【旭川市】平和通買物公園50周年　時代と共につくる新たな魅力

　旭川駅前から８条通へ約１㎞続く平和通買物公園。旭川の顔でもあるこの道は、かつて平和通と呼ばれた「国道」でした。多くの店が並び活気があった一方、交通事故の多さが問題でした。
　昭和38年、当時全国最年少で市長になった五十嵐広三さんは「車社会からの解放」「自然との対話」による「人間性の回復」を掲げ、平和通を恒久的な歩行者天国とする「平和通買物公園」の構想を打ち出し、中心部の再開発や、地域経済の発展を目指しました。
　これを受けて青年会議所などの若手が毎晩のように会議を重ね、昭和44年には買物公園の実現に向けた企画会議が結成され、歩行者天国にするための社会実験が提案されました。当初は商店主らの8割が車の締め出しに反対し、関係官庁も難色を示しました。それでも市民の熱い思いが各方面を動かし、同年8月、ついに実験にこぎ着けると、12日間で92万人が訪れ、大盛況となりました。これを機に、市民の期待も高まり、構想実現へ一気に近づきました。
　そして昭和47年6月1日、日本初の恒久的な歩行者専用道路「平和通買物公園」が誕生しました。買い物客でにぎわい、子供たちは遊具や広場で楽しみました。百貨店など大型店も出店し、買物公園の求心力は高まりました。

　買物公園の構想は、公害が増え、車社会が急激に広がった時代に生まれました。「人に優しいまち」を目指した五十嵐元市長を中心に、若者や商店街の人々、政治家が「旭川のために」と協力し、先進的な“公園”が誕生しました。最盛期には百貨店や個性の光る小さな店がそろい、大変なにぎわいでした。50周年を迎え、買物公園のにぎわいを再び取り戻すため、新たな魅力の創出に向けて取り組む必要があります。

　買物公園がオープンし、商店の売上げは順調に伸びました。しかし、徐々に北側と南側で活気に差が生まれ、約10年で勢いは鈍りました。
　そこで若手の商店主たちが「より歩きやすく」「緑を豊かに」と活性化の案を出し合い、平成２年に市や商工会議所などを巻き込み、協議会を立ち上げました。
　多くの課題をクリアしながら準備すること10年以上。アーケードをなくして外観を整え、花壇や遊具を撤去し、彫刻作品を一部移転する形で、平成14年に全面リニューアルが完了しました。バリアフリー化され、シンプルに生まれ変わった買物公園。自由に使えるスペースが増え、人が集まりやすくなりました。
　近年はテーブルや椅子を置いた「オープンテラス」がお目見え。買い物だけでなく、市民の憩いの場として愛され続けるよう、新たな魅力をまとい始めています。

　買物公園は、50年前も今も市民生活の中心であり、道北の集客拠点です。行きたくなる個性的な店があって初めて人が集まり、交流し、文化が生まれます。商店街振興組合としても、買物公園が「挑戦できる場」になることを望んでいたので、来月オープンする商業施設「旭川Harete」には期待しています。買物公園には次の100年に向け、新しい旭川の希望になってほしいです。「自分なら何ができるか」というアイデアを、ぜひお寄せください。

看板や路地、懐かしい思い出、お薦めグルメなどをインスタグラムで募集します。入賞者には賞状や賞品を贈呈

と　き　６／18㈯　18：00から
ところ　I C T パーク（３の８　神田館）
買物公園を調査してきた研究者が基調講演を行う他、商店街の若手や学生、ここはれて代表・杉村太蔵さんなどを交え、未来の買物公園について討論します

と　き　６／25㈯・26㈰
ところ　買物公園宮下通～７条通
道内外で活躍中の大道芸人が、買物公園でパフォーマンスを繰り広げます。お得なワゴンセールや屋台など楽しいイベントも開催。６／24㈮は18：00から前夜祭を開催します

バスに乗ってイベントに出掛けよう！

と　き　●Twilight Street（プロミュージシャンによるストリートライブ）
　　　　　７／１㈮・22㈮、８／19㈮　いずれも17：30から　
　　　　●Daylight Street（子供たちによるストリートダンス）
　　　　　７／28㈭、８／10㈬　いずれも11：00から
ところ　買物公園内

と　き　①７／２㈯・９㈯・16㈯
　　　 ②９／３㈯・10㈯・24㈯　いずれも11：00～16：00
ところ　①まちなかぶんか小屋前（７の７）　
　　　 ②BASSLINE前（６の８）
月ごとのテーマに合わせ、土曜にマルシェイベントを開催。７月は「Farmers Garden」「３時のおやつ」「蚤の市」で、多彩なお店が集まります。周辺エリアと合わせた買い物や、オープンテラスでのブレイクタイムなど、週末の新たな買物公園をお楽しみください