かつや食堂
いかにもラーメン自慢!という店構え。
環状線沿いという土地柄、平日は仕事の途中で腹ごしらえという客層多し。メニューの半分はラーメンだが丼ものも人気のよう。
という店で見つけた、いかにも醤油なラーメンは・・・
その名も『こがし黒醤油ラーメン(700円)』。
おおっ、名前のとおり確かに黒い!具材の白とのコントラスト、明暗がくっきりし過ぎ(笑)
それにしてもこんなに黒くて大丈夫かな、味濃いのかな、しょっぱいのかな。
スープのお味は、見た目に反し、とてもまろやかな口当たり。ほんのりと香る酸味に日本伝統の調味料『醤油』の奥深さを感じさせる。
それにしても面白い美味しさ。醤油の味を生かし切った見事なスープ、といったところか。
醤油派の筆者としてはかなり満足。
麺との絡みも良く、ラーメンとしてもまとまりも良いと思われる。それが証拠に、するすると食べ進むこと快感。
ハマるとクセになりそう。コクと旨みがたっぷりな、満足のいく一杯だった。
お店情報
店名:かつや食堂
住所:旭川市末広1条4丁目2-1
電話番号:0166-51-9325
営業時間:11:00~21:00
定休日:火曜
駐車場:あり
らーめん屋 ほうりゅう
旭川ラーメンを語るなら、ここは外せないというほどに、多くのラーメン党に愛されてきた老舗の登場。
暖簾を潜れば、カウンターにあるメニューは手書きだ。これにもぐっとくる。
『正油野菜ラーメン(800円)』。
丁寧な盛り付けだ。この実直な仕事ぶりが長年愛されてきた理由を思わせる。
前章の黒いラーメンに比べれば、これ、普通の醤油じゃないですか。
と、思われた方も多いかと。
そう、普通だ。極めて普通。
これが、タイトルにもある「圧倒的醤油」の所以だ。
つんと香る醤油の風味。
濃厚な醤油ダレに秘められた酸味や旨み。それがスープに溶けて混然となった味わいはとても奥深い。
これこそが旭川発醤油ラーメンのお手本的存在、と個人的には称賛して病まない。
ほうりゅうファンも同じ思いだろう。
炒めた野菜を載せると、その甘味で醤油味が薄ボケてしまうことが多いが、ここのラーメンは別。
具にまみれても醤油味の香味は変わらない。
だから、同店では野菜麺を頼むことが多い。
もちもちな麺にスープが染みる。
また、麺の香味がスープに伝わり、時間が経つにつれ、ラーメンそのものがまろやかに変化する。
この1杯は『旭川ラーメン』を食べる喜びに満ち満ちている。
コレをふと思い出すと、その食欲を抑えるのに苦労する(笑)。
動物園の帰りに寄ろうと思っていたら、動物園に行く前に立ち寄っていた、なんてことがよくある。
お店情報
店名:らーめん屋 ほうりゅう
住所:旭川市豊岡15条7-4-1
電話番号:0166-34-6633
営業時間:[火~土]11:00~21:30[日]11:00~20:00[祝日]11:00~15:00
定休日:月曜
駐車場:あり
中華そば 富いち
市内では比較的新しい店。
であるが、商魂たくましく個性的なメニューを多数そろえ、やるき満々なご様子。
その個性的なメニューに惹かれ、食べてみた特徴的なラーメン。ここれは2杯を紹介したい。
■焦がしうま醤油(750円)
おや?今まで見てきた醤油ラーメンと雰囲気が違うぞ。醤油色してない。
そう、これは鶏白湯スープを使っているので白濁している。これに煮干しの出汁を加えたWスープ仕立てとなっている。
こってりとしてそうでいて、さらりと口当たりの良い鶏白湯。それでいて、コクと旨みは濃厚なので醤油の香味とよく溶け合い、ひと口味わうごとに、しっくりと口の中に馴染んでいく。
醤油味を謳いながら、醤油が出過ぎていないところがいいね。
しこしこ麺とも相性良し。軽快な食べ応えが・・・、そうそう、同店のラーメンは具にも様々な工夫がされていて、これまた嬉し楽しな食べ応え。
■富いちの旭川醤油(700円)
目下、筆者がハマっているのはコレ。
自店の名を冠した、いわばフラッグシップ的な1杯というところか。
あるいは、富いちが作ると旭川ラーメンはこうなる、というメッセージか。
そうそう、他のラーメンもそうなのだが、同店はメンマや色鮮やかな生麩で個性を演出しているのも特徴。
ともかくは、キレの良い醤油ダレの香味がクセになる。
また、スープのコク深さも相まって、後引くウマさなのである。
また、コクの強いスープは、麺のおだやかな美味しさを喉越しに至るまで引き立てる。
さてさて、紹介した同店2つの特徴的醤油ラーメン。
あなたなたら、どっちが美味しいとお思いになりますか。
うーん、想像がつかないというお方は、両方食べてみて(笑)
■つい手が出るサービス品
蛇足だが、同店でラーメンを頼むと、一緒にこんなものが出てくる。
煮干しの佃煮だ。
出汁を取るために使った煮干しを調理し、こうして客にふるまっているようだ。
佃煮なので、もちろん甘辛く炊いてはあるが、市販品のように味が濃すぎないところが良い。味が濃いとラーメンを邪魔するしね。というか、そういう考えでしょうね。
ともかくは、サービスは拒まない主義の筆者。
もちろん頂きますとも。
普段はライスなんぞ食べないのだが、佃煮を美味しく楽しみたいので、あえての小ライス注文(笑)
糖質の摂り過ぎを気にしつつ、佃煮の誘惑には勝てないのだった。
だって、コレ美味しいんだよ。売って欲しいくらい(笑)
お店情報
店名:中華そば 富いち
住所:旭川市新富2条1丁目14-15
電話番号:0166-76-6114
営業時間:11:00~21:00
定休日:火曜
駐車場:あり
親愛なる醤油派の皆様へ
醤油派の筆者がこだわって揃えた、いかにも醤油なラーメンの数々、いかがでしたか。
ひと口に醤油といっても、いろいろありますよね。
皆さんはどういったタイプがお好みでしょうか。
コレは知らなかった、とか、ちょっと食べてみたいという情報が気に留まれば幸いです。
しょっぱ美味しい、まろやか美味しい、等々いろいろあるから醤油は楽し!ですね。
美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。
・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター