2024年02月01日

【ゲストを魅了する】焼鳥店、小料理屋の丁寧な仕事ぶりを拝見

美味しいものが食べたい!! とは誰もが抱く欲求です。御多分に漏れず筆者も365日、毎日思っているわけですが、そんなニーズにたんと応えてくれるお店、あります。訪ねるたび、その丁寧な仕事ぶりと味に魅了されるばかり。ということで、筆者が納得したお店のレポートをお届けしましょう。 ※情報は取材時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので、予めご了承ください


まんまるまほろ

 

まずは、買物公園にある「まんまるまほろ」のご紹介。
提灯(左側)には「小料理屋」と。ちょっと控え目ながら、しっかりと存在をアピール。

その中で店主は、旬が香る逸品を用意し客を出迎える。
しばしばこの暖簾をくぐっては、極上のもてなしに心身を癒やされる筆者。
最近いただいたお料理を少しご紹介しましょう。

 

(画像/上)
見れば「タチかな?」ということはお分かりかと。
よくある、たちポンでも塩焼きでもない。店では「土佐焼き」と呼ぶ醤油ダレを絡めて炙ったもの。
焼き目が香ばしく、コクと旨みが堪らないひと品だ。

 
 
 
 

おや、焼き魚が続くな。
だって、ちょっと珍しいメニューなものだから。
(画像/上)
・あんこうの味噌漬け焼き
・クエのカマ焼き
・鯖と葱の串焼き
・牡蠣の醤油漬け
いずれも小料理屋ならでは、こだわりの仕入れによるメニューだ。どれも炭で炙ったもの。
優劣のつくものではないが、こうして並べてみると鯖の炙りが印象的。絶品だった。
こうしたお料理は、概ね1品1,000円前後。勿論、ものによって前後するが、かけた手間相応、納得がいく。

※ご注意を
紹介したお料理は、その日のおすすめメニュー。
グランドメニューではないので、いつも提供されるわけではありません。

 

(画像/上・下)
話は前後するが、まず突き出しから「おっ」と思わせてくれるのがこの店。
いつも店主の妙技が発揮された味わい尽くし。筆者なんぞ、食べたことのないお料理が出てくるものだから、ただただ感心するばかり(笑)。
もちろん、献立は決まっておらず、その日の顔ぶれとなる。

 
 

日によっては、突き出しの一品が「あら汁」に代わることもあり。
いつも創意工夫が満載だ。

お得なセットも

酒食を軽く済ませたいとき、あるいは、初訪問のお試しに、おすすめなのが「ちょいのみセット」。
1,700円で、5品のお料理と飲み物(小さめのグラスで、ラガー・ハイボール・日本酒のいずれか1杯)を楽しめるというもの。
以下で、筆者が感動したその一例をご紹介。

 
 
 

腹一杯!を望んでいなければ、酒のアテとしてボリューム的にはこれで十分。
だが、お料理が酒を誘うものだから、やはり飲み物をお代わりする筆者。
1杯追加しても2,000円と数百円で完結するので、お手頃である。
※利用は開店時から午後6時まで

 
 

また、酒の品揃えも手を抜かない。
上はこれまで頂いたものの一例だが、担当者がその都度、銘酒を用意してくれていて、その日の料理に合う酒の提案もしてくれる。

お店情報

店名:まんまる まほろ
住所:旭川市5条通8丁目
電話:0166-56-8415
営業時間:16:00~22:00(土日祝は14:00から)※2024年2月1日改定
定休日:水曜
駐車場:なし

炭火やき鳥 りょう

 

ところはオフィス街。ビルの地下にクールな焼鳥店があるのをご存じか。
いや、ご存じの方は多いはず。

昔むかし、初めてお邪魔した時は感心しましたね。
旭川にもこういうお店ができたかと。
さんろく街も麗しき時期に、ちょっと洒落た焼き鳥を出す店があったけれど・・・。

まあ、それはさて置き、同店、開業から今年で10年にもなろうかと思うが、ぶれてない。
お料理のクオリティ、店のしつらえが変わっていないのは、何よりご立派なことと思う。

 

