File No.07 防水工
建物の屋上やベランダなどに水の浸入を防ぐ防水材を塗り重ね、水漏れを防ぎます。使う材料や工法は多様です。新築時の施工の他、定期的な補修なども行います。
業界No.1のギャルになる!
■Q 防水工の世界を知ったきっかけは?
小学生の頃から外仕事に興味があり、現場で頑張る女性の職人を見て「かっこいい!」と憧れていました。高校3年生の頃、ひだの塗装工業の現場を見学した際、笑い声が上がるほど和気あいあいとした雰囲気で、女性も活躍していると知り、惹かれました。普段からDIYでいろいろな物を作っていたので、建築大工も進路に考えましたが、「塗る」という締めくくりの作業が好きだったので、塗る仕事が向いているかなと思いました。
■Q 高所での外仕事は大変ですか?
スポーツをやっていたので、体力に不安はありません。11階建てマンションの現場では少なくとも1日に4往復、足場の階段を上り下りしました。それでも夏バテせずに、鼻歌を歌いながら作業していました。屋上は床面の照り返しで気温より5℃以上暑くなることもありますが、高い所からの眺めは良いし、青空を見ていると鳥になった気分です。自分で「やりたい」と思った仕事なので、朝起きて「仕事だ、嫌だな」と思うことはありません。
■Q やりがいを覚える瞬間は?
地道な作業の繰り返しですが、1つ終わるごとに達成感があります。真っすぐ、満遍なく塗れたときは「できた!」とうれしくなります。ミスがあると家財道具や生活に大きな影響が及びかねないので、「水が入らないようにしっかり穴や隙間をふさごう」と意識しています。
■Q 現場の雰囲気はどうですか?
作業中は常にコミュニケーションがあり、笑いが絶えません。真剣なのはもちろんですが、同じ作業が淡々と続くので、雰囲気は大事です。楽しそうに仕事をする先輩たちがそばにいてくれるので、私も頑張れます。先輩たちは無駄な動きがなく速いし、へらの寝かせ方が美しいので「もっと成長したい!」と必死に真似しています。経験を積んで防水施工技能士になるのが目標です。「業界No.1のギャル」になり、この仕事に注目してもらえるような存在になりたいです。
防水工職人 大久保 菜希さん
旭川市内の高校を卒業後、今年4月に市内の「ひだの塗装工業」に入社。集合住宅等の現場で、防水工事などに従事。
CHECK!! 防水工になるには
防水工事を手掛ける企業に入社して経験を積むのが一般的です。一定の実務経験があり、都道府県ごとの職業能力開発協会の試験に合格すると、国家資格の防水施工技能士(1級・2級)を取得できます。