旭川市の被害金額は、2億円!
旭川市の特殊詐欺被害金額は、過去4年間の合計で約2億円に上ります。被害者の7割以上が65歳以上の高齢者です。令和4年の道内の特殊詐欺被害金額は、同3年のおよそ2倍となる約12億4千万円と非常に深刻な状況となっています。
被害防止に向けて
市では、市民の皆さんの大切な財産を守るため、民間企業や警察と協力し、特殊詐欺被害防止に向けた啓発動画を制作しました。市役所の他、一部の金融機関や医療機関等で動画を放映しています。また、各地域で開催している地域防犯教室などを通じ、特殊詐欺の被害防止に向けた啓発活動を行っています。
特殊詐欺の主な手口
■オレオレ詐欺
息子や孫などの親族、警察官や弁護士に成り済まし、親族が会社の金を使い込んだなど、事件や事故を起こし、トラブルがあったと装うことで金銭をだまし取る手口です。
■架空料金請求詐欺
インターネット事業者や法務省・裁判所などの職員を装い、未払い金があるといった架空の事実(アダルトサイトの未納金等)を口実として、金銭をだまし取る手口です。電子メールやはがきを受け取り、慌てて電話をすると「裁判になる」などと脅されます。
■還付金詐欺
市役所や税務署、年金事務所の職員をかたり、保険料や医療費の還付、未払いの年金があると装います。還付手続きのためATMを操作させ、金銭をだまし取る手口です。犯人の指示通りに操作すると、犯人側の口座に振り込まれます。「期限が迫っている」と被害者を焦らせるケースが多くなっています。
■預貯金詐欺
警察官や銀行協会の職員を装い「口座が犯罪に悪用されているので、手続きが必要だ」「払い戻しがあってキャッシュカードの確認が必要」などと信じ込ませます。その上で自宅を訪問するなどして暗証番号を聞き出し、キャッシュカードをだまし取る手口です。
■キャッシュカード詐欺盗
警察や銀行協会の職員を装い「キャッシュカードが不正に利用されているので使えないようにする」などと虚偽の手続きを説明し、隙を見てキャッシュカードを偽物とすり替えて盗み取る手口です。被害者が気付かないうちに現金を引き出します。
その他
他にも「融資保証金詐欺」や「ギ ャンブル詐欺」など、多くの手口があります。詳しくは、北海道警察の公式ホームページをご覧ください。
特殊詐欺に遭わないために
■相談
お金を「送る・手渡す・振り込む」前に必ず家族や警察に相談!
■教えない
暗証番号は教えない!
■渡さない
絶対にキャッシュカードは渡さない!
詐欺集団は、被害者に考える時間を与えず、言葉巧みに次々と攻勢を仕掛けてきます。電話などでお金の話が出たら、一度電話を切り、家族や警察に相談するなど落ち着いて行動してください。
「怪しいな?」と思ったら迷うことなく#9110 へ電話!
動画配信でSTOP!
■日常に潜む「危険」をリアルに再現
北海道録画センター
代表取締役
井下佳和さん
多くの高齢者の目に触れる金融機関や病院などで啓発動画を流し、特殊詐欺の被害を減らしたい。市からその思いを聞き、制作費を寄附する形で撮影・編集しました。オレオレ+キャッシュカード詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺と、実際に市内で発生した3つの例を再現。だまされる流れや手口の巧妙さが直感的に分かるよう、生活感のある室内やATMなど演出や場所も工夫しました。インパクトを考慮し、今津市長には「ちょっと待った!」と呼び掛けてもらいました。映像は地域の会合など、幅広い場面でフル活用してほしいです。
旭川市YouTubeで特殊詐欺被害防止動画「ちょっと待った。それはサギ(詐欺)です」を配信中
特殊詐欺被害防止啓発DVDの貸出しを行っています。各種研修会やセミナー、地域での催事等でご活用ください
【詳細】交通防犯課 25・6215
地域からSTOP!
■ご近所の輪で「詐欺電話」を遮断
春光台地区若草町内会
会長
竹内 訓さん
若草町内会は北海道警察から特殊詐欺被害根絶モデル地区に指定され、詐欺電話を受けないための「迷惑電話防止機能付き電話」の普及に向けて活動しています。町内会行事で警察の方から実態を聞き、手口の巧みさに驚きました。相手のペースに乗せられると危険で、この機能が付いた電話が役立ちそうだと分かりました。昨年12月に自宅に設置しましたが、物品の購入を呼び掛ける迷惑電話がなくなりました。町内の回覧板や広報を通じて、この機能の効果や、詐欺被害が人ごとではないことを繰り返し伝えていきたいです。
特殊詐欺被害根絶モデル地区指定式
迷惑電話防止機能付き電話