2021年03月24日
「旭川八景色」とは、平成9年に市民からの応募などをもとにして選定された旭川を代表する景色です。いづれも旭川を象徴するような景色です。
旭川市内を流れる河川の数は大小合わせて167本で、その上に750を超える橋が掛かっています。その中でも旭川を代表する橋が「旭橋」です。現在の旭橋が着工されたのは、昭和4年で3年の月日をかけて完成しました。
かつては第7師団司令部に通じる道路として重要な役割を担い、軍都旭川を象徴する橋でもあります。美しいアーチ型の形状が特徴的で、「北海道遺産」にも選定されています。
嵐山は鷹栖町との境にある標高253mの公園です。京都の嵐山に似ていることから名づけられました。頂上にある展望台からは、大雪山連峰を背景に旭川の街並を一望することができます。
麓には国内でも最大級の北方系野草園である「北邦野草園」があり、春から秋にかけて600種にもおよぶ野草を見ることができます。展望台のすぐ近くまでは車で上がることができ、無料の駐車場があるので気軽に散策することができます。
旭川にゆかりがある小説家三浦綾子が書いた小説「氷点」の舞台として有名なのが「外国種見本林」です。外国の樹木が北海道で育つかを観察するために、ストローブマツやヨーロッパカラマツなど約30が明治31年に植栽されたました。現在は18haの敷地の中に、52種約6,000本の樹木が育てられています。
見本林の入口にある「三浦綾子記念文学館」には、三浦綾子の作品・遺品が数多く展示されいて、今も多くの三浦綾子ファンが訪れます。
人気コミック「ゴールデンカムイ」にも登場した「神居古潭」は、脱獄王の白石が第七師団に連行されるのを阻止するため、土方歳三が吊橋を斬って白石を川に落として、キロランケが木舟で助けようとした場所。
ここは、石狩川でも有数の急流地で、急に川幅が狭くなり川の流れが激しくなっているため、舟で石狩川を使っていたアイヌ人にとっては最大の難所。水難事故が多発したために、アイヌの人たちは峡谷に住むニッネカムイ (悪い神という意味) の仕業だとして、神の住む場所(カムイコタン)と呼ぶようになりました。
石狩川の急流沿いに奇岩怪石が約10km景勝地で、吊橋の付近には激流がつくる旭川市の天然記念物に指定されている「神居古潭おう穴群」もあります。
「旧旭川偕行社」は、旧陸軍第七師団の将校たちの社交場として、明治35年(1905)に建てられた美しい白い建物。以前は、旭川郷土博物館として使用されていましたが、現在は、旭川ゆかりの彫刻家である「中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館」となっています。平成元年には国の重要文化財にも指定されています。
ここも「ゴールデンカムイ」6巻の50話で「旭川は第七師団の本部がある」というコマの背景で登場しています。
常磐公園は明治43年に旭川で初めて整備された公園です。約16haの園内には、中央図書館や北海道立美術館、公会堂などの施設、上川神社頓宮や多数の野外彫刻があります。
園内の千鳥の池のボートにカップルで乗ると分かれるとか都市伝説がありましたね。そう言えば高校生の時にのったな(笑)
JR旭川駅から旭橋方面へ約1km続く「平和通買物公園」は、全国初の恒久的な歩行者天国として昭和47年に開設されました。今は、西武旭川店が無くなったりと昭和の時代からはかなり景観が変わりましたね。通りの左右には閉店してしまったお店や、チェーン店の飲食店や居酒屋が多いですが、それでも旭川の駅前通りを代表するスポットです。
まだ老舗の喫茶店や食堂などが残っているので、ぜひ昭和レトロを感じてくださいね。
旭川八景の最後は「ダイヤモンドダスト」ですが、残念ながら自分で撮影した写真はありませんでした。旭川は明治35年1月25日に、マイナス41.0℃という最も低い気温を観測しました。今では、そこまで冷え込むことはありませんが、マイナス20℃以下になるような日には、市内でもキラキラと輝くダイヤモンドダストを見ることができます。
今回は、旭川を象徴するような美しい景色の「旭川八景」をご紹介しました。旭川市民の皆さんにとっては、見慣れた景色かもしれませんが、観光客の人にとっては感動的な景観ですよ。改めて魅力を確認して宣伝してくださいね。
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