2026年09月05日
連載第5話は、末広の北部方面および環状線沿いの3店をピックアップ。このエリアからは、味わい深い系の3杯が出揃いました。
店内では、可愛いクロスのかかった丸テーブル席に小上がりと、アットホームな雰囲気の中、いかにも常連、あるいは地元客と思しきゲストが賑わう。
キャパは、さらにカウンター席を加え23席。
出前もやってるのだろうか、電話対応にも忙しそう。
香林坊といえば、看板メニューは「黒味噌生姜」。
だが、「白味噌」も捨てがたく、スタンダードな「醤油」ノスタルジックな風味が魅力・・・と、ここに来るといつもジレンマ(笑)。
結局コレ、黒味噌生姜(笑)。
その名からは濃厚で重厚な味わいを想像させる「黒味噌生姜ラーメン」。
目の前に運ばれてくると、やや褐色がかったスープが存在感を放ち、ひと目でコク深さを予感させるビジュアルに食欲が刺激される。
なんだかんだで、筆者は黒味噌生姜率高し(笑)。
まず、おつゆ。口当たりは味噌のやさしい甘みがふわりと広がるが、それだけでは終わらない。
飲み進めるにつれて生姜の心地よい辛みと、後味にほんのりと感じる酸味が顔を出し、味わいはいっそう立体的に変化していく。
この絶妙なバランスがクセになり、気付けばレンゲを持つ手が止まらない。
一方、麺はもっちりとした弾力が魅力。
しっとりとなめらかな喉越しで、コクのあるおつゆをしっかりとまとい、一体感のあるおいしさを演出している。
噛むほどに麺とスープの旨味が口いっぱいに広がるのも印象的だ。
トッピングはシンプルながら、デフォルトで添えられるもやしが名脇役。
シャキッとした食感が濃厚なスープの中でほどよいアクセントとなり、最後まで飽きずに食べ進められる。
これを初めて頂いたとき、筆者はいい意味で裏切られた。
「黒味噌」という名前から、何かしら強さや鋭さのあるどっしりとした食べ応えを想像したが、味噌のコクをしっかりと感じながらも、生姜の爽快な刺激が全体を軽やかにまとめ、意外なほど食べやすい。
気付けばテンポよく箸が進み、あっという間に完食した次第。濃厚さとキレの良さを両立した、満足度の高い一杯だった。
さあ、あなたも裏切られてみよ(笑)。
店名:光林坊 本店
住所:旭川市末広5条7丁目
電話番号:0166-57-6880
営業時間:11:00~15:00 / 17:00~19:30
定休日:月曜
駐車場:あり
旭川新道すぐ近く、橙色の大きな看板が目印と、車でのアクセスは快適。
暖簾をくぐると、広々とした小上がり席が広がる。が、カウンターもあり一人でも安心という、キャパは36席。
メニュー表はかなり多彩(多ページ)なので、まずは上でトータルなイメージを感じて頂きたい。
橙ヤといえば、甘めの味噌とピリ辛が特徴の「橙みそ」が代名詞。
すっと身体にしみるような旨さは、筆者も好物であるし、これに「辛玉」なる辛みそを加え挑んだエピソードをasatanで紹介している。
下がそのときのもの。
2026.2.28 掲載
コク旨のみそラーメンに辛さを足した、美味しい衝撃を思い出す。
後にリンクを掲示してありますので、辛いもの好きのお方はぜひ。
さて、辛玉はさておき、同店の橙みそは多くの方がSNS等で紹介されていると思うので、みそじゃない界隈から何か・・・
おや、旭川由来と思しき「こく旨しょうゆ」とな(実は未体験)。
なにせ醤油党の筆者としては、コレ、味わってみないことには。
こく旨しょうゆ(1,020円)
さっそく着丼。まず目を引くのはスープの表面に浮かぶ背脂。
いかにも濃厚そうな風貌で、「こく旨」の名にふさわしい力強い一杯を予感させる。
おつゆには、旭川市内醤油蔵の醤油を使用とのこと。
ひと口すすると、意外にも口当たりはさらりとしており、ラードや背脂の存在を感じさせながらも重たさはない。
真っ先に広がるのは醤油ではなく、豚骨由来の豊かな香味。そのあとを追うように、鼻へ抜ける香りと喉越しから醤油の深いコクがじんわりと広がっていく。
「こく旨しょうゆ」という名前から、醤油を前面に押し出した味わいを想像していたが、実際は醤油だけが突出することはない。
出汁の旨味と見事に調和し、それぞれが互いを引き立て合うことで、奥行きのある味わいを生み出しているようだ。
