旭岳の楽しみ方~散策コースと登山~
出典:asatan
旭岳の楽しみ方は散策コースを歩いて周る観光としての楽しみ方と、自然が溢れる登山道を歩く楽しみ方があります。
ロープウェイ姿見駅から1周できる散策コースは軽ハイキングルートとなっており、そこでは小さくて可愛らしい高山植物がたくさん咲いていて訪れる人を魅了します♪
高山植物のほかにも姿見の池などの名所や、自然の力を感じられる噴気孔展望台を見ながら約1時間半ほどかけて楽しめます。
旭岳の頂上へ続く登山道は、一変して火山由来のゴツゴツした岩場を歩くことになります。
少し過酷そうに思うかもしれませんが、尾根を通るので登っていくと徐々に見晴らしが良くなっていき、頂上に到着した時には達成感であふれるでしょう♪
旭岳に行くときの準備
散策コースを1周するのであれば軽装でも大丈夫です♪
ただしゴツゴツした岩場を歩くことになるので、足元はサンダルなどを避けて汚れても良いスニーカーなど動きやすいものが良いです。
前日に雨が降っていたりすると泥でぬかるんでいる場所があるので、その場合は長靴をロープウェイ姿見駅でレンタルすると靴が汚れなくてすみます。(税込300円)
1周約1.7kmですが高低差がある場所なので、飲み物を持っていくのをオススメします。
旭岳頂上・裾合平・天女ヶ原のコースを歩く時は登山装備が必要です。
毎年、遭難や山岳事故が発生しているので、しっかり準備をしましょう。
■登山で必要な物
夏山登山なら、編集Yは飲み物を2リットル持っていきます。
水は料理用。
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日帰りの夏山登山では、水や食糧の他にモバイルバッテリーなどがあると便利です。
近年では山でのトイレが問題視されているので、携帯トイレも忘れずに♪
山の天候は変わりやすいのでレインウェアや、遭難した時のためにヘッドランプも持ちましょう。
必要な物とアイテムをリストにまとめてみました。
- 食料
- 行動食
- 飲み物
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
- 携帯トイレ
- ゴミ袋
- ティッシュ
- 日焼け止め
- 虫除け
- レインウェア
- ヘッドランプ
■登山で着る服について
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夏山登山で着る服については、動きやすく汚れてもいい格好で行くのがオススメです。
リュックを背負って山道を歩くと、かなり汗をかくので速乾性の良い素材がベスト!
山の天気は変わりやすく、冷たく 強い風が吹く時もあるのでウィンドブレーカーをリュックに入れておくと安心です♪
夏山の日差しは非常に強いので帽子も忘れずに♪
2~3回山に登って、登山にハマりそうな人はぜひ登山ウェアにもこだわってみてはいかがでしょう?
速乾性・防風性など登山に必要な性能の他に伸縮性・携帯性に優れているので、登山を快適に楽しくしてくれます。
見落とされがちですが、靴下は厚手の物がオススメ!
厚手の物はクッション性が良く、登山靴ともフィットさせやすいです。
編集Yの登山靴。
もう6年選手になるけど、まだまだ現役。
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スニーカーでも登山をすることはできますが、登山道はゴツゴツした箇所が多くボロボロになりやすいです。
登山靴なら頑丈で、靴底も厚く不安定な場所でも足を保護してくれます。
撥水性がある物なら、急な雨や水溜りの上を歩くことができるので快適さがグンとあがります。
登山靴のカバーがあると小石などが足首から入るのを防げるのでオススメです♪
■熊よけの鈴は忘れずに
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2021年は熊が旭川市内の河川に出現する機会が多くなりました。
十勝岳連峰に住む熊は、人間と遭遇しても熊の方がビックリして逃げ出すという話もありますが、十分に熊と人の距離がとれていることが前提な話であったりするので、熊に自分の場所を知らせるために熊よけの鈴は携帯して行きましょう。
■初めて行く前に知っておきたい登山道でのマナー
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銭湯に行ったら、まず体を洗うというのがマナーであるように、登山にも守っておきたいマナーがあります。
数がたくさんあるので、最低限のマナーをご紹介します。
1.登山道で人とすれ違うときは挨拶をしましょう。
途中、息が切れて声が出せない時は笑顔で会釈をする程度でも大丈夫です。
2.高山植物を摘み取ってはいけません。
山の生態系は平地より壊れやすく、戻るのに多くの時間がかかってしまうためです。
特に旭岳のように国立公園に指定されている区域では法律で禁止されています。
3.ゴミは持ち帰りましょう。
せっかく素敵な景色を見に来たのにゴミが落ちていたら、良い気がしませんよね?
次に訪れる人のためにもゴミは持ち帰りましょう。
とくに飲食物のゴミは熊との人身事故を招く恐れがあるので、気をつけましょう。
4.登山道から外れないで歩きましょう。
登山道はロープや杭でコースが示されています。
コースから外れてしまうと遭難のリスクが高まるだけでなく、土が踏み固められてしまい植物が育たなくなってしまいます。
旭岳登山開始!!
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準備が出来たら、さっそく登山に行ってみましょう!
旭岳は1合目から歩いて登るコースもありますが、今回はロープウェイで一気に5合目まで行きます。
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登山に必要な物と三脚・料理用の道具を入れたらリュックはパンパン(汗)
立たせてみたら、コンパクトカーのタイヤをすっぽり覆い隠せてしまいました(笑)
今回は、いつも登るときの2倍の重量を担いで登るので、編集Yの身にこのあと悲劇が…。
(詳細は記事の最後の方で)
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チケットを購入してロープウェイに乗車♪
ロープウェイ乗り場や登山で人とすれ違う時などマスクをして感染対策マナーに気をつけましょう!
旭岳ロープウェイでも、各所に消毒液の配置・黙乗の呼びかけ・乗車人数を100人から50人に減らすなどして感染対策がなされていました。
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ロープウェイでは約10分ほど空中散歩を楽しむことができ、天気が良い日は遠くの山々まで見渡せます。
運が良いと野生のシカを見ることができるかも!?
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5合目に到着すると温度差に思わず「寒い」と一言。
それもそのはず、この日の気温は33℃に対して5合目の気温は18℃!
連日、真夏日が続いていましたが、山では涼しく過ごすこともできるんです(笑)
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登山に行く前には入林届を書いておきましょう!
万が一、遭難してしまっても第三者に早く気がついてもらうことができます。
夏山で旭岳が整備されているとはいえ、生死の分かれ目になり得るので重要です。
■いざ散策コースへ!!
鏡池とチングルマ
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それでは散策コースから登山コースに行って旭岳の頂上を目指していきましょう!
散策コースの見どころは旭岳を背景に咲き誇る高山植物や、名所の池の風景を一挙に見られるところ。
コースの両側は背丈が非常に低い草木が草原のように広がり、花の時期には花畑というにふさわしい光景が広がります。
取材は7月の中旬に行ったのですが、旭川の街は連日30℃超える日が続いているのに池が雪で覆われているところがありました。
大雪山が名前のとおりに大雪が降る土地だというのがわかりますね(汗)
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姿見展望台の近くまで行くと、旭岳が活火山であることを象徴する噴気孔があります。
人や看板との大きさを比較すると、とても大きいのが伝わるでしょうか?
この噴気孔からの煙は大きな音を立て、冬でも立ち上っています。
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姿見の池は、名前の通り旭岳の姿を映し出すのが名前の由来。
天気が良く、風が吹いていない日がシャッターチャンスです!
左上からエゾノツカザクラ・イワブクロ・キバナクシャナゲ
左下エゾコザクラ・エゾイソツツジ・メアカンキンバイ
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散策コースでは様々な種類の高山植物を見ることができます。
取材時には白い花びらのチングルマの他に、黄色のメアカンキンバエ、白い花びらの中心がピンクがかったキバナクシャナゲをよく見かけました。
高山植物の多くが背丈が低いのには理由があって、山の強い風や雪に耐えうるように進化してきたのだとか。
岩陰にひっそりと隠れている植物もいるので、散策コースを歩くときはぜひ足跡に注目してみてください。
いざ登山道へ!
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姿見の池から旭岳山頂へ続く登山道へと分岐があります。
ここからは登山装備が必要になりますので注意しましょう!
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散策コースは高山植物が多かったのに比べて、旭岳山頂コースはゴツゴツした岩場が続きます。
途中でロープがなくなり、霧などで視界不良になるとコースが分からなくなりがちですが、岩場につけられているペンキのマークが目印になります。
ほかにも人が歩いた後を辿るのもポイント!
覚えておくと、いざという時に役に立ちますよ♪
※視界不良の時にペイントマークも見えなくなるくらいでしたら、登山を中止して引き返しましょう。
※ペイントマークは下山時に見えにくいことがあるので注意してください。
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初めのうちは岩だらけですが、7合目以降から周りを見回すと…
遠くにそびえる十勝岳連峰までキレイに見わたせます。
写真では平面に見えてしまっていますが、実はかなりの急勾配になっているんですよ(汗)
■8合目で一休み~行動食はちょっとした楽しみ♪~
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8合目あたりでちょっと休憩。
ここで一旦、おやつ(行動食)を食べてエネルギーを補給します♪
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登山でのおやつと言うと、ナッツやカロリーメイトなど人によって様々。
比較的、高カロリーな食べ物を持ってくる人が多いですね♪
そんな中、編集Yが持ってきたのが『チョコえいようかん』。
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見た目や食感はようかんですが、香りと味はビターチョコという面白い食べ物(笑)
初めて持っていったのですが、今後の登山で常に持っていくようなマストアイテムになりそう♪
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夏山登山は大量の汗をかくので、塩分補給をするのに塩飴やタブレットがオススメ!
タブレットタイプだと3~6粒を水で飲むだけで補給完了です♪
リュックの場所を取らないで携帯性に便利なのもポイント!
どちらも登山用品店で売っているので、ぜひ買ってみてください。
■登山時のトイレについて
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登山で気になるのがトイレについて。
登山を楽しむ人たちのマナーとして、山に何も残さないという考えがあります。
そのためトイレも携帯トイレで済ませます。
袋の大きさはコンビニ袋くらいで、排泄物を固めて臭いを消す粉と携帯トイレ本体を入れる外袋がついています。
出典:旭岳ビジターセンター
使用した携帯トイレは旭岳ロープウェイのとなりにある、旭岳ビジターセンターの入り口に回収ボックスがあるので、そこで回収してもらいましょう。
ラストスパート~九合目から頂上~
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旭岳の登山コースは7~8合目が一番キツかったのですが、9合目まで来たらラストスパート!!
旭岳登山コースの名所、金庫岩を過ぎれば頂上までは、あと少しです。
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約4時間ほどかけて何とか登頂しました。
撮影機材など、いつも登山をするときに持つ荷物の倍以上を持ち、撮影しながらの登山なので時間がかかってしまいました。
登山が初めての人でも3時間あれば景色を楽しみながらゆっくり登ることが出来ると思います。
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頂上からの景色です。
雲を見下ろせるくらい高い場所で、写真の中央赤枠で囲んだあたりが5合目にあるロープウェイ姿見駅なんですよ。
こうやって見かえすとずいぶんと登ってきました(笑)
【中級編】登山に慣れたらやってみたい山頂でのカップラーメン
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山頂に登った達成感にひたった後はお昼ご飯です!!
山では何を食べても美味しいのですが、ぜひ登山に慣れたらやってみてほしいのが山頂でのカップラーメン♪
スーパーに売っている通常のカップヌードルを持っていっても良いのですが、容器がかさばるので登山用の容器に移し替えて食べるタイプの物を購入しました。
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ラーメンを食べたらご飯がほしくなるので、お湯を入れたら出来上がるサーモンチーズリゾッタというのも用意しました。
おにぎりだとリュックに入れたときに潰れてしまいがちですが、山の上で調理する商品を持っていけば、そういった心配がなく暖かくて美味しい料理を食べることができます♪
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作り方は簡単!!
登山用の調理器具でお湯をわかして注ぐだけ!(笑)
なんですが、これだけだと少し味気ないので少しだけ使用している道具のご紹介♪
今回使っているのは、お湯を沸かすのに特化した道具で、登山用のため軽くてコンパクトな設計の上に500mlの水を100秒で湧かせる優れモノなんです♪
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お湯を入れて
待つこと3分…
初めての山頂カップラーメン見事完成!
山頂からの眺めが良いので、いつも食べているカップヌードルより美味しかったです♪
ラーメンのスープを飲み干したあと、器をティッシュなどで拭いておくと、下山時にリュックの中で汁漏れがなくラクです。
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サーモンチーズリゾッタは少しお湯を入れすぎたせいで、おかゆ状態に(汗)
しかし、シャケとチーズの風味がしっかりと感じられて、フリーズドライ米が普段食べるお米に近くてビックリしました。
「登山食ってこんなに美味しいんだ」とちょっとビックリ(笑)
気になる方は、ぜひ登山用品店で購入してみてください♪
旭岳の下山はスリップに注意
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山頂でお昼ご飯を堪能したら、いよいよ下山!!
旭岳のように岩と砂場の登山道は、岩や石に足が着地した際に砂が"ズズッ"とすべって転倒しやすいので注意が必要です。
下山時は疲れで集中力が切れ、転倒時に受け身が間に合わずケガをするなんてことがあります。
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この日、編集Yは運悪くスリップした際に、持っていたストックが岩と岩の間に挟まってロックしてしまい、見事にバギッっと折れてしまいました…(修理可能なストックなので、後日修理しましたトホホ…)
ストックがあったから派手に転ばずに済みましたが、下山時は疲労で足に踏ん張りがきかないなんてこともあるので、注意してゆっくり下山しましょう。
無事に下山
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途中でアクシデントがありましたが、下山ではほとんど撮影することがなかったので1時間30分で下山することができました。
登山初心者の方も、下山時にかかる時間は1時間30分~2時間くらいはかかるかなと思います。
ロープウェイの最終時間にだけ遅刻しないように気をつけましょう。
出典:asatan
下山したら姿見駅の近くで靴の泥を落とします。
車に戻ったときに車内が泥だらけにならずにすみます。
旭岳に限らず多くの登山道の入り口で洗い場があるので、ぜひ活用してみてください。
出典:asatan
来たときに書いた入林届に到着時刻を忘れずに書いたら無事に終了です。
今回は夏の旭岳の魅力でしたが山の季節の移り変わりは早いので、8月下旬からは紅葉がチラホラ見られるようになります。
紅葉時期の旭岳は過去のasatanで紹介しているので、こちらもぜひご覧下さい!
紹介することができなかった姿見駅名物『お山の手作りコロッケ』の情報もあります♪
取材協力
■旭岳ビジターセンター
施設名:旭岳ビジターセンター
住所:北海道上川郡東川町旭岳温泉
電話:0166-97-2153
営業時間:9:00~17:00
定休日:年末年始
駐車場:あり
公式サイト:https://www.asahidake-vc-2291.jp/
■大雪山旭岳ロープウェイ
施設名:大雪山旭岳ロープウェイ
住所:北海道上川郡東川町旭岳温泉
電話:0166-68-9111
営業時間:ロープウェイ運行スケジュールに準ずる。詳しくは公式サイトをご覧下さい。
定休日:不定休
駐車場:あり(1日500円)
公式サイト:http://asahidake.hokkaido.jp/ja/
asatan公式アカウントです。
旭川とその周辺地域に関連するイベント、グルメ、観光、くらしに役立つ情報などなど、ドシドシご紹介しますのでお楽しみに!