2021年04月19日

旭川の歴史や文化を巡ろう!旭川市内の指定・登録文化財 その2

明治23年、上川郡に旭川・神居・永山の3村が置かれ旭川市の歴史は始まりました。130年にも及ぶ旭川の歴史や文化を刻んだ貴重な文化財が、現在もたくさん保存されています。今回は、旭川市内の指定・登録文化財の紹介第2弾です。


蕨手刀(わらびてとう)

 

蕨手刀(わらびてとう)は、約8割が7世紀後半から9世紀頃の北海道や東北の古墳などから出土しています。「蕨手刀」の名称は、柄頭が芽をだしたばかりのわらび「早蕨(さわらび)」のように丸いことから、現代の研究者によって付けられたものです

旭川市博物館に展示されている「蕨手刀」は、昭和の初めに恵庭市で採集されたものです。

保存状態が良いことから擦文文化を研究する上で貴重な資料として、昭和61年に旭川市指定有形文化財(考古資料)に認定されています。

知里幸恵遺稿ノート

 

知里幸恵は、アイヌで初めてアイヌの物語を文字化した「アイヌ神謡集」の著者です。「知里幸恵遺稿ノート」は、知里幸恵の直筆で、旭川市に残る唯一のノートです。

 

「知里幸恵遺稿ノート」は、知里幸恵による最も古いユーカラ草稿と推定されていて、貴重な資料として平成18年に旭川市指定有形文化財(歴史資料)に認定されています。

これまで旭川市博物館の常設展示場で、「知里幸恵遺稿ノート」の写しが閲覧することができましたが、新型コロナ感染症の感染予防対策なのかわかりませんが、現在は見ることができませんでした。

施設名:旭川市博物館
所在地:旭川市神楽3条7丁目(大雪クリスタルホール内)
電話:0166-69-2004
開館時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:第2・第4月曜日(祝日に当たる場合はその翌日)、年末年始
駐車場:あり

旧神居古潭駅舎

 

「旧神居古潭駅舎」は、明治34年に神居古潭貫井停車場として設置され、翌年に神居古潭駅となり、昭和44年に函館本線の納内-伊納駅間がトンネル化されたことで、廃駅となるまで駅舎として使用されていました。

平成元年に廃駅となった当時の姿をもとに復元され、明治期の貴重な西洋建築として、旭川市指定有形文化財(建造物)に指定されています。

 

旧神居古潭駅舎のある神居古潭古潭公園には、デゴイチの愛称で知られる「D51形蒸気機関車」や、その美しい姿から貴婦人と呼ばれた「C57形蒸気機関車」、そして「9600形蒸気機関車」の3台のSLが展示されています。

また神居古潭古潭公園では、毎年秋に「こたんまつり」が開催され、アイヌ民族の伝統的な儀式と古式舞踊の実演や、地元特産の野菜や果物の直売マーケットが行われ、多くに市民が訪れます。

施設名:旧神居古潭駅舎
所在地:旭川市江丹別町春日197-1
駐車場:あり

旧岡田家住宅主屋・旧岡田家住宅蔵

 

旧岡田家住宅主屋・旧岡田家住宅蔵は、かつて旭川にあった「北の誉」という酒蔵のオーナーの自宅だった建物で、昭和8年に建てられました。歴史的建造物として、平成25年に国の登録有形文化財になっています。現在は、蕎麦と料理「おかだ紅雪庭」として、財団法人によって動態保存されています。

2年を要して建てられた「見積もりのない建て方」と言われる豪邸は、正面玄関のステンドグラスや西日を美しく見せる銅の入った硝子、クリスタルのシャンデリア、西洋的な高い天井など美しいの一言。お店の名前の由来にもなった紅葉の庭では紅葉だけでなく四季折々の景色が楽しめます。

まとめ

今回は、旭川市が指定した文化財の「蕨手刀(わらびてとう)」「知里幸恵遺稿ノート」「旧神居古潭駅舎」、国が指定した文化財の「旧岡田家住宅主屋・旧岡田家住宅蔵」をご紹介しました。。改めて、自分たちが住む旭川の歴史や文化に触れてみてはいかがでしょうか。


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フリーのWEBライター。