2022年07月23日

【その旨さ技アリ!】個性的おろしそば3選

時節柄、おろしそば率が高い筆者の、第4作目。今回もおろしで映える多彩な味わいをピックアップしてみました。 ※情報は取材当時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので予めご了承ください


放哉の「おろしたぬき」

 

ところは6条通りと昭和通りの角にあるビル。
まちなかの、蕎麦好きにはよく知られた人気店だ。
以前は昭和通側に玄関があったのだが、いつの間にかカフェになっていて、ありゃ?閉店したのかと思っていたら、6条通り側に玄関を発見。ほっとしたよ。

そうそう、ここは昔、ノムラビルと言ったけど、今はエクセルA1ビルと名称が変わった。ご注意を。

おろしたぬきそば(780円)

 

この店は面白いんだ。そば(麺)は、田舎そば・更科そば・田舎十割から選べるというシステム(※田舎十割は土曜限定)。そば好きも好みがいろいろだからね。
今回、自分は全て賞味している中から、田舎そばをチョイス。風味がたぬきに合いそうかな、と。

 

たぬき(天かす)とおろし。これにネギと海苔が添えられて、風味が良さそう。
どことなく清涼感も漂っていて、見た目に美しいそばだ。

 

田舎そばは、コシの程よい太麺。歯触り、のど越しも良く、我が食欲を十分に満足させる。
これを、天かすとおろしのそれぞれが、競うように寄り添って、田舎そばの味わいを膨らませてくれる。
うんうん、田舎そばにして正解かな。相性がとても良い。

天かすは、初め、ちょっと少な目とも感じたが、香ばしく揚がっていて、存在感を十分に発揮していた。盛り付け絶妙、ですな。

お店情報

店名:じゃずそば放哉
住所:旭川市6条通7丁目エクセルA1ビル1F
電話番号:0166-85-6911
営業時間:11:30~15:00
定休日:日曜、祝日
駐車場:なし

そば源の「山菜おろし」

 

お次は人気のそば源「神居店」から、おろしそばの定番「山菜おろし」をご紹介。
多くの店がこれを出し、筆者もしばしば頂くが、中でも同店のが「それっぽい」ので、ご登場と相成った次第。

山菜おろしそば(850円)

 

山菜とおろしで描く、見事なまでの日の丸構図。むしろ潔いと言えるね。

 

山菜水煮がた~っぷり。山菜おろしが食べたいんだもの、やはりこうでなくっちゃね。
ちなみに筆者がこれを食べたくなるのは、飲み疲れているか、食が乱れているとき。山菜が、身体を整えてくれる(と信じている)からだ。

 

つゆをたっぷりかけて、すべてをまぜまぜして、もりもりと食うべし。

 

おろしと山菜が交われば、清涼感この上ない。
これに、そば源ならではの素朴なそばがよく合うんだ。
食べるほどに身体が癒され、食欲がいっそう増してくる。山菜のそばは、そんな旨さに満ちている。

お店情報

店名:そば源 神居店
住所:旭川市神居3条21丁目
電話:0166-63-5166
営業時間:11:00~15:00、17:00~20:00
定休日:第2・4火曜日、第3・5水曜日
駐車場:あり

そば菊の「牛おろし」

 

お次は、さっぱりしたおろしそばから打って変わって、ちょっとこってりしたおろしそばを。
個性的なメニューの多い「そば菊」。何やら興味深いおろしそばを見つけましたよ。

牛おろしそば(930円)

 

牛おろしというくらいだから、牛肉とおろし。これに豆苗が添えられている。
肉は何でしょ? つゆが添えられてるから、しゃぶしゃぶのような感じで味わうってことかな。

 

ちょいとつまんで味見してみれば、いや、これは牛の「しぐれ煮」でしょうか。
しぐれ煮は牛肉を醤油と生姜で甘辛く煮付けたものだが、これで蕎麦を食べるというのはお初である。
どれどれ、どんなお味かな。

 

そばとともに頬張ってみれば、口の中では、どちらかといえば肉の強い香味が中心で、そばの風味がそれに溶け込もうとしている。
その潤滑剤として、おろしがやんわりと馴染んでいく、という演出だ。
おろしの技アリ!もあって、なかなかにイケますね。

牛はちょっと味が濃いめなので、つけつゆはちょっとで十分。
つゆで食べるというより、しぐれ煮の味で食べるという趣向なのかもしれない。
面白い。さすが、そば菊。

お店情報

店名:味の店 そば菊
住所:旭川市永山3条9丁目
電話:0166-47-0972
営業時間:11:00〜14:30、17:00〜20:00
定休日:日曜日 火曜・水曜の夜
駐車場:あり

食べ歩き後記

いかがでしたか。今回で4作目(12杯め)となる、おろしそばの世界。
おろしは何かと組み合わせることで、味わいがより豊かになるということをお伝えできたかと思います。

それにしても、おろしそばってホントに沢山の種類がありますね(と筆者も正直驚いている)。
皆さんも、食べ比べてみてはいかがでしょうか。

前作は下記からご覧ください。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター