美登利の「豚丼」
何しろ魅惑のラインナップ。この部分だけを見たら、誰もそば屋だとは思うまい。
いや、そこらの食堂でもここまでやれるかどうか。
からあげカレーは以前、筆者がasatanでレポート済み。すごいボリュームだったな。
カツライス? 天ぷらは定食となっているが、カツ定食ではないのか?カツがゴハンの上にのっかってワンプレートになってるとか?
ああ、すごく気になる。メニューにワクワクするのはとても楽しい。
というわけで(どういう訳で?)豚丼にしよう。
ここのところ、タレものが食べたかったんだ。
豚丼(830円)
ほか、豚丼弁当が1,000円
ええええっ!? と筆者。
考えていたのとまるで違うものが出てきたからだ。
豚丼といえば、こんがり焼いたロース肉か何かにタレをからめたものがゴハンに盛られていて・・・というのが筆者の思う豚丼であったが・・・
そうか!! 隙あらば何でも卵でとじようとするのは蕎麦屋のやり方。豚肉もこう来たか。
これは、いわゆる「他人丼」ですな。
鶏と卵で親子だから親子丼というのに対し、豚と卵は親子じゃないから他人丼という、あれだ。
甘辛なタレで玉ねぎとともにさっと煮た三枚肉。これがまた厚み、量ともに十分で、食べ応えあり。
セットで温かいそばを付けたことを後悔したが、他人丼は、いや、豚丼は肉感がたっぷりな割に味わいが穏やかで、思いのほかすいすいとお腹に納まっていく。
なるほどね、タレの豚丼同様に、とじの豚丼も悪くない。豚丼の世界観が広がる一品だ。
お店情報
店名:美登利5条店
住所:旭川市5条通21丁目
電話:0166-35-4623
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
駐車場:あり
六良の「あなご丼」
元来、あなご好きの筆者である。
うな重とあなご丼、どちらか選べと言われたら大体は後者。
寿司屋でも必ず「あなご」を注文。
あなご丼セット(1,350円)
メニュー、丼ものの欄にはあなごの名はなく、セットメニューでのみあなご丼が食べられる。
冷温えらべるそばは「温かいのを」と注文したら、本来冷たいそばを盛るところに置かれたかけそばが、なんだかスゴイ(笑)
あなご天と、添えられているのはピーマン。これがなかなか良い取り合わせだった。
いわゆる小盛りサイズとしては、ボリューム感は程よい。
衣は強め。これに濃いめのどんタレがかけ回してあるので、ついゴハンが進んでしまう。
あなごは皮目のむっちり感も味わえ、ともかく納得。だって、あなごを出すそば屋はあまりないので、そうした意味でも有難い。
お店情報
店名:そば庵 六良
住所:旭川市末広2条3丁目
電話:0166-52-0707
営業時間:11:00~14:00(土日祝14:30) / 17:00~20:30
定休日:木曜
駐車場:あり
四條庵の「カレー丼」
実は筆者、これのリピーター。
カレーライスでなく、なぜに丼なのか。その魂胆を探るべく食べているうちにハマったという訳。
カレー丼(930円)
そばとのセットは1,160円
※11月より価格改定と貼り紙があったので現在は価格がこれより変わっていると思います
ごはんが埋もれるほどに、たっぷりと盛られたカレー。
言われなきゃカレー南(カレーそば)にも見える。
でも、この沼のようなカレーが食欲をそそるんだ。
その味わいは、香辛料が程よく効いてスパイシー。かえしを効かせてとろみを着けたいかにも蕎麦屋のカレー。鶏と玉ねぎというシンプルな取り合わせも実に良い。
そば屋のカレーってどんなですかと問われたら、これを食べてみてと言いたい筆者である。
また、とろみ加減が絶妙。そしてあつあつ。
誉め言葉は尽きない。
ゴハンとともに、するすると喉を通っていく。
「カレーは飲み物だ」の有名なセリフを思い出す、この食べ応えは痛快だ。
食べても食べてもカレー。そんな印象のボリューム感であるが、食べても食べても、飽きが来ないのが素敵。だからリピートするんだろうな。
ふと思えば、カレーとゴハンの、この一体感は、皿でなく丼だからかもしれない。
また、和風の店においては丼ってのが皿盛りよりも趣あっていいよね。
余談だが、そつのない食べ方をアドバイス。
上画像、カレーとゴハンがいい感じで混ざり合っている。これが美味しいからといって上からするすると食べ進んでいくと(掘り進んでいくと)、やがて白いゴハンの層に突き当たる。
その頃にはルウをかなり食べてしまっているので、ちょっとカレー味のうすいゴハンを食べざるを得ない状況に。
なので、時折、スプーンで底からゴハンを持ち上げて、カレーを軽く撹拌すると良いかも。
お店情報
店名:そば処 四條庵 東
住所:旭川市東4条8丁目
電話番号:0166-76-6930
営業時間:11:00~20:00
定休日:金曜日
駐車場:あり
どんぶり後記
いかがでしたか。
そば屋ではちょっと非凡な「丼」にスポットを当てた、この連載(?)。
どこもそれぞれに個性を発揮してますよね。
皆様もお出かけの際は、メニューの横あたりをチェックしてみてください。
思わず惹かれる「丼」があるかも知れませんよ。
美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。
・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター