2020年11月12日
酒蔵のあるまち旭川。四季を通して日本酒のすばらしさを私たちに伝えてくれています。日頃から日本酒を愛飲する筆者が興味を抱いた各社の動向に触れてみました。今回は2蔵、4本のレビューです。
いきなり300mlって何?という書き出しで恐縮です。
日本酒の多くは1升(1800ml)、4合(720ml)という単位で瓶詰されます。この他、900mlや500mlなんてのもありますが、男山株式会社が目下、力を入れているのが300ml。これまでに発売し人気のあるブランドを300mlに詰め発売しています。
これまでに、大辛口の純米酒「国芳乃名取酒」や手頃で人気の「くーる」など7ブランドが揃う中、さる10月、新たに2ブランドを追加。
それがコレ。
自宅での晩酌の機会が増えるこの頃。そんなニーズに対応すべく気軽に楽しめるようにと300mlサイズのラインナップを強化したとのこと(同社サイトより)。
うんうん、これはいいですよ。300mlというのは程々嗜むお方には飲み切りサイズ(約1.6合)。
冷蔵庫に入れるのにも便利。
特に、いろんなブランドをストックしておきたい時に重宝しますね。
ちなみに、どのくらい小さいかというと・・・
左が5合瓶(900ml)。これがさらに手軽になったというのがよく分かるでしょう。
ちなみに、今般の2ブランドはどちらも筆者が普段から愛飲してるもの。
そりゃ買ってみるでしょ。呑んでみるに決まってるでしょ(笑)
「北の稲穂大吟醸」はフルーティーな香り、柔らかな口当たりとともに洗練された旨みをとくと堪能できる、筆者も垂涎の逸品。
大きな瓶で買うとそれなりのお値段ですが、これが300mlになると結構なお手頃価格に。
嬉しい限りです。
一方、「生酛純米酒」は、昔ながらの造り方による味わい深い酒。冷やならスッキリと辛口な、お燗でよりコク深く、という味わいが病みつきの1本。
なので味の濃いものやコクのある味わいの料理に相性良し。
筆者個人は、酒そのものといううより料理を楽しみたい時に必須の1本と思っています。
厚岸産、牡蠣の酒蒸しとともに酒を楽しみました。
この相性は鉄板です。
■ 北の稲穂大吟醸300ml
【価格】924円/税込
【販売先】同社直売所(旭川市永山2条7丁目)およびオンラインショップ
■ 生酛純米酒300ml
【価格】495円/税込
【販売先】同社直売所(旭川市永山2条7丁目)およびオンラインショップ
高砂酒造株式会社から9月、10月と続けて発売された2本の国士無双。
どちらも辛口を好む呑み手なら見逃せない、そんな酒でした。
左/純米酒 超辛(10月) 右/特別純米酒 烈(9月)
日本酒好きのアナタならお分かりでしょうが、辛口といっても香辛料のような刺激がするわけではありません。
製造工程における定義は確かにありますが、筆者的には余計な甘味を感じさせない淡々とした口当たり、と考えています。
という訳で呑んでみました。
まず「烈」。
思いのほか香りは穏やか。透明感のあるクリアな酒質が旨みをやんわりと伝えてきます。
なんて書くと、何のこっちゃ?って話にもなりますよね。
平たく言うと、クセがないのでスイスイいけちゃいます。これも旨い酒のひとつのタイプ。
そして「超辛」。
こちらは、口中が引き締まるようなきりっとした口当たり。前述の筆者的定義でいうと「烈」より辛口かな。
でもじわっと旨みもしみてくる。
これは料理を美味しくするタイプの酒かも・・・
ということで、生鮭で作った自家製の塩サケをツマミに晩酌。
おおっ、これは良い。
口の中で溶け合うんですな、酒の旨味と塩の旨みが。で、口の中がスゴク美味しいことになってる。
で、キレがいい(呑み下しても酒の風味が口の中にだらだら残らない)から、次のひと口にすっと手が出る。
辛口ならでは、ってところでしょうか。
すすんで困る(笑)
■ 特別純米酒 国士無双 烈
【価格】1800ml:2,640円 720ml:1,485円
【販売先】酒類販売店、および同社直売所(旭川市宮下通17丁目)
■純米酒 国士無双 超辛
【価格】500ml:990円
【販売先】酒類販売店、および同社直売所(旭川市宮下通17丁目)
11月13日には、同社の代表銘柄「国士無双」の誕生55周年、記念酒が発売されます
いかがでしたか。
気を惹くお酒はありましたか。
え、もう飲んでる?
ともかくは、いつもニュースにあふれる旭川の酒を気軽に楽しんでみませんか。
地産地消。そんな意味でも旭川の地酒は格別です。
この記事のキュレーター
左/北の稲穂大吟醸 右/生酛純米酒