参加したきっかけ
意見交換会って聞くと、ちょっと堅苦しいイメージがありますよね。「自分の住んでいるまちのことを知るためにも、行っておいて損はないんだけど…」なんて思いつつも、ついつい尻込みしてしまいます。
私は以前から興味があって『どんな場所で、どんな雰囲気で、どんな人が来て、どんな意見が交わされるのだろうか?』という疑問が様々あったのですが、
『私のように「少し興味がある」程度の人が参加していいものなのか?』と思って、なかなか参加できずにいました。
今年も意見交換会が開催されると聞いたので、HPで今回のテーマをチェックしてみると、そこには【地域とともに取り組む空き家対策】の文字が。
初めは「あ~、空き家ね。私の住む地域にも、人が住んでいるのかわからない古い家があるな~」なんてぼんやり思っていましたが、
次第に「でも空き家って、旭川市内にどれくらいあるんだろう? 空き家があることでどんな問題があるのだろう?」と、だんだん気になってしまったんです。
これはいい機会だと思ったので、ちょっぴり勇気を出して、意見交換会に参加してみることにしました。
事前申し込みなどは一切必要なかったので、気軽な気持ちで行ってきました♪
いっきに雪が積もった夜… それでも会場には約40名の参加者が。
会場は【市議会議場】という、一般市民にとっては普段行く機会が少ない場所。方向オンチな私は案の定迷いましたが、会場の近くに案内役の人がいたので、無事にたどり着くことができました。
出典:asatan
開始10分前に着いたのですが、そこにはすでに40名ほどの参加者が。
この日は11月14日(木)。寒いだけならまだしも、強風のなかで雪が降る悪天候。開催時間が夜だったこともあって、「本当に参加する人いるのかな…」とドキドキしていましたが、予想以上の人が集まっていたんです。
大半は50~60歳と見られる男性で、女性は5名ほどと少なめでした。『空き家問題』という少し難しいテーマだったのに、20代、30代と思われる人も数名いたので、ちょっと驚きました。
市議会議場はフォーマルな雰囲気のある場所でしたが、スーツで参加した人は10人もいないくらい。皆さん比較的ラフな格好でしたね。
出典:asatan
入場の際に様々な資料がもらえます。
今回は「旭川市の空き家に関する施策」や「市内の地区での取り組み」、「他都市での取り組みの視察報告」、「昨年度の意見交換会報告」などなど全9種類。
メモ用紙ももらえるので、用意するのは筆記具だけでOKでした♪
意見交換会が開始。まずは各報告から
委員長の挨拶、議員紹介に始まり、議員から市の取り組みの説明と、他県の視察報告。また、東光地域包括支援センター長からの報告などで、約30分ありました。
法的な話題など、少し難しい話もありましたが、空き家について全然詳しくない私でも【空き家は深刻な問題】だと十分に気付くことができました。
ざっくりですが、この30分の間で知ったことを紹介させていただきますね。
■【特定空き家】って知ってる?
皆さんは【特定空き家】という言葉をご存知でしょうか?
私はこの日初めて知ったのですが、空き家のなかでも、倒壊の危険があったり、ごみなどによって不衛生だったり、ボロボロで景観を損なっていたり…。そのような状態で放置しされ続けたものが【特定空き家】に指定されるのだそう。
そして旭川市内にはその特定空き家がなんと約700件も! 3年前に比べて250件以上も増えているとか。
『特定空き家』に指定されていない空き家もたくさんあることを考えると、これはすごい件数だと思います。
■放置空き家はなぜ増加している?
まず挙げられるのは相続の問題だそう。相続放棄で所有者がいない、相続の際にモメてしまって手が付けられない、遠方に住む人が相続したことで管理が行き届かない、などのケースが多いそうです。
金銭的な問題もあります。取り壊し費用が高額なことに加え、更地にすると固定資産税が6倍になることから、空き家のまま放置してしまう、ということも。
日本の人口はピークを過ぎ、減っていく時代になると予想されています。これからは空き家問題がさらに増えると考えられますよね。
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■空き家の放置は何が問題?
では、空き家のなにが問題なのでしょうか?
誰も住んでいないわけですから、不法侵入などによる犯罪や火災の恐れもありますし、害獣が住み着くことだってありえます。
冬には屋根に積もった雪が落ちて来ることや、最悪の場合だと建物が雪の重みで倒壊する、なんてこともあるとか。
このほかにも色々な危険がある空き家。特に夜とかは近くを通るのもちょっと怖いですよね。近くに住む人はもっと不安な気持ちで生活してしていると思います。
熱い意見が飛び交う『意見交換』がスタート
後半の約1時間は意見交換。すべての参加者が公平に発言できるように、ひとりの発言は3分以内と定められていました。
先に行っておくと、意見・疑問を発言したのは8人ほど。開催時間が限られていたこともありますが、私のように「聞きに来た」という人も多かったのではないかと思います。
出典:asatan
出てきた意見・質問をいくつか挙げると、
・空き家対策の旭川市の予算はどれくらい?
・市で空き家を引き取った後、解体して雪捨て場にしてほしい
・リフォームして一般に売り出す・貸し出すなどをしてみては?
・改築して、経済的に困っている人へ貸し出すのは?
・包括支援センターは福祉関係の業務をしている場所というイメージがあったが、空き家に関する取り組みもしているの?
・空き家を増やさない抜本的な住宅政策・制度を考えるよう、国へ提案してほしい!
といった、空き家の新たな活用法の提案を中心に、様々に挙がっていました。
また、意見のなかには
「市から任せられる町内会の役割が多くて、負担になっている」
「空き家の屋根からの落雪は町内会で除雪しているが、高齢者ばかりで対応しきれない」
「空き家が多い地域では泥棒行為などが頻発している。治安が悪くなっているようで不安」
と実体験をふまえた、熱のある声も。
共感して頷きながら聞く人がほとんどで、私も自然と胸が熱くなるのを感じました。
私は空き家があることで不便を感じたことはあまりないのですが、実際に困っている、真剣に向き合っている人の声を聞いて、
市民である私たち1人ひとりがきちんと向き合わなければならない、【地域の問題】なのだなと改めて感じましたね。
そしてあっという間に、終了時間。配られたアンケートもばっちり記入して帰りました。
おわりに
以前からなんとなく興味があって、やっと参加した意見交換会。
今回のテーマ【空き家】に対して特に知識を持っていなかった私ですが、参加された方々のリアルな声と意見が聞けたことで、空き家に対する危機感を持つことができました。
自分の暮らしている【旭川市】への意識が向いた、大切な時間だったように感じます。
次回の『市民と議会の意見交換会』は11月16日(土)。テーマは【住民主体のまちづくり】です。
これからの旭川市をどのようなまちにしていきたいかを伝えられる貴重な機会です。未来のまちづくりを担う若い方には、ぜひぜひ参加してみてほしいと思います♪
テーマ『住民主体のまちづくり』
11月16日(土) 14:00~16:00
イトーヨーカドー旭川店 1F 特設会場(旭川市6条通14丁目)
入場無料(事前申し込み不要)
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