2023年10月01日
元来、そば屋とは呑むところ(理由は後述)。だけど、旭川ではそうした店が年々少なくなっているなと憂う筆者である。都会と違い、何しろ移動手段はクルマという旭川市民、ちょいと一杯というヒトが少ないからでしょうか。ということで、旭川では希少な「呑ませてくれる店」をご紹介!! そうだ!!そば屋は呑むところだという呑兵衛のアナタ、あるいは、都会のオシャレな情報誌などを見て、一度はそば屋呑みをやってみたいというアナタへ、ご参考になればと筆者の呑み歩きを綴ってみます。
なぜそば屋が酒を出すか。
その理由はいたって簡単。
江戸っ子は忙しく「短気」だったから。
その起源は江戸時代。庶民がお腹を満たすための場所として、そば屋が人気となった頃の話だ。
そばの、つるっと手軽に食べられ、さっぱりと粋な風味は江戸っ子の好むところ。だが、注文してからそばが出てくるまで、気の短い江戸っ子は待っていられない。
早くしろよオヤジ!! 夜が明けちまうぞ!! なんて怒ってたんでしょうな(笑)
対して、店が取った策は酒を呑ませること。
であったが、むしろ、軽く一杯やれて、そばでお腹も出来上がるとこれが評判に。
いつしか、このスタイルが定着し、そば屋は庶民にとって「一杯ひっかける」ところとなったそうな。
夜間だけ営業している、さんろくのそば屋さん。
場所柄、呑んだあとの〆に重宝するが、酒肴に好適なメニューも取り揃えているので、軽く呑みたい気分の時にも打ってつけ。
メニュー。
「ひとしな」の欄にずらりと並ぶ品がいかにも酒に合いそうな顔ぶれなのであるが、かなりのこだわりよう。
これはもう、呑まずにはいられない(笑)
よし呑むぞと手にしたメニューが、これまた泣かせるねえ。日本酒がずらりって、そば屋だよねここは、なんてしらじらしいことを言う筆者。
それにしても、そこらの居酒屋より素敵。
ということで、梅干しをアテに日本酒よーいどん。
酸っぱ過ぎず甘過ぎず、とろとろな梅干しがやばい。酒がジュースのようになって、まあぐいぐいススムこと。
これはいけない(笑)調子にのって飲み過ぎてしまいそう。
伝説の揚げ納豆
揚げ納豆は、いかにもおつまみ感覚。
だが、さくっと風味がよく、これまた酒に合うのなんのって。
もうこの時点で、男山は2杯目に。
酒だけでなく、ここはそばも良い。
〆というわけでもなく、後半はそばをアテに酒を。
旨い蕎麦は酒にも合うのですよ。
それはそうと、ここはお店の方の物腰が穏やかで、また、仕事も丁寧。
ゆったりと寛げて満足。
静かにそば屋呑みを堪能したいなら、比較的すいている開店直後など早い時間帯がおすすめ。
店名:そば処 松庵
住所:旭川市3条通6丁目
電話:0166-25-5251
営業時間:18:00~2:30
定休日:日曜
駐車場:なし
開店してから、けっこう経ちますかね。
初めてお邪魔したときは、蕎麦のクオリティに感動し、また、蕎麦湯で焼酎を呑ませてくれるという粋な設えに、大きく感動したものだ。
仲間とここで昼から夕方まで呑んだなんてことも(ごめんなさい)。
現在も、天ぬきや卵焼きなど、そば屋の定番を用意しつつ、「ちょっと一杯晩酌セット」なんてのも。
ちょっと気を惹くねえ。いや、ちょっとどころじゃないですよ。
その日のおつまみ(おまかせ)は、焼き魚(メヌキかな)に、パスタ、サラダ、ほうれんそうゴマ和え。酒は日本酒をチョイス。
これに蕎麦がついて1,700円はおトクと思われる。
酒はすいすいと進み、さて、〆のお蕎麦を・・・
なんて簡単には行かない呑兵衛は・・・
おつけものを頼んで、酒もおかわり。
アットホームな店内(だって住宅だもの)。座布団の上がやたらと心地よい。
ついついのんびりとしてしまう。
心地よい腹塩梅(酒塩梅とも言う)になったので、お蕎麦をお願いする。
香ばしい田舎そばに、酒がまた進みそう。
やっぱ良い店だな、いぬいさん。
たとえ、酒が良くとも肴が良くとも、すべての出来は〆のそばが決める。
店名:十割そば処 蕎麦や いぬい
住所:旭川市北門町20丁目
電話:0166-53-1812
営業時間:11:00~14:00/18:00~20:00
定休日:月曜・木曜
駐車場:なし
いかがでしたか。
筆者が心からくつろいだ、その雰囲気がちょっとは伝わったでしょうか。
お酒をお召しになるなら、たまには違ったムードもオモシロイもの。
ステージを変えてみるのも一興ですよ。
この記事のキュレーター
紀州・ヤマトの梅干し