【男山】 やってみるべ部の「三升漬け」
内容量:100g 価格:340円
北海道にお住まいの方ならご存じの「三升漬け」(呼び方は「さんしょうづけ」「さんじょうづけ」と分かれる)。
青唐辛子、麹、醤油を材料に、それぞれを1升ずつ漬け込んで作ることから、合計3升にちなんで三升漬けと呼ばれる、北海道の郷土料理だ(東北でも一部見受けられる)。
これ自体は珍しくはないが、これを酒蔵が造ったという点がオモシロイ。
ところで、男山「やってみるべ部」とは何ぞやという話から始めるが、これは、同社が既成概念にとらわれずに失敗を恐れずチャレンジしていこうと誕生した商品シリーズのこと。昨年「とりあえずやってみるべ」と始動したそうな。
05と数字があるが、これはその5作目という意味。
これまでの開発商品は
No.01 精米歩合80%のお酒
No.02 扁平精米60%の純米吟醸
No.03 仕込み水で造ったクラフトビール
No.04 扁平精米80%の純米酒
それぞれの商品特性については(専門用語が多いので)ここでは説明を割愛するが、どれも同社のそれまでの常識ではありえなかったようなものばかり。
三升漬けといえば、呑兵衛には酒のアテ。これまでは酒類を作ってきた「やってみるべ部」も、ついに酒のアテに手を出した!! というところか。
避けては通れないので、説明が長くなり恐縮。
さて、肝心の三升漬けであるが、これは男山が製造する麹(日本酒を仕込む際に使用する)と、日本酒(復古酒)を使用しているとのこと。
個人の感想となるが、筆者が飲食店などで口にする、あるいは自分が作る三升漬けよりも、香味はまろやかで舌触りもなめらか。 ※まろやかといっても辛いものは辛い
唐辛子はけっこう微細に刻んであって、これが味わいに関わるかは分からないが、ともかくは美味しい。上出来と思う。
三升漬けは、もとより筆者の好物で、我が家の常備菜。
もっぱら冷奴の薬味として食べているが、さて、今回の試食はどうしたものか。
ということで、イカの刺身(細切り)と和えてみた。
料理屋あたりでは「いか三升」などと呼ばれてますな。
何とまあ、イカの甘味が引き立つこと。
三升漬けが何気にまろやかなので、口当たりも悪くない。
たまに面白半分で激辛の三升漬けを出す飲食店があるが、話のネタとしちゃ面白いが、あれはダメ。酒の味が台無しになってしまう。
うん、これはリピート決定だな。
何しろプライスも良い。麹が自家製というコスパが効いているのか。
一般に売られているものには、けっこう高いものもあるからね。
購入はこちらで
男山 酒造り資料館
住所/旭川市永山2条7丁目
電話/0166-47-7080
開館時間/9:00~17:00
休館日/年末年始
および、同社オンラインショップで
【高砂酒造】 RICEMALT DIP ~酒粕バージョン~
内容量:100g 価格:680円
ライスモルトディップ。筆者もこのくらいは読める(笑)
けっこう以前から売っていた、これも筆者のお気に入り。
旨いのでこの機会におすすめしたい。
これは、いわゆるディップソース。
栗山町で醤油を製造する「蝦夷ノ富士醸造」が販売していた、醤油を搾ったときの搾り粕(もろみ粕)「RICEMALT DIP」という商品に、高砂酒造が、自社の酒粕を加えたという、いわゆる共同開発商品。
蝦夷ノ富士による米糀の濃厚な味わいに、高砂酒造の酒粕のまろやかさとコクが加わって、より旨いというシロモノだ。
味わいはというと・・・、そうそう「もろみ」はご存じですよね。もろキューとかに使うあの甘じょっぱいやつ。ざっくり言うと、それがまろやかでより味に深みを増した。そんな感じをご想像いただければと。
自宅呑み。とりあえずの一品「冷奴」に。
こういう調味料があると、アテの準備がとてもラク。
実食。印象としては、いろんなものが柔らかく合わさった、とろっとした口当たり。
ふわりと醤油の香り、まろやかなコク。だから絹ごし豆腐の旨みと、ふくよかに溶け合うね。
特にこの夏は、みずみずしいキュウリをアテにする機会が多かった。
野菜の美味しさをシンプルに味わえる、このディップは大活躍。
購入はこちらで
高砂酒造 明治酒蔵(直売店)
住所/旭川市宮下通17丁目
電話/0166-22-7480
開館時間/9:00~17:30
休館日/年末年始
美味しいもの、旨い酒を味わう時間が何より大事。
不惑の呑兵衛を目指すべく、きき酒師の資格を取得。
・SSI認定FBO公認 きき酒師
・日本酒WEBメディア SAKE TIMES ライター