旭川文学資料館に行こう!
旭川文学資料館があるのは、旭橋のたもと。1963年に完成したレンガ造りの建物『旭川市常磐館』の中にあります。
場合によっては「旧青少年科学館の建物」といった方が伝わる人も多いかもしれません。昔は館内にプラネタリウムもあったようです。
出典:asatan
旭川文学資料館は2009年に開館。NPO法人『旭川文学資料友の会』が運営を行なっており、ボランティアの協力で成り立っているんだそう。
館内の受付などもボランティアの方が担当していました。
文学資料館には3つの展示室が!
■①第1展示室
中2階にある『第1展示室』では、旭川にゆかりのある文学者たち12名を紹介しています。
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詩・童話・小説・絵画など多彩な才能を発揮し男前だったことでも知られる【小熊秀雄】や、アイヌの物語を文字化したアイヌ女性【知里幸恵】、高校の教科書にも作品が取り上げられた小説・劇作家の【安部公房】らにスポット。
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彼らの活動や代表作品などを、直筆原稿などの貴重な資料と共に展示しています。なかには作家が実際に東京で使用していた机もありました!
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私が行った際には女性ボラインティアの方が声を掛けてくれて、親切に文学者たちの簡単な説明をしてくれました。
さらには、「ここの棚・机・椅子はほとんどすべてが旭川市民による寄贈品」なんていうお話しも。展示ケースにいたっては、かつて旭川にあった百貨店 丸井今井でショーケースとして使われていたものなんですって!
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現在活躍中の若手文学者たちのコーナーも設けられていましたよ♪
■②第2展示室
第1展示室から階段を下り、次の部屋へ。広々とした第2展示室です。
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こちらでは、【小熊秀雄賞】を受賞した歴代の詩人たちが紹介されています。創作・俳句・短歌・川柳・詩など多彩なジャンルの30名以上の展示がずらり。
それぞれにパネル説明と写真が用意されているので、彼らの人物像をよく知ることができます。
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旭川の文学120年の歴史がわかるコーナーもあり、明治から現代までの資料が年代ごとに並べられているので、その長い歴史をきっと感じられるはず。
そのほか、郷土の本・サークル誌・児童文学・学校文芸の資料もありました。
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また、館内各所に読書コーナーが設置されていて、本棚の本は自由に読むこともできます。海外作家の本や版画の本、百科事典なども。
椅子の座り心地が良いうえ、静かな空間なので、うっかりうたた寝をしてしまうかもしれません(笑)。
■③企画展示室
第2展示室と一続きになっている企画展示室。こちらでは年に数回、様々な企画展が行なわれています。
これまでには旭川にゆかりのある作家を紹介する企画展のほか、旭川駅の歴史を振り返る『旭川駅今昔物語』や、旭山動物園の歩みを動物園を扱った文学作品と共に振り返る『旭山動物園50周年展』など、多彩な企画が行なわれてきました。
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私が訪れた時の展示は『歌誌「かぎろひ」65周年記念展』。
旭川の短歌雑誌『かぎろひ』の、創刊から現在までの歴史がわかる展示で、65年間の誌面の移り変わりや、活動の様子、会員の創作への思いを知ることができます。
この企画展は2020年4月25日(土)まで行なわれるとのこと。創作・文学・短歌などに興味がある方は、ぜひ足を運んでみてほしいと思います。
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館内に置かれている書物はほとんどが寄贈されたものだそうで、一部の古本は企画展示室側出入り口近くで販売されていました。
「なるべくたくさんの人に読んでもらった方が本も喜ぶから」と、同じものが複数手に入った場合には、来館者に格安で譲っているんだとか。
一部のサークル誌などもここで入手することができますよ。
【旭川文学資料館】基本情報
名称:旭川文学資料館
住所:北海道旭川市常磐公園1971-5
電話:0166-22-3334
営業時間:10:00~16:00
料金入館料無料
休館日:日・月曜日、祝日
駐車場:あり
おわりに
旭川の歴史を感じられる場所として旭川文学資料館を紹介しました。
”旭川”という地域が生まれて約130年。この長い歴史を、”文学”という観点で見つめなおすことで、今まで知らなかった【旭川の良い所】が見えてくるはずです。
特に一度も行ったことがない、という人はぜひ一度行ってみることをオススメします。
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