2020年02月28日
2月。多くの酒蔵が春向けの新酒を発売する中、旭川の地酒蔵もご多分に漏れず、高砂酒造、男山が揃ってこの上旬に春の限定酒を出荷。旬の酒に目がない筆者が、それぞれをテイスティングしてみた。
ふらりーとの焼き鳥専門店「ぎんねこ」さんで頂いた。積極的に旭川産の地酒を勧める良い店だ。
ひと口めは冷蔵庫で程よく冷やされた状態で。いわゆる冷酒というやつですな。
ラベルのイメージから、桜か梅の香りが・・・なんてことはなく、鼻をグラスに近づけすんすんとかいでみれば、ほんのり甘酸っぱさを感じつつも、香りは控えめに呑み手を迎えてくれた。
毎年発売を楽しみにしているこの酒、甘口という印象がしっかり根付いているので、そんな気持ちでクイッとやれば、おや、思いのほかすっきりとクールな口当たり。こりゃ呑みやすい。
というのも束の間、酒が室温に馴染んでくると(少し温度が上がってくると)、持ち味の旨みや甘みがじわじわ来る。
そうそう、これがいつも筆者が嗜んでる温度帯。すっきり透明感ある、純米酒らしい美味しさが口を潤して爽快。
確かに甘酸っぱくはあるが、しっかりと素材のコクを引き出しているので、料理(もちろん焼き鳥)との相性もなかなかだ。
【市販価格】720ml:1,250円/税別 (数量限定)
【販売先】酒類販売店、および同社直売所(旭川市宮下通17丁目)
商品名はなく、池に舞う桜(池に映る桜とも見える)だけを描いたボトル。
Photo:KOTA
あ、錦鯉が泳いでる。なんと雅なデザイン。
Photo:KOTA
香りは控えめ。口に含んでみれば、穏やか、まろやかに甘酸っぱい口当たり。
アルコール度数は一般的なワインに近い11度。なので、ぐいぐいというよりは、すいすいいける。
なので、ワイングラスを使って、カジュアルに楽しむのもアリかと。
Photo:KOTA
ともかくは、軽やかに甘酸っぱい、フルーティーな美味しさがとても楽しい。
それにしても果物を使ってないのにフルーティーとはこれいかに。
実は、これが酵母のなせる業。化学に裏付けられる醸造の面白いところだ。
酒はキツイに越したこたぁないという硬派にはお勧めしないが、あえてそういうお方にも、こういう世界観も悪くないと分かってほしい気もする筆者なのだった。
【価格】720ml:1,397円/税込(数量限定)
【販売先】酒類販売店、および同社直売所(旭川市永山2条7丁目)
今回紹介した2本は、アルコール度数の違いはあるが、いずれも軽い口当たりと甘酸っぱい風味に美味しさがある。
居酒屋で見つけたら、または、ご自宅で酒宴を演出するなら、味わいまろやかな料理と引き合わせるのがよろしいかと。
酒と料理、互いの味を邪魔せず、互いに味を引き立てる、そんな相性が楽しめる。
Photo:KOTA
ちなみに画像は、過日、筆者が自宅で昼呑みに興じたときのもの。チキンとサラダのオードブル、サンドウィッチなどを用意して。
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