光林坊 本店
何たって、ここの「黒みそしょうが」は旨い。
違うものを食べようと思っても、ついつい惹かれてしまうその魅力は最強。
であるが、今回の狙いは辛い系。
正油ラーメン辛口(750円)
注文したのは正油ラーメンの辛口。
ちなみに、塩ラーメンも辛口で食べることができる。
見た目は整然とお馴染みの具が並ぶ正油ラーメンのようだが・・・
おつゆの表面に、そこはかとなく滲む辣油らしき色。
ほんのりと美しく、辛さを描いている。
あっさりとしたおつゆに、辣油がさわやかに引き立っている。
辛口といっても、いきなりガツーンとくるものではない。
食べ進むうち、初めは淡く感じていた辛さも、次第に口に染みるように深くなってくる。
終盤はくちびるが少しピリッとしてくる。辣油の効き具合、侮りがたし。
食後の余韻も思いのほか長い。口にお腹に、ほんわかとした感触に完食を実感。
じわじわっと来る、ちょっと不思議な食べ応えなのだった。
お店情報
店名:光林坊 本店
住所:旭川市末広5条7丁目
電話番号:0166-57-6880
営業時間:11:00~20:30
定休日:第1・第3月曜
駐車場:あり
らーめん玄 本店
支店(神楽店)ともに人気。
何しろ非凡なるメニューが魅力的だ。
辛いラーメンもいろいろありまして・・・・
注目すべきは「青南蛮」。
あの緑色のいかにも辛そうな唐辛子を、北海道は南蛮と呼ぶ(諸説あり)。
生の青唐辛子を使って、辛味噌ラーメンとはひと味ちがう?
サラッとあと引く爽やかな辛さ?クセになる?
そう言われて、我が嗜好が刺激されぬわけがない。
青南蛮・醤油(950円)
ということで、青南蛮の醤油をオーダー。
でも、メニューの画像はまさに南蛮がちょっと盛られているように見えるが・・・
上は、ちなみに同時期に食べた「神楽店」の青南蛮。
よく見りゃこっちも同じ。青南蛮の代わりに肉味噌オン、なのかな。
ということで本題に戻ります。
序盤、ダイレクトというより、そこはかとなく伝わってくる辛さ。
画像ではこってりとして見えるが、口当たり、味わい共にけっこうすっきりとしている。
うむ、確かに青南蛮の雰囲気があるね。
そんなに辛くないなあと思っていたが、次第に、自分に装備されている辛さ探知機が反応してる。
気づくと頭のてっぺんが汗ばんでいる、これが探知機(笑)。唐辛子の辛さに反応するのだ。
食べ進むほどに、その辛さはより鮮烈に深みを増して、おつゆの味わいを高めている。
しこしこの縮れ麺の旨味が引き立って、食べ進むテンポが上がる。
その快汗に、食べ終わって感じる満足感は、ひと味ちがうね。
メニューにある店主のメッセージに偽りなし。
お店情報
店名:らーめん玄 本店
住所:旭川市東光6条3丁目
電話:0166-32-6633
営業時間:11:00〜15:00 / 17:00〜20:30
月曜のみ11:00〜15:00
定休日:火曜、第三月曜
駐車場:あり
蜂屋 五条創業店
観光客でびっしりだった夏を過ぎ、ちょっと落ち着いてきたか。
蜂屋がようやく市民の手に戻ってきましたかね(笑)
旨辛しお(1,100円)
ということで、蜂屋の辛いラーメン。
これ、塩ラーメンなのだが、辛い油といつもの焦がしラードでおつゆがほとんど見えてない(笑)
これは「油普通で」と頼んだものだが「多め」にしていたらいったいどんなことになっていたか。
蜂屋の辛いラーメンは、この辛い油と辛味噌で味わいが調えられる。
ちなみに、このスタイルは醤油味でもみそ味でも同じ。
まずは「しお」本来の味を確認すべく、辛い油を避けてひと口。
うんうん、まろやかなコクと旨み。焦がしラードもほんのりと効いて、うむ、これは蜂屋だ。
そして、辛いところを味見。
おおっ、まろやかなスープとスパイシーな香味が相まって美味。今まで食べてきた辛い系ラーメンとはちょっと違うな。
で、確かに辛いのだが、辛さとともに香ばしさが特徴的。
食べ慣れたつるしこ麺やチャーシューとも相性良し。
これは「しお」ラーメンを辛くしたもの、ではなく、辛いしおラーメンという独立した完成度があると思う。
そんな、納得の食べ応えを堪能させていただいた。
穴あきレンゲも活躍。
終盤、底に沈んだ具をさらって食べる。これがまた旨いんだよね(笑)
お店情報
店名:蜂屋 五条創業店
住所:旭川市5条通7丁目
電話:0166-22-3343
営業時間:10:30~19:50
定休日:木曜
駐車場:あり
エピローグ「辛いラーメンの時代が来た」
ラーメンの味って、醤油・塩・みそと大別されますよね。
かつてはその中で、たとえば辛味噌ラーメンならば「みそ」の欄の末尾にひっそりと並んでいたものだ。
しかし、近年は醤油・塩・みそとは別に、「辛」というカテゴリーが堂々とスペースを取っている、そんなメニュー表を見かけることが多くなったように思う。味噌の辛いやつ、ではなく辛いやつの味噌、辛いやつのみそ。そんな選び方がふつうになりつつあるように感じる筆者である。
平成の頃からある辛いものブームは、今やスタンダード。この流れを汲み、新たなラーメン屋のスタイルを追求する店主の姿はあっぱれだ。来てるなぁ、辛いラーメンの時代。
美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。
・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター