2023年01月31日

【コクうま!!】が堪らない担々麺 おすすめ3杯

味噌・塩・醤油。よくあるラーメンとは一線を画す魅力たっぷりな美味しさ。それが担々麺だ。ここのところ辛味噌ラーメンにハマっているふりをして、実は担々麺も探求していた筆者の、旨かった録をご紹介。 ※情報は取材時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので、予めご了承下さい


北京楼菜館

まちなかではお馴染みの中国料理の老舗。
昔は3条通8丁目にもお店があったよね、なんて話をしてるのは、今やけっこうなお年の方々である(もちろん筆者も含む)。
ランチも人気。その中に担々麺があるのだが、筆者がこれを見逃すはずがない。

担々麺(950円)

 

ランチタイムにはハーフ炒飯付きセット(1,200円)もある。

きゅっと控えめな盛り付けながら、黒い何かが特徴的。

 

どうやら、ゴマをじっくりと炒ったもののようだ。
鮮烈な香りが、ちょっと酸味の効いたおつゆを引き立てる。
これに山椒や辣油の香味が加わって、麻辣感を演出してくれていた。舌より喉に辛い、そんな感じでもある。

味わう程に、たっぷりなゴマとひき肉のつぶつぶ感がクセになる。

 

おつゆの味わいは麺ともよく馴染む。
すすり上げるたびに、香りも連れてくる、そんな食べ応えが面白い。

 

ゴマ感冷めやらぬ終盤戦。これぞ担々麺の醍醐味である。
いったいどのくらいのゴマを摂取したのだろうか、いつだったかゴマメーカーの広告で見た「健康のために毎日大さじ2杯食べましょう」というのを思い出す筆者なのだった(笑)

お店情報

店名:中国料理 北京桜菜館
住所:旭川市7条通7丁目
電話番号:0166-22-7026
営業時間:11:30~15:00 / 17:00~22:00
定休日:月曜
駐車場:あり

 

飲茶ぷーある

店の名を耳にして、思い出すのはお茶か、あの有名なアニメに出てくるネコのようなあれのことか。
いずれにしても親しみやすいネーミングのためか、まち中華の店?と思う人もいるが、ちょっと違う。
飲茶と銘打つ通り、実直な飲茶の店のよう。酒も厳選を数々揃えているご様子。

担担麺(979円)

 

※同店にあるメニュー表では「坦坦」に当たる部分が旧字で表記されております

メニューにはこれのことを、スープありの「香港式タンタンメン」とキャプションが。
ほう。担々麺は中国四川省が発祥で、担いで売り歩いたので汁はなかった、というのが原型と聞いているが、これに対し、汁を注いだのは香港だったということか。

 

辛そうな油が浮いていたりして、いかにも辛そうだが、同店では、ほぼ辛くないものから激辛まで1~6段階で辛さが選べることができ、3辛からレベルに合わせ段階的に有料(55円~220円)となっている。
ちなみに筆者は3辛をいただいた。

まずは、おつゆをひと口。
基本のスープあっさりして感じられるものの、その分、ゴマの香りが新鮮だ。ゴマ感濃厚にして、さらりとした上品な口当たりだ。
だから、ゴマのコクにまみれ、その分、辛さが引き立って、その香味は後を引く(激辛だとどうか分からないが)。

 

そんなおつゆから引き揚げた麺は、しっとりと喉越し良く、ゴマの風味をお腹の中に連れていく。
この食べやすさ。濃厚、とか、こってりという担々麺の既成概念が変わるね。

 

下に沈んだゴマペーストを、時々とんぶりの底からかき混ぜながら後半戦へ。
おつゆに溶けだした諸々の美味しい物質が入り混じった、そんな食べ応えこそが担々麺の醍醐味と筆者は思う。これを旨さのカオスとも呼んでいる。
こうなると、全汁は必至!である。

お店情報

店名:飲茶ぷーある
住所:旭川市東光11条3丁目みやこビル 1階
電話番号:0166-74-4056
営業時間:11:30~15:00 / 17:00~23:00
定休日:火曜
駐車場:あり

 

味の鈴乃屋

ちょっとこだわった麺類を食べたいなら鈴乃屋!と思っている筆者であるが、担々麺に関しても期待通り。
というか期待を上回る担々麺を味合わせていただいた。
何せ、焼肉と名のついた担々麺である。

焼肉担々麺(1,100円)

 

お運びの方が我が担々麺をもって筆者に近づいただけで感じた、ゴマ油を焦がしたような強烈な香ばしさ。
もう食欲鷲掴みである。
そして、その名の通り肉感アリなビジュアル。
また食べてもいないのに手応えアリ!! なのである。

 

焼肉というくらいだから、チャーシューであるはずもなく、察するに肉野菜炒め。
かつ、肉は見た目よりけっこう多い。この点も非常に満足。

 

ともかくは気を落ち着け、おつゆをひと口。
甘めなスープにゴマの風味が濃厚。辛さとマイルドが同居したコクのあるタイプだ。
だからといってこってりしているわけではない、口当たりはスムーズ。辛さは、辛味噌ラーメンに例えるなら、ちょい辛~中辛レベルで食べやすい。
なので、前段で刺激された食欲は、おつゆという潤滑油を得て、なおも加速する。

 

旭川ラーメンではベーシックな、食べなれた中太麺にもおつゆの香味がよく絡む。
麺すする、そしてムチムチな焼肉を頬張る、コクのおつゆで流し込む。我ながら、この快活な食欲が嬉し楽しな筆者(笑)

それにしてもだ。よくある味噌ラーメンでもいいんだろうけど、この焼肉というトッピングは担々麺にぴったり。逆に、担々麺のおつゆに焼肉の味を合わせてあるのか、この出来栄え、さすが鈴乃屋さんと改めて感心するばかり。

お店情報

店名:味の鈴乃屋
住所:旭川市春光2条9丁目
電話番号:0166-54-4321
営業時間:11:00〜21:00
定休日:不定休
駐車場:あり

 

担々なる後記

思えば筆者の担々麺特集は第2弾。
担々麺というと、白髪ねぎ、肉味噌、青梗菜。というトッピングがお約束だが、今回は担々麺もいろいろと筆者自身も感心した次第。

ところで、担々麺を坦々麺と書いているのを見かけることがあるが、それは間違いのようです。
担いで売り歩いたことに語源があるので「担ぐ」すなわち「担」の文字が正解とされています。
という話を近頃耳にしまして、ああ確かにそうだな、と(笑)

まあ、自由発想の時代、「坦々」が何が何でも否定されるものではないのかもしれませんが、坦々は「平ら、平凡」の意味。深いゴマのコクにインパクトを訴求する麺料理に果たして坦々のイメージが合致するかどうか・・・。

前作はこちら

担々麺のウンチクも書いてます。


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター