2022年06月25日

【とろり熱々】 おすすめ中華飯 3杯

肉や魚介にたっぷり野菜。旨味をあんかけでくるんでご飯にどろり。これ、かなりパーフェクトなご飯じゃないですかね。と、筆者がリスペクトする中華飯の、日ごろ食べ歩いた中から、特徴的な3杯をご紹介。 ※情報は取材当時のものであり、料理の内容や価格は現在変更されている場合がありますのでご了承ください


ところで中華飯と中華丼の違いって?

ご飯の上に八宝菜のようなあんかけをのせた料理。筆者はいつも中華飯(ちゅうかはん)と呼んでいるが、中華丼と称する店もある。
はて?
ちょっと調べてみたら、名前による料理の違いはなく、地域によって呼び方が違うだけのことらしい。もっぱら中華飯と呼ぶ地域があれば中華丼の地域も。混在型というのもあって、旭川はどうやらそれのよう。
なので、今回掲載の3店の中でも「飯」と「丼」ふたつが登場する。

ちなみに、中華飯の発祥は、昭和初期、東京の中華料理店で、客が八宝菜をご飯にのせて食べたのがメニューになった説が有力。また、中華と言っておきながら、何と中国には存在しないそうな。ナポリタンか(笑)

ほっとはうすの中華飯

 

ウエスタンパワーズ屈指のグルメスポット。定評のある中華メニューの中に、お目当ての中華飯を発見!しかも、ちょっとゴージャスなエビの中華飯。これは食さねば。

えび中華飯(1,045円)
スタンダードな中華飯は935円で

 

なんと美しい。透明なあんの中に浮きつ沈みつしている色とりどりの具材たち。これ、誰もが一旦はうっとりすると思うな。
料理は見た目も大事。

あまりの感動に、上からも撮っちゃった(笑)

 

おおっ、エビがいっぱいだ(そういうメニューだもの)。こりゃエビ好きには堪りませんな。

 

それはそうと、期待以上にエビがでかい!しかもけっこうな量。
頬張ってみれば、エビには丁寧に粉を打ってあるようで、口当たりはしっとりと、あんかけの絡み方も絶妙。さらに風味よく、ぷりぷり加減も文句なし。普通の中華飯と100円ちょっとでこの差はかなり大きいぞ。

 

おっと、エビで熱くなってしまい申し訳ないです。
肝心の本体はというと、あんかけはとろりとなめらか。旨味もたっぷりに、コクのある味わい。
これが白米にからめば、美味しさこの上なし。ゴハンを食べる喜びが心身にしみわたり、思わず夢中でスプーンを運ぶ。

いつだったか誰かが「カレーは飲み物だ」という名言を残したが、この中華飯にそれを思い出す筆者なのだった。

お店情報

店名:ほっとはうす
住所:旭川市永山12条4丁目
電話:0166-46-2646
営業時間:11:00〜20:00(14:00~17:00休憩)
定休日:火曜日
駐車場:あり

こぐまんの中華丼

 

旭川ラーメンではよく知られた店。
ラーメンと来れば中華飯もきっと・・・という期待に見事に応えてくれた。
が、面白いのは、前掲の中華飯とは別もの。中華飯もいろいろだ。

中華丼(900円)

 

中華飯のあんかけにも作り方がいろいろあって、こちらは味付けに醤油を使うタイプ。
だから前掲のものが透明なのに対し、こっちは見事な褐色だ。
その分、滋味深い味わいでもある。

ところで、この器。ラーメン用のどんぶりだ。
中華丼だからどんぶりを使っちゃえ、ということではないと思うが、とにかく見た目以上に内容量がある。
先に書いてしまうが、食べ応え半端ない。かなりのボリューム感なのだ。

 

醤油風味のあんかけは具の風味も引き立て、もちろんゴハンとの相性も良い。
いわゆる馴染み深い味というやつですかね。
また、ここのあんかけにはモヤシが入っていて、食感にアクセントを残す。飽きの来ない味に一役買ってるね。

 

余談。あんかけ焼きそばなんかでもそうだが、この手の料理では「うずらの卵」が入ってるかどうかを気にするヒトがいますな。
はい、ここの中華飯にはちゃんと1個ありましたよ(笑)

お店情報

店名:こぐまん
住所:旭川市錦町15丁目
電話:0166-74-4539
営業時間:05:00~08:00/11:00~14:00/17:00~20:00
定休日:月曜
駐車場:あり

敦煌の中華丼

 

買物公園の中国料理店。
もちろんあるよね、中華飯。ないわけないよね、中華飯。
と、期待に胸を膨らませていたら、何とこれまた面白い中華飯が。

はなからタイプの違うものを選んで食べ歩いていたわけではないのだが、奇遇にも、前掲2店のものとはまた違うタイプの登場と相成った。

カレー中華丼(750円)
スタンダードな中華丼も750円で

 

3つめは、プレーンでも醤油味でもない、なんとカレー味だ。
メニューにこれを見つけたときは目を疑った。そんなのあり?
東京の中華飯店で、中華スープで作ったカレーというのがあるが、それをゴハンにかけてあるのかなと思いきや、見た目は普通の中華飯。

 

なるほど、敦煌さんのこれは、カレーパウダーで香りと味をつけてあるようだ(筆者の推測)。
もろにカレー、ではなく、ほんのりカレー風味という感じ。

 

だけど、ベースとなる同店のあんかけは、もともと旨みがしっかりとした濃厚タイプ。
これにカレーの風味が加われば、食べ応えはグッと増し、また、カレー好きのDNAを持つ日本人としては実に親しみやすく、パクパクと食べ進んでしまう。

メニューの文字だけでは想像がつかず、「こんなのあり?」な中華飯は、食べてみれば「これはあり!」な逸品なのだった。

お店情報

店名:敦煌
住所:旭川市5条通8丁目
電話:0166-26-4300
営業時間:11:00〜21:00
定休日:不定
駐車場:なし


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター