2021年04月12日

【カレー南】食べ比べ!まだまだあるぞ 第6弾

もはや修行の域とも言える(笑)この食べ比べ。でも、本当に面白いです。一杯のカレー南には、店それぞれに工夫やこだわりが感じられ、まさに興味津々。という訳で、今回も気になったものをピックアップ!


駅前やぶそば

 

知る人ぞ知るグルメスポット、駅前ビル。その1階で長年、地域の蕎麦好きに親しまれてきた店。
駅前という土地柄、ぶらりと立ち寄れる利便性のおかげか、幅広い世代の老若男女が引けも切らない。

メニューも豊富、そばの他セットものも多数。カレーライスもある。
なので、同店のカレー南は、よくあるカレーライスにかけるルウを使ったものかと想像していたら・・・

 

自分基準でいうところの正統派。かえしにカレー粉を溶きとろみをつけたタイプ。カレーはカレー、蕎麦は蕎麦でしょと、カレーライスと蕎麦にルウを併用しないあたりは潔い。

 

しっかりとしたとろみ。でも、上手に作ってあるのでその感触は柔らかだ。

おつゆの味わいはカレー風味が効いてなかなかスパイシーでもあるが、同店の庶民的なおつゆの甘味や旨みが香るせいで濃厚にしてマイルド、といった印象。飽きの来ない、いかにもこの店のテイストか。

 

その上出来なとろみは、麺にもよくからむ。
なので食べ応えはとてもよい。あつあつをすすり込むその感触はカレー南だけのもの。
熱いぜチクショウと思いながら箸が止まらない(笑)。だからカレー南って楽しいんだ。やっぱ病みつき。

 

具材も旭川のカレー南によくあるタイプ。もも肉とタマネギの量は、麺、おつゆとのバランスも良くとても食べやすい。

ふと思えば、ここの1杯はいい意味で標準的。前述した、多くのお客さんが美味しいと思うカレー南なんだろうな。
勝手ながら、そんな仕上がり加減なんだと思う。

お店情報

店名:駅前やぶそば
住所:旭川市宮下通7丁目駅前ビル1F
電話:0166-22-3884
営業時間:11:00~19:00
定休日:第2・4水曜日(水曜日が祝日は翌日休み)
駐車場:なし

味の店 そば菊

 

国道39号線から、ちょっと入るとお城チックな外観のお店が。というか、国道からもちらちら見えますがね ^^;

ここもまた、多くのお客で賑わう繁盛店。子ども連れ、ご夫婦かカップル、もちろん一人でも、店内はそれ相応に落ち着けるレイアウトになっているのがウレシイ。

 

で、肝心のカレー南であるが、個人的感想を先に言うと、かなりイ!!
はい、あくまで個人の思いですがね、理想の味というか、ついに出会っちゃった感が、ふつふつと湧き上がる熱い何か(画像参照)の様に、筆者の心を揺らすのだった。

 

まず、おつゆ。
口当たりはマイルドのように感じるも、濃い目のかえしと相まって心地よくスパイシー。後味にも爽やかな辛さか残る。
うんうん、程よいこの濃さがカレー好きを虜にするね。もうこの辺りで筆者の心を鷲掴み(笑)

 

細切れの肉と薄切りの玉ねぎ。
これが程よく煮えていてカレーつゆのとろとろによく馴染んで、これがまた味わいを膨らませている。
自分、カレー南というからには江戸前の蕎麦屋のように、具は絶対ネギ!(長ネギのことね)と決めていたが、いや、もう玉ねぎでもいいや。考えを改めることにした(笑)。

 

そして、その美味しいカレーのとろとろが、もっちりとした麺によく絡み、食べ応えが痛快だ。
思わず引き込まれ無心で食べ進む。

何ていうんでしょうかね。完成度っていうやつですか。それが滅法高!!
自ら「味の店」とはよく言ったもので、ほんとに味のある絶品カレー南であった。

食後はコーヒー(セルフ)。これもいい。
自分は食後はコーヒーというのが決めごとなので、特にカレーのあとはコーヒーがうれしい。

お店情報

店名:味の店 そば菊
住所:旭川市永山3条9丁目
電話:0166-47-0972
営業時間:11:00〜14:30、17:00〜20:00
定休日:日曜日 火曜・水曜の夜
駐車場:あり

そば源 神居店

前の店はちょっと褒め過ぎたかな(笑)
さあ、気を取り直していきましょう。お次はやっぱりこの店、そば源。神居店の登場だ。

 

広々とした店内。
席の間隔もほどよく保たれていて、車椅子の方もゆったりと食事を楽しんでいたご様子。

さてさて、数ある「そば源」の中で、今度はどんな味が筆者を楽しませてくれるのか。

 

ちょっと独特なフォルムのどんぶりに、しっくりと納まった「カレーそば」。
過不足のないボリューム感が見て取れる。

実はけっこう熱々で、湯気を避けて撮るのに苦労した1カットなのだ。

 

おつゆは、他の支店と同様に透明感のあるタイプ。

ひと口味わってみると、かえしの風味がけっこう濃いなという印象。そのためおつゆは「甘い」と感じるも、刹那、きちんとカレーの香味があとを追いかけてきてくれた。

 

お馴染みのもっちり麺ともよく合っている。そこらへん、さすがそば源だなという感じ。
蕎麦の風味を殺すことなく、口の中が美味しいカレーそばに満たされるのは快感。

麺を持ち上げた時、おや、とろみは強めだなと感じるも、いや、これは麺によくからんでいる、その感触と気づく。
これもおつゆと麺のよい関係、ってやつですな。

 

具はやや大きめのもも肉とタマネギが少し。
画像をよく見れば鶏の脂もちらほらと。ご店主、肉の美味しさもたんと楽しんでもらいましょう、とでもお考になられたか、鶏は画像の見た目よりもずっと沢山入っていた。

淡白な鶏の風味が、濃い目のおつゆとこれまた絶妙な相性。
鶏を楽しむカレー南、というスタイルも大いにありだね。そんな食べ応えがとても楽しい。

そう、食べ応え。
恒例の味わいチャートに「食べ応え」というカテゴリーがあったら、かなりの上位点になるだろう。
そういった意味でも満足の高い1杯だった。

お店情報

店名:そば源 神居店
住所:旭川市神居3条21丁目
電話:0166-63-5166
営業時間:11:00~15:00、17:00~20:00
定休日:第2・4火曜日、第3・5水曜日
駐車場:あり

味の違いを比べてみたら

 

比較と言っても、どこがどこより美味しい、といったランキングではないことをまず確認しておいて・・・

記事でも述べたように、かなりハマった「そば菊」の味わいをチャートに落とすとごらんの位置に。ちなみに筆者の好みは、食感どろりと濃厚甘辛なカレー味。
それよりややあっさりとしていたのが「やぶそば」だ。それでも同店ならではの旨さが発揮され、その味わいは今でも印象に残っている。
対して、さらりと食べられた「そば源」が「そば菊」らの対局に。しかし、これはこれで美味しい。

もしも近々この3店のうちの1店に行こうと思うなら、選ぶ基準はその日の気分で、ということになるだろう。つまり、その日お腹がとても好いていて、または、二日酔いなので味の濃いものが食べたい、そんなコンディションなら「そば菊」へ。あるいは、昨日は食べすぎちゃったし昼は軽く済ませたい、というなら「そば源」を選ぶ。

ね、面白いでしょ。天ぷらそばなら、こんな比較を楽しめない(笑)

第5弾まではこちらでご覧になれます


この記事のキュレーター

美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。

・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター