門月かかか
いわゆる定番の『しょう油らーめん(800円)』とは別に、同店がこだわりを見せるのが『かかかしょう油』だ。
これが何と「しょう油と塩のブレンドスープ」というから実に興味深い。
かかかしょう油(900円)
出典:KOTA
塩ラーメンをブレンド・・・?
てことは、カテゴリーとしては塩ラーメンにもなるが、名前がしょう油となっているので、醤油ラーメンとして扱うことにしよう(笑)
出典:KOTA
シロウトはこう考えます。
醤油と塩を足したら、醤油ラーメンらしいあの色は薄くなるんじゃないか。
でも予測に反して、見た目は誰が見ても醤油ラーメンだな。
で、シロウトはさらにこう思います。
醤油と塩を足したら、その味はけっこう濃くなって、かなりガツンと来る系になるのかな?
あ、でも味見すると、ぜんぜんそうじゃない。まろやかな旨味が意外なほどにやさしい。
出典:KOTA
旨いおつゆに浸って、しっとり穏やかな旨味の麺が、するすると進んでいく。
メニュー表の「塩らーめん」の説明書きにはこうある。
あっさりとした中にも味わいのある香り豊かなラーメン。
なるほど。醤油ラーメンの濃いめなコクにそれが加われば、うん、確かにやさしい味になるのも頷ける。
お店情報
店名:門月かかか
住所:旭川市大町2条6丁目
電話:0166-85-6879
営業時間:11:00~15:00 / 17:30~20:00
定休日:月曜・第3火曜
駐車場:あり
赤門ラーメン
さてこちらでは、当記事タイトルに同じ「ミックスラーメン」という名で、独自のこだわりを発信中。
ミックスラーメン(1,000円)
見た目だけなら、誰が見ても醤油ラーメンと思うだろう。
ともかくは、澄んだおつゆ、ふわっと盛られたネギが食欲をそそる。
熱々のおつゆをすすってみれば、ぎゅっと引き締まった塩味が舌にしみてくる。
それも束の間、追いかけてくるように、ふわりと漂う醤油の香り。なめらかな出汁のコクと相まって、口の中が旨味でいっぱいだ。
単純に醤油と塩を合わせたのではなく、察するところ、塩のおつゆに醤油の風味を加え、濃く深い味わいにしてみました、という考え方だろうか(個人の推測です)。
おつゆの味わいが変化しようとも、旭川系ラーメンの在り方を逸脱しない。
しょっぱ目なおつゆの中で、もっちり麺がすこぶる旨い。
このネギがまた良い。
熱々のおつゆでくたっとなった、ネギの旨みがおつゆに溶け出せば、このラーメンますます旨くなる。
それにしても、この塩味には恐れ入る。
塩味も、悪戯に濃いと、食べてる途中で身体がそれを拒みだすものだが、赤門のコレはそれがない。
テンポを下げることなく、完食と相成った次第。
お店情報
店名:赤門ラーメン
住所:旭川市豊岡6条3丁目
電話:0166-32-9156
営業時間:11:00~19:30
定休日:水曜
駐車場:あり
緑橋カウンター
さて、月曜のみラーメンを提供するという同店(夜の居酒屋営業では随時)。
メニューにない、裏メニューにミックスラーメンがある。
が、これがなかなかの人気ぶり。
下の画像を撮ったたまたまその日、来店客の多くが「ハーフ」とか「ハーフラーメン」と注文。「半分」の意味と受け取った筆者、ずいぶんと小食な客ばかりだなと思っていたら、それがここでのミックスラーメンの呼び名だった。
つまり、醤油と塩がハーフ&ハーフってことね。
通称 ハーフラーメン(800円)
正規のメニュー表に存在しないアイテムなので、通称とさせていただく。
まずは見た目。醤油にしては薄い、塩にしては濃い。まさにハーフ&ハーフ?
で、味見したおつゆには、ちょっと驚き。
まず、その口当たりの極めて淡いこと。と言ってもぼんやりと薄いという意味じゃない。
たぶん、出汁を土台に、醤油と塩が互いの風味を邪魔しないよう、ぎりぎりのボリュームで調えられている。
なのに口に広がる旨さの深さと長さはどうだ。
繊細な旨味を引き出したスープのなせる技、というのもあるだろう。
なにせ本来は、昔ながらの旭川ラーメンを追求する同店。普段は醤油ダレががっちり効いたものを頂いてきた筆者には驚愕の淡さなのだった。でも旨さたっぷり。こりゃ皆ハマるわけだ。
味わいはハーフ&ハーフであっても、旭川ラーメンの本流を行くそのクオリティーはいつもどおり。
口に馴染む食べなれた麺が、するすると喉を下っていき、我がお腹は歓声を上げる。
お店情報
店名:緑橋カウンター
住所:旭川市3条通8丁目緑橋ビル1号館
電話:090-2876-4771
営業:11:30~14:00
定休:土曜、日曜、祝日
駐車場:なし
あとがき これは新境地!?
定番の醤油味、塩味。
混ぜたら?の探求心。いいとこ取りする創意工夫。
たぶん、ミックスラーメンはそんな感じで生まれたものと想像するが、何にせよ、新しいものを作り出すヒトは尊敬するばかり。
昔の上司がこんなことを言っていた。
醤油はしょっぱすぎる、塩は単調でものたりない、だから私は味噌。
今回の醤油と塩のミックス。その上司に食べさせたいぞ(笑)
美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。
・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター