東川町郷土館
Photo:らくださん
東川町の郷土館は、街の中心地、役場のすぐ近くにあります。
建物は旧役場庁舎を利用したもので、これそのものが東川町の歴史の1ページを刻んでいるという、そういった趣(おもむき)が感じられる施設になっています。
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郷土館1Fでは、主に開拓期から現在に至るまでの歴史について、詳細な解説とともに展示されています。
館内はとても展示資料がとても見やすく配置されています。
入り口から壁に沿い、反時計回りに進むと東川町の開拓期からの変遷を楽しみながら学ぶ事ができますよ。
それでは順に進んでみましょう。
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東川町の開拓は明治28年から始まり、稲作は明治29年から。最初はたった5アールからのスタートだったそうです。
5アールというと面積的には500㎡(0.05ヘクタール)ですから、25mプール(約300㎡)より少し大きいくらいでしょうか。
当初は上の写真のような「拝み小屋」と呼ばれる簡易小屋で数年を過ごし、そこから簡単な屋根や壁、窓などを付けた掘立小屋へ、そして一般的な家屋へとグレードアップしていったそうです。
入植当初、東川の広大な原生林を開墾するには持参した小さなカマやノコギリといった道具では思うように作業が進まず、開墾に向いた大きな道具を求めて旭川まで買い出しに行くこともあったようです。
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そうして開墾を続けて行き、昭和初期には3000ヘクタールと現在の東川町の基礎となる面積まで開拓されたそうです。
もちろん一朝一夕ではありませんので、それはそれは大変な苦労があったと思われます。
展示されている通り、農具も徐々に変化し改善され、だんだんと充実していきました。
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我々の住む旭川とも、当然ながら長いお付き合いがあり、鉄道が敷かれる前は馬で3時間半〜4時間かけて荷物の行き来していました。
東川側からは主に木材や米、旭川側からは石炭やニシンが運ばれていました。
え?ニシン?と思われる方もおられるかと思いますが、ニシンは当時有機肥料として耕作地で利用されていたんですよ。
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そんな荷役運搬の主役だった馬車(馬橇)も展示されています。
鉄道が敷かれるまでは大活躍だったお馬さんですが、お馬さん以前はどうだったのでしょうか?
資料館の係の方に訊いてみたところ、やはり移動は人の足がメインだったそうです。
開拓初期の入植は、故郷を離れて船で小樽へ入港し、そこから汽車(当時はまだ国鉄ではなく北海道炭礦鉄道)を利用して空知太(現在の滝川)まで移動、そこからは徒歩にて音江法華(現在の深川市音江)で1泊、忠別太駅逓(現在の旭川市忠別)野宿、旭川市街で更に1泊、そこから東川へと4日ほどかけての移動でした。
いやはや、現代からすると気が遠くなる苦労があったんですね。
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そうして徐々に暮らしが充実していき、上の写真のような生活様式に繋がっていきました。
そして、大正末期になると、東川と旭川を結ぶ鉄道を敷設する案が本格化していきました。
ところが、この案は賛成派と反対派に意見が分かれる格好になりました。
賛成派は、これからの将来は通信と交通が必要となると考えて推進したいと思いがありました。
一方、反対派の意見としては、路面電車という性質上どうしても道路が狭くなるのではないか、あるいは東川の青年が誘惑の多い旭川に行って不良化するのではないか、また旭川の方へ買い物が増えていくのではないか、といった心配があったようです。
そういった様々な想いがある中、昭和2年に鉄道は開通致しました。
そう。それが「旭川電気軌道」なんです。
鉄道開通のおかげで旭川〜東川の移動時間はわずか40分に短縮されました。
お馬さんだと3〜4時間かかっていたことを考えると、めちゃくちゃ便利になりましたね。
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さて、そんな旭川電気軌道で実際に使用されていた車両がコチラに展示されています。
係の人のお話ですと、この車両目当てで来館する人も多く、人気のコーナーになっているそうです。
鉄道利用がピークになる朝夕は客車2両編成で運行し、通常時は客車1両もしくは客車1両貨物1両の連結で運転をしていたとのこと。
学生さんを旭川へ下宿させていたのが、自宅から通わせれるようになったんですから、親側としてはありがたい話ですよね。
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車両は当時使用されていた、そのままの状態で保存されています。
歴史の息吹を感じる事ができますね。
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展示車両の隣を見ると、当時使用されていた東川駅の駅名標(えきめいひょう・駅名が書いてある看板のこと)が立て掛けてありました。
こちらも貴重な品ですね。
Photo:らくださん
また、車内には当時使用されていた切符や用具、計器類などの展示もあります。
紙の切符にハサミを入れる、という事を知っている世代の人は、もうだいぶ少なくなってきているかも知れませんね。
その他にも鉄道に関する貴重な資料なども展示されています。
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さて、資料館2Fに足を運ぶと、東川町各所で出土した縄文時代の土器類が展示されています。
昭和36年に最初の発見があり、その3年後の昭和39年に幌倉沼で遺跡がみつかった為、本格的な調査が昭和40年と昭和42年に行われました。
その結果、合計2000点ほどの出土がありました。
Photo:らくださん
中でも上の写真の土器は、破損が少なく、ほぼ完全な形で出土した貴重な出土品となります。
こうした形で埋蔵文化財が保存されているのは凄いですし、身近に見学できるのも素晴らしいですね。
Photo:らくださん
縄文時代の土器や石器類は東川町各所(23ヶ所)で発見されました。
これも歴史の大きな1ページとして大切に保管されています。
Photo:らくださん
また、2Fの角には東川町の自然をテーマにした展示コーナーもあり、豊かな自然を感じる事ができるようになっています。
施設情報
住所:北海道
上川郡東川町東町1丁目16番2号
電話:0166-82-2111 ( 教育委員会 生涯学習推進課 )
営業時間:10:00~16:00
利用日:
5月1日~6月30日 日曜日のみ開館
7月1日~8月31日 月曜日休館
9月1日~9月30日 土日祝祭日のみ開館
10月1日~10月31日 日曜日のみ開館
11月1日と11月3日 開館
※冬期間(11月~4月)は休館
駐車場:あり
しののめ古農具博物館
Photo:らくださん
さて、東川町の市街地から少し郊外へ進んだところにあるのが「しののめ古農具博物館」さんです。
こちらの博物館は後ほどご紹介するイタリアンカフェ&レストラン「古農家ゴローソ」さんのオーナーさんが、この地域で使われていた古農具を譲り受けて個人で作られた施設なんです。
個人で作られた、と聞くとカルく見てしまうかも知れませんが、ところがところが、個人で運営されている規模感とは全く違う歴史的資料が大切に保管されているので、本当に驚かされてしまいます。
Photo:らくださん
展示されている資料のほどんどが、この地区周辺から集められたもの。
農具や馬具だけでなく、生活に使用された品々がたくさん展示されています。
Photo:らくださん
展示されているモノには、わかりやすい解説が添えられています。
ちょっとユーモアのある内容だったり、とにかく見るのが楽しくなる仕組みを感じます。
オーナーさんが手作りで築き上げた博物館ですから、見応えがありますよ。
Photo:らくださん
展示物のほとんどが、古くなったり、あるいは不要になり捨てられかけていたモノなんだそうで、それをお願いして譲り受けコツコツと保管していったんだそうです。
農具や馬具にしても、確かに生産者さんにしてみれば仕事に使うもので、一定期間使用して新しい道具に更新したら、古いモノは不要になりますからね。
「捨てるのはもったいない!」という観点からも歴史的資料という側面からも収集が進んでいったのは理解できます。
