2022年10月18日
令和3年度に実施した「栄養調査・食育に関するアンケート調査」で、市民の皆さんの食事や栄養、健康がどうなっているのか、現状が浮き彫りになりました。野菜不足の一方で、塩分の摂取が多く、毎日バランスの良い食事をしている人は半数以下でした。食生活を改善する工夫や健康リスクを知り、健康寿命を延ばしましょう。 【詳細】保健指導課 23・7816
目標量に対して、男性は2倍、女性は1 . 8倍摂取しています
8割以上が、1日の目標量350gに届いていません
20~30歳代の男性は、3 人に1人が朝食を食べていません
男性の3人に1人が肥満、65歳以上の女性の約4割がやせ傾向
ほぼ毎日、主食・主菜・副菜がそろった食事をしている人は約4割
1日の野菜摂取量の目標は350gとされ、小鉢5皿程度が目安です。しかし、旭川市民の平均摂取量は273gと小鉢1皿分不足しています。また、1人1人の摂取量を見ると、目標量の半分である175gに満たない人が、男性では半数近い47.6%もいました。
ゆでる・煮る・炒めるなど、加熱するとかさが減り、たっぷり食べられます。具だくさんの汁物は野菜を多く取れるだけでなく、汁の量が減り減塩にもつながります
手間のかかる皮むきやカットをまとめてしておくと、調理の時短につながります
外食のときは、野菜が多い定食を選んだり、サラダなど1品を加えたりすると効果的です
1日に5皿程度の野菜を摂ることを目安にすると、1日の目標量である350gに届きやすくなります。そのためには1食につき1皿以上、野菜を食べるようにしましょう。時間がないときには、トマトなどのそのまま食べられる野菜や、カット野菜、冷凍野菜も便利です
1日の食塩摂取量の目標は男性が7.5g未満、女性が6.5g未満とされています。これに対し、旭川市民はどの年代でも過剰摂取となっています。摂取量は男性全体で目標量の2倍である14.8g、同じく女性は1.8倍の11.9gと大きく上回っていました。
●栄養成分表示を参考に、食塩相当量を確認する
●塩の代わりに酢やレモン、香味野菜、香辛料を使用
●みそ汁などの汁物は具を多く、汁は少なめに
●だしを効かせて、薄味でもおいしく
●調味料は「かける」より「つける」
●減塩食品を上手に使う
血液中の塩分濃度は常に一定に保たれています。そのため、血液中の塩分が増えると濃度を下げるために体内の水分が血液中に移動します。その結果、血液量が増え、心臓や腎臓に負担がかかります。血圧が高い状態が続くと動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、腎不全といった病気につながることもあります。高血圧の予防や改善には、食事や運動など生活習慣の見直しが大切です。
若い世代ほど、朝食の欠食が多い傾向です。ほとんど食べない人が、男性では20歳代で36.7%、30歳代で33.3%。女性はそれぞれ26.5%、19.4%です。食べる習慣がある人は、栄養素の摂取量が増え、学力や体力が高い傾向にあります。
●夕食が遅くなる日は軽いメニューにする
●夜更かししないで、早めに就寝
●そのまま食べられるチーズや果物を用意
●夕食を多めに作って朝食で食べる
●メニューをパターン化して手早く準備
エネルギー源となる栄養素は市民全体で見るとバランスが取れていましたが、個々では過不足が多く見られました。栄養バランスが良い食習慣の人は死亡リスクが低くなるとされています。主食・主菜・副菜をそろえた食事を心掛けましょう。
●主食 ご飯・パン・麺など
●主菜 肉・魚介・卵・大豆や大豆製品
●副菜 野菜・海藻・キノコなど
●汁物 みそ汁・吸い物・スープなど(具だくさんなら副菜の仲間)
+
●牛乳(乳製品)・果物
毎日忘れずに牛乳(乳製品)と果物を摂るとバランスが良くなります
健診で異常を早期発見し、早めに対応することが大切です。また、必要に応じて保健師や管理栄養士が健診結果についてアドバイスをします。年に1度は必ず健診を受けましょう。
【詳細】35~74歳の旭川市国保の方・後期高齢者医療制度にご加入の方は国民健康保険課 25・9841(他保険の方は各保険者にお問い合わせを)、健診結果へのアドバイスは保健指導課 25・6365
家庭では135/85㎜Hg以上が高血圧とされます
肘よりも上で測るタイプの血圧計を使用しましょう
出典/日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編
『高血圧治療ガイドライン2019』ライフサイエンス出版
●測定は1日2回
朝(起床後1時間以内・排尿後・朝食および服薬前)と夜(寝る直前)
●測定前に、1~2分間、座って安静にする
●2回ずつ測定し、2つの値と共に日時や測定前の状態(飲酒・入浴など)も記録する
●低い値があっても、時々高い値が出る場合は、医師に記録を見せて相談する
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