うまつゆから引き揚げたのは、同店でお馴染み、スープがよく絡むように特注したというオリジナルの細麺。
麺の縮れがスープをたっぷりとまとい、一口ごとに豚骨の旨味と醤油のコクを余すことなく届けてくれる。
備長炭でじっくり焼いたという香ばしい「炭火焼きチャーシュー」は、橙みそ同様、人気の味。やわらかく、しっとりとした食感が印象的だ。
噛むほどに豚肉本来の旨味があふれるこのチャーシュー。俺が俺がとちょっと主張の強いやんちゃな存在のようであるが、脂の甘みをまとったおつゆともしれっと一体化する行儀の良さがあり、その点、褒めてあげようか(笑)。
食べ終えて最も印象に残るのは、醤油の風味以上に感じられる脂の旨味。
背脂やラードが生み出す豊かなコクが全体を支えながらも、後味は驚くほど軽やか。
濃厚さと食べやすさを兼ね備えた醤油ラーメンとお見受けする。
店名:らーめん橙ヤ末広店
住所:旭川市末広4条12丁目
電話:0166-57-5881
営業時間:11:00~21:00
定休日:不定
駐車場:あり
なお、記事中で紹介した、以前食べたという「辛たまらーめん」の記事もぜひご賞味(笑)ください。
第11弾【旨辛の魅力探求】辛みそラーメン3杯 | asatan
https://asatan.com/articles/10719辛さの向こうに旨みがたっぷり。今回は小辛レベルの旨辛みそラーメンを3杯食べ比べ。それぞれの“辛さの魅力”をじっくりお伝えします。
さて、ところは旭川新道から環状線に。
ここは長年に渡り地域の顔として押しも押されぬ存在感を放つ老舗。
店主の都合で昨年、一時休業したが、現在はランチタイムのみ営業を再開している。
ファン(筆者も含む)としては、嬉しく、有難い限りだ。
キャパは、カウンター、テーブル、小上がりに34席。
元気いっぱいのメニュー表も健在。
ああ、またもや食べたい辛みそラーメン(asatanにおいて筆者の辛みそ特集に掲載済み)。
ちなみに、同店は「食堂」を名乗る店だけに、ごはんも多彩。
今回訪ねたときも、カツ丼!、カレー!と声が飛び交っていた。
それでは、話はラーメンに戻りまして、筆者のイチ推しを紹介しましょうか。
焦がし黒醤油ラーメン(800円)
それはコレ、焦がし黒醤油。
丼を覆うのは、思わず目を奪われる漆黒のスープ。
表面ではラードがきらきらと輝き、見るからに濃厚そうな一杯だ。
ところが、レンゲを入れてひと口すすってみると、その印象はいい意味で裏切られる。
ひと口目に広がるのは、醤油ならではの旨味。
ほんのりとした酸味に続いて、独特のコクがふわり。これが焦がしによるものなのだろうか、香ばしさを思わせる奥行きがある。
口当たりは思いのほか軽やか。名前から「かなり濃い味」を想像しがちだが、塩味や醤油由来の香味が強く押し寄せるタイプではない。
むしろ、飲み込んだあとにじんわりと口の中へ残る、深い香味が印象的だ。
何しろこれがクセになる。はい、これ筆者の推しポイント。
麺はお馴染み低加水の中細タイプ。
穏やかな旨味を持つ麺で、ひとクセありな(笑)おつゆの味わいをしっかり引き立てる。
麺をすすろうと顔を近づければ、ふわっと立ち上がる醤油のふくよかな香り。口に運ぶ前から食欲を刺激されるその瞬間は堪らない。
麺、スープ、香り。その一体感を楽しみながら、箸がどんどん進んでいく。
もう一つ見逃せないのが、大きなチャーシュー。
噛むと肉そのものの旨味がしっかり感じられるのは、味を必要以上に染み込ませていないためか。
肉の食感も豊かで、麺とスープだけではない満足感をプラス。
大ぶりなサイズも相まって、一杯の食べ応えをしっかりと支えている。
完食して思うことには、日本国憲法にラーメン法というのがあるなら~「黒い」は「濃いにあらず~と記してほしい(笑)。
さあ、アナタも是非。インパクトのあるビジュアルに惹かれて食べれば、その味わいのギャップにもきっと心揺れるはず。
店名:かつや食堂
住所:旭川市末広1条4丁目
電話:0166-51-9325
営業時間:11:00~14:30
※現在短縮営業中
定休日:日曜、月曜
駐車場:あり
この記事のキュレーター
黒味噌生姜ラーメン(900円)