2022年09月06日

【懐かし昭和グルメ】チキンライス3選

リゾット? いえいえ、ケチャップで作る昔ながらのアレですよ。今じゃあまり見かけなくなった昭和の庶民のごちそうだが、有難いことに今でも味わえる店が確かに存在する。メニューに見つけ嬉々として注文した、筆者の食べ歩きをご紹介。 ※情報は取材当時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので予めご了承ください


ぐすぺり

姫小路のいちばん奥の店

 

そこは七条緑道から行く、知る人ぞ知る飲食店ゾーン「姫小路」の中のお店。
ごはんが美味しい小さな店があるとの噂を耳にして訪ねてみたら、なんとここにチキンライスを発見!!

店内はこじんまりとしていて、ひたすらにアットホーム。店をひとりで切り盛りするママさんが、注文を受けてからコトコトと、ゆっくり丁寧にチキンライスをつくる、その空気感が心地よい。

チキンライス(500円)

 

おっと、いきなり豪華!?
大概はチキンライスひと皿とスープだけ。チキンライスはそんなもんだと思っているところに、ちょいと意表を突くごちそう感。
日替わり定食の副菜を少し添えてくれていて、これはこれでとても嬉しい。しかもこのお値段。

 

チキンライスとは言え、いたずらに鶏肉が多いのはいけない。ほどほどに入っているのが昭和のごちそうなのだ。
これ、筆者の抱くチキンライスの美学なり(笑)。
ママさんのそれは肉感も程よく、玉ねぎもしっかり。ピーマンのアクセントがとても家庭的だ。
ケチャップ味をつつむようにバターも香る、その味わいには心がなごむ。

お店情報

店名:ぐすぺり
住所:旭川市7条通8丁目 姫小路
電話番号:090-2055-6941
営業時間:11:00〜19:30(土曜16:30)
定休日:水曜、木曜
駐車場:なし

お店は小さいです。大勢での訪問にはご配慮を

おふくろ

 

やっぱ、ここでしょ。
昔ながらのメニューを探すなら、昔ながらの食堂にきっとある。という期待(願いとも言う)に見事に応えてくれる店。
ここのチキンライスは昔から、炒飯とならんで筆者のお気に入り。
なにせ、盛り付けが意表を突く。

チキンライス(680円)

 

スープ付き。ビールは別売です(笑)

 

そんなことより、見て!! 紅ショウガだよ。しかもこんなにたくさん。
ケチャップに紅ショウガって、初めて見たときは筆者もちょっとびっくりしたが・・・

 

でもこれが合うんだな。
おふくろのチキンライスは、けっこうあっさり(ケチャップ控えめ)しているので、合わないということはない。
むしろ、なんら違和感なし。ケチャップと紅ショウガって合うんじゃないか?

昔々・・・、

ちまたじゃチキンライスとかハイカラなものがあるらしいけど、うちでも作ってみようかね。
でもこの甘さは好きじゃないねえ。
じゃあ生姜でものせてみようかい。

なんて、ノリでこうなった。
・・・というのが筆者の妄想劇場だが、たぶん日本でも珍しいと思う。

ちなみに、おふくろのチキンライスは玉子入り。食感は炒飯っぽい。

お店情報

店名:おふくろ
住所:旭川市宮下通7丁目駅前ビル1F
電話番号:0166-22-1712
営業時間:10:00〜21:00
定休日:日曜
駐車場:なし

四條食堂

 

最後は、近年なにかと景色が変わるJR四条駅付近から。
高架下の旧商店街ビルの老舗を訪ねる。

 

昔はこのオブジェから湯気(人工の)が出てたんだよね。
その丼も今は花瓶(花丼?)になっている。

チキンライス(780円)

 

そうそう、型を使ってこんな形にして出してくれるお店も多かったよね。
まさに昔ながらのスタイル。

 

こちらもスープ付き。ビールは別売です(笑)

 

具は鶏と玉ねぎだけかな。チキンライスの基本形だ。
ごくシンプルであるが、決して物足りなくはない。ケチャップがあるから味わいは十分。
それがチキンライスなのだ。福神漬けもあるしね(笑)

四條食堂のそれは、やや、あっさりテイスト。
ケチャップ抑え気味の、洋風焼き飯という感じでしょうか。
チャーハンもそうだが、作り方がシンプルなものほど、作り手の個性がでるものですねぇ。

お店情報

店名:四條食堂
住所:旭川市4条通17丁目商店街ビル6号館
電話:0166-23-6886
営業時間:朝10時〜11時位から夜8時〜10時
定休日:不定休
駐車場:なし

チキンな後記

いかがでしたか。
ご家庭でよく作るよという方も多いかと思います。
隠し味にコンソメ粉を使ったり、バターたっぷりで、きっと美味しいことでしょう。

でも、昭和の頃って(庶民に限っては)、ごく簡単なものだったように思います。あまりものを一緒に炒めたり(笑)
何よりトマトケチャップを使うことに、ごちそう感があって、それだけでワクワクしたものです。

それだけに、何かしら郷愁を誘う味わいを感じたりするんですよね、チキンライスって。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター