F i l e N o . 0 5 理美容
頭髪の刈り込みや顔剃りで整える「理容」と、カットやカラー、メークなどで美しく仕上げる「美容」があります。ヘアデザインだけでなく、美や健康、安らぎも提供します。
おばあちゃんになっても、人を美しく
■Q なぜアパレルから美容業界に?
新型コロナウイルスの影響で、以前の縫製の仕事ができなくなりました。それでも「手仕事を一生やりたい」という思いがあり、アパレルで何度も関わった美容の世界を目指しました。前職と同じファッション分野で、自分の手1つでお客様の笑顔をつくれるのが魅力でした。周囲に「一から始めるのは大変だよ」と言われましたが、諦められませんでした。
■Q サロンではどんな仕事を?
アシスタントとしてシャンプーやカラーリングを主に担当しています。カラーは髪質や体調で色味が変わるので、調整が難しいです。夜遅くまで練習したシャンプーで、お客様に「気持ちよかったよ。またお願いね」と言われたときは、うれしくて涙が出ました。マッサージについても「もっと究めたい」と思い、体や美容について楽しく学んでいます。
■Q 勉強や家庭との両立は?
学校に行く日数は限られ、3年間の通信課程で学んでいます。小学生の子供がいて遅くまで働けないので、先輩の技術を多く盗み、アドバイスを聞き逃さないように仕事をしています。旭川は夜間保育所があり、育児をしながら新しい仕事に挑戦できました。
■Q 前職の経験も役立っていますか?
親に反対されながらも進んだアパレルの道を約10年経験して、今があります。ヘアスタイルに合うファッションを提案できる強みを持てました。一人前の美容師になるまで10年かかると聞きます。これまでの経験を生かし、人間的にも成長してお客様をより美しくしたいです。
■Q どんな美容師になりたいですか?
先輩方はカットで骨格まで美しく見せる技術があり、鳥肌が立ちます。結婚式の着物に似合う髪型を望まれた女性のカットでは、洋服なのに着物姿が目に浮かぶ仕上がりで、感極まりました。新しい髪型が同僚や恋人に褒められる、失恋してサロンに来るなど、様々な場面でお客様の人生に深く携われるような一流の美容師になりたいです。おばあちゃんになってもずっと続けていたいです。
CHECK!! 理容師・美容師 になるには?
理容師・美容師の国家資格が必須です。理美容の専門学校などの養成施設で学び、合格を目指します。養成施設は通学と通信教育があります。結婚式場や化粧品メーカーなどで活躍する人もいます。
美容アシスタント YUKINO(ユキノ)さん
旭川市出身。アパレル業界で約10年勤務し、市内のヘアサロンに転職。昨年度から旭川理容美容専門学校の通信課程で学ぶ。