焼き鳥店だからして焼き鳥があるのは当たり前だが、その当たり前にこだわっているのが同店最大の魅力かと。
ちなみに、上画像の「つくね」は出汁の風味もほのかに塩味の旨みが絶妙。焼き加減もよく、香ばしく口当たりも心地よい。

というこれは、筆者がおまかせコース(3,000円)でお願いした時のもの。
串焼きや小料理合わせて9品。何が出てくるかお楽しみという感じで、わくわく。
好きなものを注文し頂くというのもよいが、特に初訪問の時や同店をよく知りたいという時にはおすすめ。

以下、同店自慢の焼鳥を選りすぐってご紹介。

 

(画像/上)
この店の、いわば名物とも言える「うずら焼き」。
多くの客が(筆者も含む)こんなの初めて!!と言う逸品。
誰もが知るうずらの卵だが、噛めば黄身がとろりと広がる絶妙な半熟加減。これを塩味の効いたアンチョビペースト(卵に着いてる茶色のやつね)で頂くという趣向だ。
我が呑み友など、これにハマり、以来同店を愛してやまない。

 

(画像/上)
筆者を驚かせたのはレバー。
もともと脂肪質の多い柔らかな製品を扱っているようだが、それを最大限に生かす焼き加減が素晴らしい。
口に含めばとろりと溶ける、前述のうずら焼きじゃないが「こんなの初めて!!」な食感は、焼鳥レバーの常識を変える。

 

(画像/上)
これも名物・・・なんて言ったらあれもこれも名物にしたくなるが、これは「仔羊の香草焼き」。
いわゆるラムローストのような食感で、脂身が少なくすっきりとした風味。噛むとじゅわ~と肉汁があふれる、これまた逸品。

そうそう、お値段気になってますよね。
ちなみにこの仔羊の香草焼きが490円(1本)。ほか、串焼きは200円台というのが概ねの価格帯。
サラダなど1品料理は300円~700円台が中心。

 
 

(画像/上)
おまかせコースは串ものばかりではない。
上のような鶏ハム、ポテトフライなどもコースに組み込まれるので、食事の流れが抑揚に富んでいる。

あ、コース料金も気になりますよね。
当記事で筆者が紹介しているのが、おまかせ9品の3,000円コース。ほか11品の3,500円コース、同4,000円コースがラインナップ。

 

(画像/上)
ネームはKOTAになっているが、前述、うずら焼きにハマっているという呑み友が撮ったものが、美味しそうなので載せたいと拝借した1枚。
コースの中にはこんな1品も。トマトにバジルをあしらったサラダ・・・、焼鳥の合間にコレ、実に良いですな。
上に写り込んでいるのは、お通しのキャベツ(400円)。お通しは日替わりでなく、大体いつもコレかな。
特製の味噌を着けてむしゃむしゃするのだが、肉やこってりした食材の合間に、キャベツはさっぱりとしていて良い。

さて、もっとたくさん、美味しかったものをいちいち紹介したいのだが、すごーく長くなるので、そろそろ〆のひと品を。

 

(画像/上)
「焼き海苔巻き」なる珍品。
雑穀を使った、海苔巻きと焼きおにぎりの合体版のような香ばしき美味しさ。

同店のおまかせコースにおいては、客の食事の進み具合を店主が見計らい、相応のタイミングで焼き上がりを出してくれる。何とも気の利いた心配りに、居心地は満点だ。
ちなみに銘酒も揃い、日本酒好きの筆者はつい長居をしてしまう(混んでる日はNGだよね)。

お店情報

店名:炭火やき鳥 りょう
住所:旭川市4条通8丁目エスター旭川ビルBF
電話番号:0166-22-9995
営業時間:17:30~22:30
定休日:日曜
駐車場:なし

おわりに

いかがでしたか。
おわりに付け加えたいのは、紹介したお店はいずれも料理ばかりでなく、設え(店の雰囲気や客対応)も素晴らしいということ。
とてもくつろぐことができ、まさに訪ねた甲斐がある、そんな気分にさせてくれます。

こっちは客なんだから好きにさせろ。
心地よい「お店時間」に身を委ねると、ちまたからたまに聞こえてくるそんなセリフが、なんて馬鹿らしいんだろう。そんな気になるものです。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター