するとほら、いつもよりほのぼのと、美味しく感じるはず。食べ終わったらゴミはきちんと投げましょうね(これも北海道弁w)。
薄い、平たいなどの形状をいう言葉。「ぺったらっこい」とも。
今、平たいと書いて思ったのだが、「平たい」を「ひらべったい」と言ったりするが、それも方言かな。
【おことわり】
「ぺったらこい」は道民によって北海道の方言とされていますが、なにせ道民のルーツは開拓時代の他県からの入植による他の都府県のヒトと考えられるので、必ずしも北海道民だけが使う言葉とは言い切れない場合もあることをご了承ください。
♪壺屋のお菓子で大きくなったの・・・のCMソングを聴いた昭和育ち。ちょっとマイナー調なメロディは、今も思い出すと胸がきゅっとなる筆者であります。ちなみにアントメリーが大好き。
そんな身にはこの「き花」はけっこう新しいお菓子だ。画像の商品はき花のプティモ(通常より直径が小さい)シリーズ。
めんこい*から、たいしたあずましい*んだわ。
4つのフレーバーがパッケージになったもの。とてもハイカラなイメージである。
*めんこい 可愛い、小さいの意味も
*あずましい 快適、問題がないこと
※この場合「小さいからとても食べやすい」と訳す
サクサクして美味しいんだよね。大好き。
この、ぺったらこいお菓子は・・・えーと、うーんと、き花ってあまりに身近で深く考えたことがない。正確に言うとなんて種類のお菓子?的なことが分からない。
ので、改めて調べてみたら『ザクザクした独特の食感を持つアーモンドガレットに、口どけのよいクーベルチュールのホワイトチョコレートをサンド』だそうです(HPより)。
なるほど、このぺったらこいクッキーのようなのは「アーモンドガレット」とのこと。食感はサクサクよりザクザクが適当なのね。言われてみれば(食べてみれば)確かにそうだ。
ちょっとお遊びで。ちなにみ厚さは約9ミリ。
だから何なのさ。はんかくさい*んでないかい?と言われそう。
アーモンドガレットのぺったらこさ、その間にある生チョコのぺったらこさ。このバランスが絶妙な食感と味わいを作り上げていると拝察する。
*はんかくさい ふざけてる、あほらしい の意味
今回のパッケージ。中のチョコは「ショコラ」、「いちご」、「アールグレイレモン」。
アーモンドガレットの旨味とコクが、サンドしたチョコのフレーバーを引き立てる。その甘味は洗練されていて、どの味も個性的で、この4種類、味がかぶるということは全くない。
ほか、焦がしキャラメルをホワイトチョコに溶かし込んだ「キャラメルワルツ」というのもあるそうな(筆者未体験)。
ところで「き花」ってどういう意味かご存知か。
黄色い花、じゃあござんせん。
き花は北のダイヤモンドダストをイメージして作った菓子(という広告を目にした記憶が)。
その昔、北国の厳冬が織りなすこの美しさに魅せられた歌人は、歌のなかでダイヤモンドダストを「霧華(きばな)」と詠んだそうな(これは記憶じゃなく同社HPより)。
なゝ花窓館(旭川市忠和5の6)、き花の杜(同南6の19)、ときの杜 買物公園店(同1条通8丁目右1ツルハ旭川中央ビル1F)ほか、道内支店、市内大手スーパー内支店、JR駅・空港売店 等
苺せんべい:株式会社 煎菓亭鈴木製菓(旭川市忠和8条6丁目)
あの有名な「うす焼せん兵衛さん」の会社の品です。と言えば旭川市内の方々は納得でしょう(今きっと、ああアレねと手を鳴らして相槌打ってるハズ)。
なんたって創業以来せんべい一筋。旭川のギフトシーンでは一目置かれるだけあって、バラエティーも色々と増えてるご様子。
小袋に2枚重なっているが、前掲の「き花」のように苺チョコ的なものがサンドされている訳ではない。
これで2枚入り。
見た目だけなら、駄菓子の「みりんせんべい」みたいだが、こちらは洋風煎餅だ。
カタチは定番の「うす焼せん兵衛さん」と同じか。これに苺ふうの香りがついている。
食感はせん兵衛さんと同じくさっくりと軽快。馴染みある食感だ。
それにしても、さすが薄焼きというだけあって実にぺったらこい。
ぺったらこいからこそのさくさく食感。
もうぺったらこいを通り越して薄っぺらいと呼ぶべきか。あまりに薄くて、ほら、カメラに向かって直角に構えてみると何にも見えない(いや見えてます)。
で、気になるでしょ。この厚さ(うすさ)。
またもや、だから何なんだという話だが、計測によると厚さは約2ミリ。
生地はプレスして薄くするものと思うが、これを割らずに焼き上げ出荷するまで、けっこう気を遣うだろうと推察する。
同社直売所(旭川市忠和8の6)、旭川観光物産情報センター売店(JR旭川駅内)、ほか全国各地の北海道物産展での出展販売で
旭川生サブレ蔵生(くらなま):株式会社 ロバ菓子司(旭川市上常盤町1丁目)
内地*の知り合いに何か美味しいものを送ろうかという時は、大概これかな。もう筆者の御用達。
あるいは内地から来た人が、お土産に何を買うべきかという相談にも、勧めるのは大概これ。市内あちこちで買えるというのも良い。ちょっと贔屓が過ぎたらごめんなさい。
*内地 北海道民および沖縄県民が「本州」を指していう言葉
で、どんな味か。
って話の前に「生サブレ」って何ぞや、というところからやらんとだめだ(始めねばなるまい)。
サブレとは。調べたらビスケットの一種。
・・・?これじゃ説明になってないような気もするが、いわゆる焼き菓子ですな。
で、生とは。乾燥していない(水分を多くふくむ)保存のあまり効かないお菓子のことだそうで、これならイメージできる。生菓子という言い方は一般的でもある。
つまり生サブレは、カリカリになるまで焼いてない、いわゆる半生ってことだべか(ことだろうか)。
それが証拠に、菓子自体は柔らかい。
手で持ってカメラを向けようにも、自重でふわぁっと下がるくらいな柔らかさ。へなっと下がる、よりは固い。
食感は、まさに生サブレ。焼き菓子の風味がありながらしっとりと口に溶ける。同社いわく、この焼き加減は相当に苦労して開発したものらしい。
中には生チョコが絶妙な量ではさんであって、いや、はさんであるというよりは、溶け込んでいて、といった食感が素晴らしい。
チョコの味はミルク生チョコ・ホワイト生チョコ・アーモンド。これに後発の瀬戸内レモンが加わる。
先の3種は混合でパッケージされるが、レモンだけがそれに含まれず、単体で購入するしか手立てはない。
チョコはどれも味が濃厚。これに生サブレのふくよかな香味が合わさって、ひと口で、口の中が美味しいエキスに満たされる。
はい、恒例のだから何なんだコーナー。
懲りもせず、ほんと、はんかくさくてスイマセン。画像用意したもので。
厚さは6ミリ。前掲の苺せんべいの3倍。ほんと、だから何なんだ、ですよね。
とはいえ、この厚さ(薄さ)がこれまた絶妙と思う。これ以上厚いと口の中でもごもごしてしまい、快適な食感は得られないだろうし、チョコの甘さもボケると思うな。
さすが老舗が拵えるものは、仕上がりに過不足がない。
TheSun蔵人本店(旭川市神楽岡8の1)、同四条店(同4の8)、同旭川駅店、およびJR旭川駅売店・空港売店ほか
あいにく野球でお馴染みの「Most Valuable Player」ではない。
こちらは「Most Valuable Pettarakoi(ぺったらこい)」である。
あくまで遊び。どれがどれより美味しいというものではありません。悪しからず。
で、今回のMVPは「蔵生」に!!
=選考理由=
この大地に根を張ったような、ぺたーっとした安定感。
「ぺったらこい」という言葉の意味や韻をカタチにすると、まさにこんな感じじゃないべか(ないだろうか)。
この記事のキュレーター
き花:株式会社 壺屋総本店(旭川市忠和5条6丁目)