2020年02月08日

食べ比べるほど面白い【カレー南】人気そば屋の4杯

この楽しさをカレー南蛮好きのご同輩と共有したい!懲りもせず、前回のまちなか編に続き、さらに食べ歩いた4杯をマニアックにご紹介します。


前作、中心街での食べ歩きレポートはこちら。併せてご覧ください。

個性いろいろ【カレー南蛮】食べ比べ5杯 =まちなか編= | 旭川のことならasatan

https://asatan.com/articles/590

今日は天ぷらそばと思っていたのに、う~ん、こっちも捨てがたい。と、そば好きを嬉しい苦悩に突き落とす。並み居るメニューの数々と、一線を画す堂々たる存在感。それがカレー南だ。 筆者も病みつきの味、店それぞれに多彩な個性を放つ、そんなカレー南を食べ比べてみた。

あつあつスパイシー! 【一源 東4条店】

Photo:KOTA

 

市内中心部より流通団地、永山方面へ向かう道すがら。働くサラリーマンにも重宝されそうな店。

ボリュームありげなご飯ものやセットメニューが多彩。沢山あるメニューの中に埋もれつつ、見つけた!「カレーそば」。780円なり。

Photo:KOTA

 

そばつゆにとろみをつけた正統派。
箸を差し入れ麺を持ち上げようとしてみれば、おおっ、けっこうなとろみ、すごい手応え。
あつっ!これはひと口目注意。不用意にがっついたりすると唇を火傷するかも。熱いツユにとろみが増すといっそう熱いからね。

Photo:KOTA

 

食べ良く切った鶏としゃくしゃくの玉ねぎ。具もシンプルだ。とか言ってるのもいいが、けっこう辛い。カレー南はこれくらいが旨いのさ、とか店主が言ってそう。
麺につゆがからみ、食べ応えもなかなか。辛いが、つゆ本来の旨味もあって、飽きの来ない味わいだ。
ともかくは、あつあつのそばは嬉しい。そばはこれくらいが旨いのさ。

 

食後も唇に長く残るひりひりとした余韻。スパイシーという点では市内では指折りの一杯。

Photo:KOTA

 

もう1回行ったら、次々回は100円引きに。
あるいは10枚ためて500円引き。

店名:そば処 一源 東4条店
住所:旭川市東4条11丁目1-9 大橋ビル1F
電話:0166-26-8700
営業時間:11:00~14:30(第1・第3月曜14:00)
定休日:火曜
駐車場:あり

何とカツカレー! 【吉兆庵】

一源さんよりさらに東。流通団地にあるのが吉兆庵だ。

Photo:KOTA

 

ここは誰もが知るカレー南蛮の店。
看板にも書いてある、文字通りカレー南の店なのだ。メニューもカレー南蛮にとどまらず「かつカレー南蛮」や「エビ天カレー南蛮」と豪華絢爛。しかも、冷やしもある。

「冷やしカレー南蛮」「冷やしかつカレー南蛮」等々、なんたるこだわりっぷり。
※もちろん普通のそばも色々あり

せっかくだから、記事のネタになりそうな「かつカレー南蛮」を。980円なり。

Photo:KOTA

 

まさにカツカレーなり。カレーがどうこう言う以前にこれは食べ応えありそう。
カレーがどうこう言う以前に、ふつうはまず食べるよね、カツから。

Photo:KOTA

 

上出来。さっくりと肉厚。及第点だ。

そうそう、カレーの話だ。
ここのカレー南は、つゆにカレーライスにかけるルウを混ぜ込んだタイプと思われる。ルウも多めなようで、つゆは程よくとろっとしている。
のど越し柔らかめな麺にカレーのからみも良く、まったりとした食感と味わいが楽しめる。

Photo:KOTA

 

さらに、味わいをまったりとさせている正体がコレ。
具がごろごろ。なんとイモまで。いっそう食べ応えがある。

 

混ぜ込んだカレー自体が家庭的なマイルドな風味。ということでご覧の採点に。
もう少し辛くてもいいかなと思えば、それもそのはず。メニューには「辛口カレー南蛮」というのがあるのだった。

ちなみに、ただでさえボリュームあるこのメニューには・・・

Photo:KOTA

 

ライスが付いてくる。小食なお方はあらかじめ「要らない」と告げた方が無難かも。

Photo:KOTA

 

次回はこれで。「エビ天カレー南蛮」を50円引きで頂こうかな。

店名:一麦 吉兆庵
住所:旭川市流通団地2条1丁目10-29
電話:0166-47-4114
営業時間:月~土/11:00~15:00・17:00~20:00
     日祝/11:00~15:30
定休日:不定休
駐車場:あり

さらりとマイルド 【わらべや】

ところは変わって南方面へ。

Photo:KOTA

 

幹線道から程近く。通いやすい人気店だ。

ぶっかけが旨いと定評のある店。そんな中でカレー南はいかなる存在感を発揮するのか。注文は「カレーそば」。700円なり。

Photo:KOTA

 

どことなく凛とした佇まい。カレールウが沈み込んだ上にはあらかじめネギが飾られ、我こそがカレー南であるぞよと言っているかのよう(※本来カレー南蛮の”南蛮”はネギを指す)。

Photo:KOTA

 

おお、さらさらだ。つゆの質感は、他店と比べるとさらさら感が半端ない。
とろとろだから良いという意味では決してない。あくまでも店の味のカタチであって・・・というか、ちょっと待て。浮かび上がった具がすごい。

まさにカレーライス。イモ、ニンジン、玉ねぎ、細切れの豚肉。そしてシイタケ。
ここのカレーライスはきっと旨かろうと思う。

そんなカレーが溶け込んだつゆは口当たりもさらりとしていてマイルドな風味。柔らかな太めの麺がこれを程よく吸って、食べ応えも優しい。
という意味で、印象は以下チャートのように。

 

これならカレーは好きだけど辛いのはちょっとというお方にも好適かと。
過度なカレー感を演出せず、自店の旨さを生かす。これが蕎麦屋の品格というやつか。

店名:そば処 わらべや
住所:旭川市南1条通20丁目
電話:0166-32-3735
営業時間:10:30~15:00
定休日:月曜
駐車場:あり

食欲そそるウマつゆ 【四條庵】

筆者も随分前から通ってる老舗。

Photo:KOTA

 

といっても、数年前に通りの反対側から移転して店舗は新しい。

とにかく、ボリューム感にかけては市内でも指折りの店。ガテン系の胃袋も満足させる店のカレー南はさぞかし・・・
メニュー内、温かいそばの欄から「カレー」を注文。910円なり。

Photo:KOTA

 

ばーん。
並々とそそがれたカレーつゆは、さながら底なし沼のごとし。その下にはなにが潜んでいるのか。

Photo:KOTA

 

あつあつで湯気がすごい。中には、たっぷりのとろとろ玉ねぎ。そして鶏肉。
どろりと旨味が湧き出てきた、そんな様相に、俄然、食欲は高ぶる。

とろみは十分。もっちりとした麺によくからむ。顔を近づけると、うん、香りもいいぞ。
その印象そのままに味わってみれば、つゆの旨さが秀逸。

察するに、店元来のつゆの味とカレー粉の交わり方が良いとでも言おうか、どちらの味も冴えていて、すする度に後を引く。
そして、これがまた麺の持ち味を引き立てる。ても良く出来たカレー南であるな、と満足度高し。

ちなみに・・・

Photo:KOTA

 

ちっちゃいおにぎり付き。
普段、ライスとか要らない筆者だが、これはウレシイ。

店名:そば処 四條庵
住所:旭川市4条通25丁目443-2
電話:0166-31-6458
営業時間:11:00~20:00
定休日:金曜
駐車場:あり

そば好きのご同輩へ

普段はもっぱらもり蕎麦という筆者ですが、カレー南は別腹。というかカレー南は、店の個性に出会える特別な一杯であります。
和の伝統と異国の食が融合し独自に進化した、そばの真骨頂。蕎麦好きの方々とこの楽しさを共有したいと存じます。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター