2022年11月23日

【激辛未満】辛うま味噌ラーメン珠玉の3杯

辛いのは好きだけど激辛までは...という辛味噌ラーメン好き御用達。また、辛さはもとよりベースのラーメンがしっかり旨い、価値ある3杯のご紹介です。


らーめん穂

この店名「すい」と読む。お店としては、業界では若手と思うが、ラーメン好きにはよく知られた存在。
品揃えは過不足なく、多くの方に親しまれているようだ。

で、辛味噌ラーメン。
メニューの味噌ラーメン欄には「ほんのり辛い辛味噌」「なかなか辛い中辛味噌」「激辛味噌」があり、辛味噌好きには何とも頼もしい。

中辛味噌らーめん(1,010円)

 

見た目はスタンダードな味噌ラーメンとほぼ同じ。炒め野菜はデフォルトだ。
違うのはおつゆが辛いことくらいか(当たり前)。

 

スープはややとろみを感じる口当たり。
感じる辛さは確かに「ほんのり」よりは強そう。だが、味噌の旨味、コクがあるので辛さはそれほど気にならない。
いうなれば、まろやかな辛さとでも言おうか、などとこの時は思っていたが・・・

 

もちもちっとした細めの麺。何かしら懐かしい思いがする、旭川ならではの味。個人の好みを言わせて頂くなら、昔から食べ慣れた、かなり好きなタイプである。
こってりした味噌スープにはこういうのがとても合うんだよね。麺が味噌に溶け込んでいくような、馴染み方がはんぱない。これも辛味噌の味わいをまろやかにしているのかもしれない。

 

味噌ラーメンにはなぜかもやし。何十年も味噌ラーメン食べてると無意識に探してるね(笑)
穂が添えるそれは多からず少なからず、主役の麺を引き立てるような量がちょうどよい。

ともあれ、完食してみれば、頭のてっぺん(これを筆者は「辛いものを食べたかどうか分かる探知機」と呼んでいる)には、うっすら汗が。
序盤で感じた口当たりの良さに、さくさくと食べ進んだように思うが、相応に辛かったということが分かる。
辛さが時間差でじわじわ体感できる、そんな食べ甲斐が「中辛」味噌ラーメンの良いところ。

お店情報

店名:らーめん穂(すい)
住所:旭川市末広東1条14丁目
電話: 0166-73-6668
営業時間:11:00~14:45 / 17:00~19:30
定休日:水曜日
駐車場:あり

 

らーめん 三日月

ラーメンの味はもちろん、盛り付けに至る丁寧な仕事ぶりに、以前から好印象継続中の店。
それにしても人気ありますな。

で、辛味噌ラーメン。
メニューには「激辛ではありません」とお断りを述べつつ「辛みそらーめん」一本勝負。

辛みそらーめん(950円)

 

画像でいうところの、ネギの上に位置する「ひき肉とネギ、数種のスパイスで作った肉味噌」で辛さを演出するという趣向だ。うっすらとだが、辣油が全体にちりばめられてもいる。

 

肉味噌はたしかに「辛いっ!!」というものではない。
少しずつおつゆに溶いて味わってみれば、辛さは世間の平均的な「ちょい辛」ほどか。

 

ちょっと話はそれるが、同店のチャーシューも秀逸。
辣油にまみれてとろける脂身。これがまた格別だ。いつもは醤油の筆者が辛味噌も悪くないと思った瞬間。

 

麺をすすり上げてみれば、肉味噌のほんのりとした辛味が追いかけてきた。
肉味噌は辛いだけではなくネギなどで旨味たっぷりなので、おつゆの旨味も膨らんで感じられる。
この肉味噌、いい仕事してる。

元来、優しい味わいが印象的な同店のラーメン。
そこから大きくズレないところに店主の思いがあるのか、この一杯の辛さはあくまで「ちょい辛」だ。
その中で、しっかりと香る「辛味噌ラーメン」的な演出はお見事。

※筆者の印象でちょい辛とか書いてますが、辛いのNGなお方にはやっぱり辛いと思うので誤解なきよう

お店情報

店名:らーめん 三日月
住所:旭川市3条通22丁目
電話:0166-35-1510
営業時間:11:00~15:00 / 17:00~20:00
定休日:月曜
駐車場:あり

 

工房加藤らーめん 神楽本店

こちらの辛味噌は「ちょび辛」から「激辛」まで3段階。
さらに「こくうま」と称する背脂を足すこともできる。つまり辛味噌ラーメンは計6種類に。

実は筆者、背脂と聞けば足したくなるタチでして・・・

こくうま中辛味噌らーめん(1,100円)

 

オレンジ色!?にも見えるスープが鮮やか。
また、浮きつ沈みつしている背脂が、おつゆをよりこってりとしていそうで、食欲をそそる。

 

おつゆ自体は、こくうま(背脂)があいまってまったりまろやかな食感。
その中から、唐辛子系の辛味がダイレクトにアピールしてくる。
脂のまろやかさと辛さの刺激が混在する、なんとも不思議な口当たりだ。

 

その不思議食感のおつゆは、しこしこの細麺によくからんでいて、相性もよく感心。
また、添えの野菜類もすべて鮮烈な辛さをまとって味わいを高めている。

 

いよいよ終盤。
辛いラーメンって、食べつくすほどに「達成感」があるじゃないですか。戦いに勝ったような(笑)

でも、「こくうま」を足しておくと、溶けた背脂がいよいよ辛味とあいまって、おつゆが実にまろやかなテイストに。完食の達成感、というより、これはご褒美だな(笑)

お店情報

店名:工房加藤らーめん 神楽本店
所在地:旭川市神楽4条10丁目5-9
電話:0166-61-7778
営業時間:11:00~19:30
定休日:水曜日
駐車場:あり

 

辛うま後記

いかがでしたか。

あまり辛いのはちょっとというお方にも、これなら、とひらめいた一杯はありましたでしょうか。
まあ、辛いものは辛いので、絶対おすすめ!!という話ではありませんが(ホントか?)、でも、奥深いラーメンの世界。この記事が、皆さんとラーメンの新しい出会いのきっかけになれば良いなと思う次第であります(これはホント)。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター