2021年05月06日

旭川の歴史や文化を巡ろう!旭川市内の指定・登録文化財 その3

明治23年、上川郡に旭川・神居・永山の3村が置かれ旭川市の歴史は始まりました。130年にも及ぶ旭川の歴史や文化を刻んだ貴重な文化財が、現在もたくさん保存されています。今回は、旭川市内の指定・登録文化財の紹介第3弾です。


梅の木

 

東旭川町米原の旭川第一小校庭にある大きな「梅の木」は、樹齢100年を超えると推定されています。北限地帯で生育する梅の木として貴重な存在で、昭和41年に旭川市文化財(天然記念物)に指定されています。

明治38年頃に、東旭川村立第一簡易教育所(現在の旭川第一小学校)の校長であった八島武平氏が、初代教員の退職を記念して、札幌から苗木を取り寄せて植えたといわれています。

かつては紅白それぞれ1本の梅の木がありましたが、向かって右側にあった紅梅は平成12年に枯れてしまい、現在残っているのは白梅だけです。

養蚕民家

 

東旭川の米飯地区(米原、瑞穂)は、明治31年以降に福島県人が団体で入植した土地です。当時、福島は養蚕を主な産業としていたことと、道庁の奨励もあって米飯地区は、全道屈指の養蚕地として知られるほどになりました。

今も残る「養蚕民家」は、明治42に年福島出身の松浦繁松氏が郷里の養蚕民家を模して建てたもので、本格的な養蚕民家建築として貴重なことから、昭和48年に旭川市の文化財(建造物)に指定されました。

 

建物は、1階座敷部分が2階まで吹き抜けとなっていて、蚕(かいこ)を飼育するのに必要な採光や通風、保温を確保され、2階の縁側や大型の炉・煙り出しなど各所に伝統的な養蚕技術に基づく工夫がこらされています。

以前は、内部の見学もできましたが現在見学できるのかは不明です。気になる方は旭川市役所に問い合わせください。
なお、博物館にはこの「養蚕民家」の模型が展示されています。

屯田兵絵物語 附 屯田絵巻/旭川兵村(東旭川屯田)中隊記録

 

東旭川の「旭川神社」に隣接して建つ「旭川兵村記念館」は、道内唯一の屯田兵の郷土館として千数百点もの多くの歴史的資料や遺品が展示されています。館内には、当時生活に使われていた屯田兵屋が復元され、実際に使われていた生活用品、農機具などを見ることができます。

なかでも、「旭川兵村(東旭川屯田)中隊記録」は、昭和56年に121冊、平成18年に追加分26冊が旭川市の指定文化財(歴史資料)に、屯田兵絵物語1冊と屯田絵巻4巻は、平成28年に北海道の指定文化財になっています。

 

また「旭川兵村記念館」の横には、「加藤の松」と呼ばれる木があります。「加藤の松」とは、陸軍飛行第64戦隊「加藤隼戦闘隊」の隊長として活躍した名パイロット加藤建夫少将の生家の庭から移植した松です。

「旭川兵村記念館」の建物に中には、加藤少将の偉勲を報じた新聞や少年時代に愛用していた机などの資料が展示されています。

施設名:旭川兵村記念館
所在地:旭川市東旭川南一条6丁目3-26
電話: 0166-36-2323
開館時間:9:30~16:30
定休日:火曜日
駐車場:あり

まとめ

今回は、北海道が指定した文化財の「屯田兵絵物語 附 屯田絵巻」、旭川市が指定した文化財の「梅の木」「養蚕民家」「旭川兵村(東旭川屯田)中隊記録」をご紹介しました。。改めて、自分たちが住む旭川の歴史や文化に触れてみてはいかがでしょうか。


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フリーのWEBライター。