Photo:らくださん
博物館は2Fがあり、展示物はビッシリと見応え十分な内容です。
とにかく解説を読むだけでも楽しく、道具の使い方など楽しみながら学ぶことができますよ。
Photo:らくださん
中には上の写真のように100年以上前に使用されていたと思われる展示物もチラホラと見えます。
東旭川地区で考案・開発された種籾(たねもみ)の直播機「タコアシ」の展示もありますよ。
Photo:らくださん
こちらは東川郷土館さんにも展示があった「拝み小屋」です。
ですが、東川郷土館さんで見たモノよりもずっと小さなサイズ感で、写真内のボードの解説にもある通り、本当にテントのような仮住まいだったことが理解出来ます。
Photo:らくださん
開拓期に使用されていた土木用具も多数展示されています。
現代に通じるモノもたくさんありますね。
Photo:らくださん
こちらには所狭しと馬具が保管されています。
乗馬用のものではなく農耕用の馬具ですので、見るからに頑丈な作りですね。
しかし、そう考えると馬を保有するというのは想像以上にコストがかかるものなんですね。
馬自体も安くはありませんし、飼葉(かいば・馬の餌のこと)代もかかります。
こういった馬具や耕作具も高かったと思えますので、手間のことを考えると、現代はホント便利な世の中になったんだと感じますね。
施設情報
住所:北海道
上川郡東川町東3号北32
電話:090-6879-8998
営業時間:11:00~17:00
定休日:不定休
駐車場:あり
古農家ゴローソ
Photo:らくださん
さて、そんな「しののめ古農具博物館」の隣にあるのがイタリアンのお店「古農家ゴローソ」さんです。
現在は基本予約制になっておりますので、事前に予約を入れるように致しましょう。
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ランチの場合、来店されるお客さんのほとんどの方が上のメニューにある日替わりの「パスタセット」を注文されるそうです。
今回はそんなゴローソさんの人気メニュー「パスタセット」(税込1200円)をご紹介致します。
Photo:らくださん
まず最初はサラダのプレートが運ばれてきます。
クルミ入りの自家製天然酵母のライ麦パン、これがまた美味しい。
一般的な日本の食パンなどに比べると固さがあり、いわゆるヨーロッパなどで食べれる、少し噛み応えのあるタイプです。
見た目のサイズは小さめですが、しっかりとした食べ応えが嬉しいですね。
野菜も新鮮でみずみずしく美味しいですよ。
Photo:らくださん
そしてメインのパスタ。
今日のパスタは野菜たっぷりペペロンチーノですね。
お味の方はとてもマイルドで食べやすさと味わい深さがあります。
ペペロンチーノというと唐辛子のピリ辛さやガーリックの風味がガツンとくるイメージがあるんですが、こちらのパスタはそういった部分はむしろ控えめで、なにより野菜の風味と旨みがうまく絡んでいて、すごくまろやかな味わいを感じられます。
Photo:らくださん
デザート(プリン)とドリンクもセットになって、お値段的にも内容的にも大満足なメニューですね。
お店の雰囲気も素晴らしいので、本当にオススメですよ。
店舗情報
住所:北海道
上川郡東川町町東3号北32
電話:090-6879-8998
営業時間:11:00~15:00
/ 17:00~21:00
定休日:不定休 ( 予約制 )
駐車場:あり
Photo:らくださん
窓の外にはのどかな東川町の田園風景が広がります。
大人の図書室
Photo:らくださん
そんな古農家ゴローソさんですが、お店の奥には「おとなの図書室」と称した資料室があります。
こちらは基本的に古農具ではなく縄文時代の出土品がメインになります。
Photo:らくださん
こちらも個人の収集品とは思えない物量で、展示物には詳細な解説が入っています。
見応え十分な「おとなの図書室」。見逃さずにチェックしてみて下さいね。
あとがき
いかがでしたでしょうか?
少し長くなってしまいましたが、東川町には人々の歩んだ深い歴史があることを感じて頂けたかと思います。
もし興味が出た方は是非東川町へ足を運んで頂ければと思います。
また、東川町郷土館様ならびにゴローソご主人様、この度は取材にご対応頂き本当にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。












