2022年11月08日
冬の到来を告げる北海の味覚「たち」。旨いもの好きには言わずと知れたタラの白子だが、今年も旭川市内の飲食店でメニューに並び始めた。この時期を心待ちにしていた筆者、注文を取りに来た店の方に開口一番「たち!!」とオーダー。…という訳で、旨い「たち」を味合わせて頂いたお店を紹介します。
海の幸や山の幸、食事メニューまであの手この手で食いしん坊を誘惑する店。
季節の味も欠かさないとあって、「そろそろタチでも食べたいね」というニーズにも、しっかりと応えてくれる。
まだ、旬の走り(時期が早い)のため、小ぶりだ。
が、薬味のネギやもみじおろしを従えて、おおっ、なんという麗しいお姿!!
ハリとツヤもなかなかではないか。
初物だからねと、まずは見た目を愛でる筆者なのである(笑)。
たちの食べ方も色々あるが、生食でフレッシュ感を堪能したいなら、やっぱ、ポン酢だろうか。
クリーミーな香味を引き立ててくれ、また、ポン酢の柑橘味が、たちのプルンとした口当たりと、とろりとした喉越しに清涼感を加える。
そうした味わいは、季節の味覚を頂く喜びの、実感そのものだ。
ちなみに、同店のたち料理は、ほかに同価格で「天ぷら」がある。
ついで、という訳ではないが、お酒もこれからの季節、特に美味しい「ふぐひれ酒」を。
これまた筆者の大好物で、どこへ行ってもメニューにこれを見つけると、ついつい注文すること多し。
また、その日はポテトサラダや、ちょうちん揚げ(カレイだったかな)などもアテに、ゆるゆると時を過ごす筆者らなのであった。
店名:ちょうちん
住所:旭川市4条通6丁目
電話番号:050-5834-5640
営業時間: 11:30~14:00 / 17:00~0:00
定休日:不定休
駐車場:なし
そうなのだ、筆者もいい年になって知ったことなのだが、「たち」は北海道(東北の一部含む)での呼び名らしい。
早い話が、東京のヒトに「たち」といっても「何ですか?」ということになる。まあ、観光で来られる方々は観光情報として、こっちの者より知っている場合もあるが。
また、日本各地でタラの白子の呼び名がいろいろあるようで、東北では「たづ」とか「だだみ」だったり、京都では「菊子(茹でると菊の花のように)」とか「雲子(雲のようだから)」など。
ちょっと洒落ていて「たち」よりそう呼びたい筆者だったりするのだった。
ちなみに、真ダラの白子が「真ダチ」、スケソウダラの白子は「すけダチ」。道民の方々には大きなお世話ですが。
こちらも旬の本格メニューからカジュアルなものまで数多く揃う、若い世代にも人気のお店。
お誘いを受けることしばしばで、筆者もここを気に入っている。
で、ここにもありました。たち。
真だち昆布焼き(1,200円)
ちなみに、同店のたち料理は、他に同価格で「ポン酢」「天ぷら」がある。
が、昆布焼きなんてのがあったら、そりゃ食べてみたいでしょ。
小洒落た会席料理なんかにある、いわゆる「昆布敷き焼き」スタイルだ。
火が入ると、たちはまったりとした旨味をより凝縮させる。
加えて、下から昆布の旨味、上からは炙りによる香ばしさ。これらが絶妙に混ざり合い、ひと口で幾重にも広がる美味しさが堪能できる。
たちの塩焼きというのはよく食べるが、これは初めて。まぎれもなく絶品だ。
前掲の店同様に、これもやや小ぶり感が否めないが、旬が本格期を迎え、たちがいっそう大きくふっくらとする真冬の頃に、再び味わいたいと思う筆者なのだった。
ほか、モヤシのナムル、同店一番人気というザンギ、カマンベール天ぷら、米茄子の田楽、飲兵衛御用達の氷下魚(そういうメンバーで飲んだ)など諸々。
この日は地酒を頂いていたのだが、アテが良くて何杯飲んだろう。
という程に、何を食べても「楽しい!」という店である。
店名:お酒とごはん みたり
住所:旭川市2条通7丁目
電話番号:0166-24-2258
営業時間:17:00~0:00
定休日:不定休
駐車場:なし
「たち」という食材にスポットを当てましたが、いかがでしたか。
いよいよかと、シーズン到来に嬉々とするご同輩も多いかと思います。
ところで、今回の記事に対し、ご同輩の中には「なぜ天ぷらを食わぬ」「いや、塩焼きだろ」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
はい、それも欠かせませんよね。自身、勿論それも食べなきゃ気が済みません。
こりゃ、第2弾もあるかも、ですね(笑)
この記事のキュレーター
真だちポン酢(880円)