2022年08月21日

【ドライブにも最適】蕎麦のまち「幌加内」でご当地そばを味わおう

幌加内町といえば、蕎麦の収穫日本一として有名。品質の良いそば粉は日本中に行き渡り、旭川市内でもこれを使うそば店多数。ですが、ちょっと足を延ばして、ご当地でそばを味わうというのも楽しそう。景色良し、味良しなドライブになること請け合いです。 ※情報は取材当時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので、予めご了承ください


そばのまち幌加内

 

旭川市から車で1時間弱。峠を越え町に入ると道の両脇に広大な蕎麦畑が広がる。
特に、7月中旬から8月中旬は蕎麦の花が開花し一面が真っ白に。そのスケールはまさに幌加内だけのものといえましょう。

 
 

蕎麦に関しては、畑や景色ばかりではない。幌加内町にはもちろん、地元のそば粉を使った旨いそば屋も。
特に筆者が着目するのは、冬期間じっくりと熟成させたそば。秋期、収穫した玄蕎麦(製粉していない蕎麦)を低温貯蔵し、さらに冬期間、その中から選びだしたものを雪で囲い熟成させたものまであるそうな。
さて、いかなる味か。詳しくは次の章で。

SobaDining そばの里

 

中心街を抜け朱鞠内湖方向へ少し行くと、右手に廃線跡「ポンコタン鉄橋」がある(筆者が幌加内に何度も行く理由のひとつ)。
あ、鉄橋だ!とか言ってる間に、すぐ左手に見えるは道の駅。
道の駅「森と湖の里ほろかない」のセンターハウス「せいわ温泉ルオント(上画像)」の中にあるダイニングだ。
温泉を利用しないが、ダイニングで食事だけ、が可能。

同店は広く、メニューはそばの他、丼もの、カレー、定食とファミレスばりの豊富さ。
蕎麦のお子様ランチというのが、とても気になる~(笑)

 

ダムカレー(ダムがある町だから)も魅力的だが、心を鬼にして限定のそばを注文することに。

あ、両方食べればよかったか(笑)

雪蔵十割蕎麦(900円)

 

町の、雪を利用した低温倉庫で保存された品質の良い玄蕎麦によるそば。旨味と風味が増すそうな。
土日祝のランチのみ、かつ20食と、限定尽くめの逸品。通常の「もり」700円に対して900円は、ちょっと豪華。

 
 

いやはや、メニューの説明書きそのまんまで恥ずかしいのだが、ほんと、しっかりとしたコシ、そしてのど越しが良い。素材味豊かな素朴な香りとともに喉元を通る感触は痛快だ。

もとより、筆者がとても感心したのは、そばの冷たさだ。
冷たいそばだから当然でしょ、って?
いやいや、その当然をやってない店がたまにあって、なまぬるさにがっかりさせられることが時々あるのだが、この店は、たぶん氷も使った冷水で、これでもかというほどに締めてある。
冷たいものは冷たく、の基本に忠実でいてくださって、筆者はとても良い心地をさせていただいた。

 

さらに嬉しかったのは、蕎麦湯のおいしさ。
蕎麦湯は茹で窯からすくったものでなく、別途、そば粉を溶いたものを出してくれているようだ(スープジャーからスタッフさんが注いでいるのがホールからちらっと見えた)。
幌加内のそば粉「ほろみのり」を溶いたものなのだが、これがとろとろで美味しく、ついお代わりを(お気軽にとテーブルのポップに書いてあったもので遠慮なく)。

もう、蕎麦の旨さ満喫しまくり!という感じは、蕎麦好きには堪らない。
さすがは「そばのまち」、である。

お店情報

店名 / SobaDining そばの里
住所 / 幌加内町政和第一 幌加内せいわ温泉ルオント内
電話 / 0165-37-2070
営業時間 / 11:30~14:00・17:00~20:30
定休 / 水曜
駐車場 / あり

手打ちそば処 霧立亭

 

「きりたちてい」と読む。
国道から羽幌へ分岐したその先に「霧立峠」があり、それに因んだ店名か。

前掲の「そばの里」からさらに国道を北上したところにあり、その先が朱鞠内湖だ。
実は筆者が幌加内に何度も行く理由のもうひとつが朱鞠内湖キャンプ。帰り道、お昼ごはんに立ち寄るのがここだ。

 

ここの名物が「ねむり雪そば」。
先でも説明した町の貯蔵庫で熟成した後、さらに雪で囲って熟成させたという代物。そばにとっては「時間が止まる」という、まさに「冬眠」のように保存されることから「ねむり雪そば」とは、なんともロマンチックな名前である。

数ある蕎麦メニューに対して、この麺を使うと100円増しとなる。

おろしたぬきそば(800円+100円)

 

そばの風味を賞味するなら「もり」が適しているのだろうが、なにせ「おろし」ついでに「てんかす」が好物なもので。

 

おだやかなコシ。のど越しもなめらかで心地よい。そば粉はもとより、打ち方も申し分ないとお見受けする。
その旨味はとてもふくよかで、さらに香ばしい天かすにまみれてみれば、そばの甘味の何と引き立つこと。
口の中で、眠りから覚めたそばが躍る、とは表現が飛躍しすぎるが、そんな感じで気づけば完食。
車でなきゃ、酒とともにゆっくり味わいたい逸品。

お店情報

店名 / 手打ちそば処 霧立亭
住所 / 幌加内町添牛内
電話 / 0165-37-2233
営業時間 / 11:00~19:00(11月~4月は15:00まで)
定休 / 月曜
駐車場 / あり

ほか、幌加内のそばスポット

前掲2店のほか、町内のそば店、および、そばが食べられる飲食店は以下のとおりです(資料:幌加内町刊「ほろかないプラス」)

【幌加内町中心部】

そば屋 八右エ門 TEL:0165-35-3521
営11:30~16:30 月木曜定休 ※冬期休業

あじよし食堂 TEL:0165-35-2056
営11:30~14:00・17:00~21:00 不定休

幌加内そば 雪月花 TEL:0165-26-9229
営11:00~15:00 火曜定休

【道の駅物産館内】

玄蕎麦処まる TEL:0165-37-2700
営11:30~14:30 
ルオント内「そばの里」定休日(水曜)のみ営業
※冬期休業

【幌加内町郊外】

レークハウスしゅまりない TEL:0165-38-2029
営11:00~15:00 
土日祝のみ営業


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター