2024年05月24日

第5弾【スタイル様々】おろしそば 3杯

いよいよ夏の気配。特に暑い日は、そう、おろしその清涼感がうれしいものです。と、食欲に任せて食べ歩ているうちに、特集記事も第5弾に。今回も多彩なおろしそばが出揃いましたよ。 ※情報は取材時のものであり、現在、料理の内容や価格が変更されている場合がありますので、予めご了承ください


豊ろ香

イオン旭川駅前4F、人気のそば処にて。豊ろ香は「ほろか」と読む。
メニューはバラエティー盛りだくさん、というより、厳選の自信作を手堅くおすすめ、という感じ。
だって、小エビですよ、小エビ。大エビなどとサイズ感を売りにする店が多い中で小エビとは、漂ってくる只者じゃない感。
我が食欲に刺さります。

小えび天おろし(1,080円)

 
 

ほう、こう来ましたか。
予告通り小エビの天ぷら。これがちりばめられて、あ、天かすや海苔も。なかなかに工夫されてますな。
どれもそばの風味を引き立てる必須アイテムだ。

ちなみに、箸袋には「釧路ふく亭」と。
そうか、なるほど。同じイオン4Fにある「ふく亭とと魯」(いつぞや筆者がちょい飲みの記事で取り上げたことがある)も展開する会社のよう。両店とも、安定のクオリティー。

 

何はともあれ、そばつゆをかけて・・・と。
天ぷらなどが相乗りしない、おろしだけのおろしそばの時は、大根の風味を楽しみたいので、こんなふうにいきなりつゆをかけたりしないが、今回は天ぷらアリ。
だって、天つゆにおろしを和えるでしょ。そんな感じ。

相変わらず理屈の多いヤツだな(笑)

 

天ぷらは、小エビといいながら、けっこうな大きな剥きエビを使ってる。で、これが思っていたより味がしっかりとしたインパクトあり。おろしとの相性もよくて、うんうん、説得力あり。

 

天ぷらの香ばしさが漂う中、おろしの清涼感が細打ちの蕎麦の風味を引き立てる。
天ぷらとそばの間に立って、両者を良い塩梅で取り持ってくれる、おろしはそんな存在感だ。
おろしそばというと、つい「涼」を期待してしまうが、おろしの仕事はそれだけではないことがよくわかる。

お店情報

店名:北海道そば 天ぷら 豊ろ香
住所:旭川市宮下通7丁目イオン旭川駅前4F
電話:0166-74-4777
営業時間:11:00~22:00
定休日:不定休
駐車場:あり

美登利 五条店

さてさて、エビと来たからには、イカも黙ってないぞというのがこの記事(笑)

冗談はともかく、メニューを見てみればこの店、おろしに関しては並々ならぬこだわりが!?

 

さて、おろしそばはあるかなとメニューを見てみれば、なんと!?おろしそばはもちろん、キノコおろしだの、何々おろしが総勢6アイテム。おろし好きが喜んで小踊りしそうな、驚愕のおろしワールドなのだった。

イカ天おろし(1,000円)

 
 

選べるなら、自分はイカ天が好物なもので、やはりコレ。イカ天おろし。
画像、ちょっと分かりづらくてスイマセン。イカ天の左にあるのは海苔です。
イカ天・・・?
そういや昔、イカ天って人気番組ありましたよね(かなり古い)。

いや、イカ天よりもおろしはどうしたの。この記事はおろしそば。

 

失礼しました。向きを変えればひっそりとそこに(笑)
イカ天のボリューム感がすごいんで、撮影に魔が差した筆者なのだった。

 

で、この薬味。
たっぷりのおろし生姜がウレシイじゃないか。
だって、天ぷらにはおろしと生姜。和食ではお約束だもの。

 

ということでイカ天から頂いてみれば、おおっ、ふわふわと柔らかな、かつボリューム感たっぷりな食べ応え。スルメイカのようなぎゅっと締まったタイプもよいが、こういうイカもたまりませんな。

 

おっと、イカ天じゃない。主題はおろしそばだった(笑)
生姜が香るおつゆで食べるそばも、たまにはオツだ。加えてイカ天とおろしの風味が合わさって、「イカ天おろし」そばが確かに成立している。

更科蕎麦と大根おろし、コレすなわちあっさり同士の良い相性。田舎そばだっておろしは合うが、それはそれ。
大根おろしは何たって、天ぷらにせよそばにせよ、相手を引き立てることには千両役者と思う。

しかも食欲もフォローするのが大根おろしの、これまた良き性質なのである。
おかげで、初めは「結構あるな」と思った量も、難なくクリア。

お店情報

店名:美登利五条店
住所:旭川市5条通21丁目
電話:0166-35-4623
営業時間:11:00〜20:00
定休日:水曜
駐車場:あり

信濃路

さて、お次は田舎そばで人気(モツでも人気)のお店から。
おろしとそばの相性を検証(そんな御大層なものでは・・・)します。

おろし(880円)

 

いつもながら、強く逞しいそば。

この店のおろしそばは、小鉢につゆを取って頂くスタイル。
おろしはつゆに混ぜてしまってもよいし、麺に絡めてからつゆにつけてもよい。
そばは「せいろ」に盛られているが、もしもこれが丼のような器だったら、そこにつゆをかけ、いわゆる「ぶっかけ」スタイルで頂いても構わない。
どうでもいいけど、以上が、一般的な食べ方。

 

筆者的に嬉しいのが、この花かつお。
これそのものがそばの旨さにどう影響するか、具体的には分からないが、ダシがつゆに滲みると、食後の蕎麦湯の何と美味しいこと。

 

濃いめのつゆで引き立つ蕎麦の旨み。
これをまろやかにしてくれるのが、おろしと花かつお、という流れには違いないが、その迫力はまさに田舎そばならでは。
すすり上げるのにちょっと力が要るが、その分、我を忘れ没頭してしまう痛快さもある。

それにしても、大根の何という成分がそば粉と溶け合うんだろう。
食べながら思ってみるが、それは野暮かもね。

お店情報

店名:信濃路
住所:旭川市金星町1丁目
電話:0166-22-9263
営業時間:11:00~19:00
定休日:不定休
駐車場:あり

おろしな後記

いかがでしたか。
今回は天ぷらものが2品登場しましたが、天ぷらもおろしそばで食べると、天ざるの時とはまた違う格別の美味しさに。
この時ばかりは、いつもは薬味として脇役のおろしが、主役なんだな。とか、ふと思った次第。

前作(第4弾)はこちら

【その旨さ技アリ!】個性的おろしそば3選

https://asatan.com/articles/4485

《掲載店》放哉・そば源・そば菊  ※そば菊はその後閉店しています


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター