日本の近代陶芸の開拓者である【板谷波山】

本名は板谷 嘉七(いたや かしち)。
号は、始め「勤川」から、のちに「波山」となる。
「勤川」は故郷を流れる五行川の別名「勤行川(ごんぎょうがわ)」から、「波山」は故郷の名山である「筑波山」にちなんでつけられた。
日本の近代陶芸の開拓者であり、陶芸家としては初の文化勲章受章者で、茨城県名誉県民にもなっている。
日本の陶芸は縄文時代からの長い歴史をもつが、「職人」ではない「芸術家」としての「陶芸家」が登場するのは近代になってからであった。
波山は、正規の美術教育を受けた「アーティスト」としての陶芸家としては、日本における最も初期の存在で、陶芸家の社会的地位を高め、日本近代陶芸の発達を促した先覚者として高く評価されています。
理想の陶磁器づくりのためには一切の妥協を許さなかった波山の生涯は映画化もされています。
波山の作品には青磁、白磁、彩磁(多色を用いた磁器)などがあるが、いずれも造形や色彩に完璧を期した格調の高いもので、独自の創案による葆光釉(ほこうゆう)、葆光彩という釉薬(うわぐすり)を使った葆光彩磁という技法があります。
これは、器の表面に様々な色の顔料で絵付けをした後、全体を艶消しの不透明釉で被うものです。
この技法により、従来の色絵磁器とは異なった、ソフトで微妙な色調や絵画的・幻想的な表現が可能になりました。
波山は完璧な器形を追求するため、あえて轆轤師(ろくろし)を使っていました。
作品にある「珍果文花瓶」は2002年(平成14年)、国の重要文化財に指定され、これは、同年に指定された宮川香山の「褐釉蟹貼付台付鉢」と共に、明治以降の陶磁器としては初めての国の重要文化財指定物件となりました。
また、茨城県筑西市にある波山の生家は茨城県指定史跡として板谷波山記念館内で保存公開されています。
板谷波山の作品は数百万円~数千万円で取引されています。
国内外で高い評価を受ける【第14代酒井田柿右衛門】

柿右衛門窯は、江戸時代から続く有名な陶磁器の窯で、特に 色絵磁器(いろえじき)で評価されています。
第14代は、現代の代表的な作家としてその名を馳せており、彼の作品は伝統を守りつつも新しい表現を追求しています。
絵付けの基礎となる部分を会得するため多摩美術大学日本画科で日本画を学び、卒業後帰郷して父親に弟子入りする。
下積みを重ね父と祖父(先々代)が蘇らせた【濁手(にごしで)】の技法なども学ぶ。
父の死を受け14代目を襲名。
翌年アメリカ合衆国で「クローズ・アップ・オブ・ジャパン・イン・サンフランシスコ」にて海外で初出品し、サンフランシスコ市長から名誉市民号を贈られた。
「14代目柿右衛門展」は国内だけでなく海外で高い評価を集め、2001年に重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定された。
また広く後進の育成にも力を入れ、大学で教えるほか、2011年にはJリーグの地元クラブ・サガン鳥栖のデザインアドバイザーにも就任した。
JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の洗面所に使用されている洗面鉢が遺作となった。
現在の取引額は数十万円~数百万円で取引されています。
高い芸術性で多くの人に影響を与えた【魯山人】

晩年まで、篆刻家、画家[2]、陶芸家[2]、書道家[2]、漆芸家、料理家・美食家として広く知られています。
特に、陶芸家としての活動が最も有名で、その作風は芸術性が高く、今も多くの人々に影響を与え続けています。
彼は、単に陶芸家としての枠を超えて、日本文化の多方面にわたる功績を残しました。
有田焼や京焼などの伝統的な日本の陶芸技法を学び、その後、独自の作風を確立しました。
彼の陶芸は、実用的でありながら芸術的であることが特徴です。特に注目すべきは、彼の器のデザインや色彩感覚、そして形の美しさです。
陶芸家としてだけでなく、美食家として名を馳せた魯山人は、見た目の美しさを重視する傾向にあるフランス料理に対しても厳しく、渡仏の際に訪れた鴨料理店「トゥール・ダルジャン」で、「ソースが合わない」と味そのものを評価し、自ら持参したわさび醤油で食べたこともありました。
彼は料理の美学を提唱し、「食文化の芸術化」を目指しました。
彼の料理へのアプローチは、料理そのものを芸術として捉え、器と料理の調和が大切だと考えました。 また、書道にも非常に深い造詣を持っており、しばしば自らの陶芸作品に書を添えたりもしました。
彼の書風は、非常に力強く、独自性に富んだものであり、しばしば 禅的な精神性を感じさせます。
美術評論家としても活動し、日本の伝統的な芸術や美術に対する深い理解を示し、特に日本画や工芸品の価値を高めるために尽力しました。
魯山人はその生涯を通じて、日本の陶芸、料理、書道、美術、そして文化全般にわたる多大な功績を残しました。
彼の作品や思想は、今日においても非常に高く評価され、日本文化の深さと豊かさを象徴する存在といえます。
その影響力は陶芸界や料理界にとどまらず、広く日本文化全般にわたります。
現在の取引額は数十万円から数百万円で取引されています。
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