2022年05月14日
さっぱりと「おろし蕎麦」でもという気分になる日たびたび。それもそのはず、季節はもう夏に向かっているんですね。と言いつつ、おろしそばって色々あって面白いんですよ。食べ比べの価値、大アリです。 ※情報は取材当時のものであり変更されている場合がありますのでご了承ください
まずはスタンダードに。いわゆる「なめこおろし」ですな。多くのそば屋がこれを出す、いわばそば屋の定番。
居酒屋でも酒のアテとしてもお馴染みだが、このメニューが、そば屋のルーツは呑み屋だった説を裏付ける。
おっと、井奈屋さんでは、なめこおろしと言わずに「おろしなめこ」なのね。
この呼び名は、なめこvsおろし、どっちが偉いのか。これは両者の名誉に関わる・・・あ、それはさておき、同店はこれをそば猪口に入れ、タレをかけてそばをすするスタイル。
麺の器が鉢になっているので、なめこおろしを、じゃなかった、おろしなめこを麺の上に置き、そこにそばつゆをかけてぶっかけにする、というものアリ。
麺はしゃきっとした更科。これにさらさらのおろしと、なめこのとろみがからんで喉越しが快感。
何しろ、甘辛なそばつゆの塩梅がおろしなめこにも合うんだな。あと引く旨さに、さらりと完食。
通常メニューに載っているのは「おろしなめこそば」のみ。壁のポスターには「エビ天おろしそば(750円)」、「梅しそおろしそば(650円)」がある。季節限定か。
店名:そば処 伊奈屋
住所:旭川市7条通8丁目
電話:0166-25-7807
営業時間:11:00~20:00
定休日:日曜日
駐車場:なし
何のことだろうと思ったでしょ。
たぬきは「天かす」のこと。鬼は「鬼おろし」のことである。
まずは、鬼おろしをご存知か。「オニおいしぃ~」とか新語として使われる「すごい」の意味ではない。鬼おろしはひき肉で言うなら粗挽き。すりおろすというより砕くような感じだ。
そのための専用の道具は歯がギザギザで、まるで鬼の歯のようだということから、そう呼ばれるように。
上の画像は、右が天かす。ちょっと見づらいけれど、左が大根。普通の大根おろしのようなペースト状でないことはお分かりいただけるかと思う。これが鬼おろし。
鬼おろしたぬきそば(900円)
これまた、鬼おろしがメインなのか、たぬきが主役なのか。
鬼とたぬきがケンカしそうであるが、この両者が仲良くなると得も言われぬ味わいになる。
鬼おろしは、ざくざくとしていて、みずみずしさが鮮烈。この、いわゆるフツーじゃない口当たりと風味に、天かすの甘い風味がベストマッチ。
絵で見るとバラバラだが、これが溶け合うように、鬼がたぬきを、たぬきが鬼を、互いの旨さを引き立てる相性の良さには感心するばかり。さすがオーナーは日本料理で腕を鳴らすお方。
店名:蕎麦雪屋
住所:旭川市3条通7丁目
電話番号:0166-23-0011
営業時間:11:30~14:00 / 17:00~翌2:00(金・土・祝前日翌2:30)
定休日:日曜・祝日
駐車場:なし
大根おろしの上に梅干し。よく見ると梅干しの下には練り梅がたっぷりと!
塩分を控えているお方には目の毒かも、ですな。
しかしだ。もう思い出しただけで、口の中が唾液満タンな筆者なのである。
梅おろしそば(880円)
日の丸を思わせる大根おろしと梅干。周りにふわりと散りばめられた大葉が美しい。
なんて、悠長なことを言ってる場合ではない、何という梅っぷり(笑)
この梅ボルテージ、初めは冗談かと思いましたよ。
あ、ひょっとして減塩とかはちみつ梅とか、口当たりは優しいのかなと思ったりも。
いや、梅たちは本気である。酸っぱい!
第1弾でも「梅おろし」を取り上げたが、梅感でいうなら旭川で一番ではないだろうか。
が、筆者は梅干しが好物で、この濃厚な梅の香味が、もう病みつきなのである。刻んだ大葉も手伝って、このおろしそば、さっぱりというか、味わいかなり濃い目である。
そうか、筆者は理解した。これはおろしそばじゃない、梅そばだ。大根おろしはあくまで脇役だ。
という実感をお伝えし、ともかくはオススメ。特に暑い日は生き返る旨さを堪能できることだろう。
それにしても、ここまで書くのに、何度唾液を飲み込んだことか(笑)
店名:そば処一麦吉兆庵
住所:旭川市流通団地二条1丁目
電話番号:0166-47-4114
営業時間:[月~土]11:00~15:00 / 17:00~20:00
[日、祝]11:00~15:30
定休日:不定休
駐車場:あり
さて、今回の3店だけでも、おろしそばって色々あるんだなと、ご実感頂けたかと思います。
まさに、おろしそばの美味しさは多彩。アナタも好みを見つけにお出かけになってはいかがでしょうか。
筆者はといえば、今もおろしそばにハマり中。第3弾も近い・・・?
この記事のキュレーター
おろしなめこそば(600円)